第10話 さらに仲間(妹)を作る

※書き直すかもしれません 作者


レベル上げから三日、依頼をこなしつつ仲間を作ろうとしてたら。


「にぃに。この子はどうかな?」

「可愛いし、強くなると便利になるよ?」


知らないうちにティアとリオンが気絶した女の子を引き摺ってた。

脚がやたらとある。髪は茶髪ショート。


身体はまるっきり幼女だが、頭に触覚みたいなものがあるな。

脚の多さだけに……蜘蛛?


「この子はテイムできるのか……?」


『可能です』


可能なのか。死んでいないなら可能って意味だろう。

じゃあテイムしてみるか。


蜘蛛少女の身体に触れ、ウインドウを確認する。


蜘蛛人間アラクノイドの少女を仲間にしました。名前を決めてください』


「うーん。どうしようか……」

「名前かー」

「迷うなぁ」


少し考える。最初はティアの案が上がったが、リオンに拒否られて破棄された。次にリオンも上がったがパッとしない名だったため破棄。

残りは俺だけとなった。


「よし、じゃあ「ホムラ」はどうだ?」

「いいね!」

「似合いそう!」


まさかの満場一致。じゃあウインドウを呼んで登録…アレ?


『テイム申請完了。名前は「ホムラ・キリシマ」に決定。血族称号「妹」。【魔力進化】の対象になりました』


「「「……へ?」」」


おいおいおいおい!?妹ってまだ判断してないぞ!?まさか知らないうちに入力してしまったのか!?


「っ…本人は承認してるのか?」


『本人は承認しています』


「洗脳じゃないんだぞ?」


『現段階のテイム申請完了条件はテイムされる魔物が仲間になるか否かで決まり、洗脳のような精神操作ではありません』


マジで!?テイムの性能ヤバすぎだろ!?


取りあえず、ステータスを確認するか。



ホムラ・キリシマ

LV5 メイン称号:レンジの妹

種族:蜘蛛人間 種族階級:牙蜘蛛ファングタラテクター(只今進化中)

種族能力:蜘蛛の糸、毒牙、暗視、蜘蛛変化/人化、高速移動、意志疎通

状態異常:眠り及び進化中(しばらくすれば解除されます)

HP33 MP33


特技

無し

魔法

賦術Lv2

・フレイム ・エアカッター ・パラライズ

・ブレイク


賦術使い?というと錬金術みたいな職に就けるのか。

それにいくつか所持品にカードらしきものがあったから、そうなのだろう。


蜘蛛は害虫じゃないし、むしろ別の衛生害虫を食べてくれる益虫だ。

断じて悪い虫ではない……毒さえなければ。


「よし、一旦宿に持ち帰ろう」

「「はーい!」」


そうして俺達は宿に戻り、個室にてホムラの進化完了を待つ。

可愛い可愛くないはともかく、これでRPGらしく四人のパーティになるはずだ。


「「……」」


ティアとリオンはじっと眠ったホムラを見つめ、待っている。

まるで妹を心配する姉のように…姉妹になるとこんな状況になるのか。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る