第2話俺の隣の天使は悪魔だった件

 二度目ですが、改めて言っておきます。

 この物語は主に、僕の視点で書かれています。僕の頭の悪さにより語彙力に欠ける箇所が所々ありますがご了承ください。それでは、「貧乏低能男子と金持ち天才美少女のラブコメ、第2話」スタートです。


俺の前に現れた天使は他の生徒の視線、特に男子からの視線を真夏の紫外線のように浴びていた。そして彼女は、机の間を通り花の香りを漂わせながら、俺の右隣の席に座った。

俺は視線を彼女の顔にやった。今にも、怒りだしそうな形相だった。

「ちょっとあなた、私のことをジロジロ不吉な目で見ないでくれるかしら。この華麗な私がけがれてしまうわ。」

彼女はついに俺に怒りをぶつけ始めた。

「はぁ?、初対面の人にいきなり怒鳴りつけるとか、どんだけ性格がねじ曲がっているんだよ!」

しまった。俺としたことが、つい感情的に接してしまった。冷静に、冷静に。

「あなたみたいな家畜に言われる筋合いはないわ。」

まて。こいつ俺を家畜呼ばわりしやがった。だめだ、完全にキレた。

「お前みたいな見せびらかしたがり屋のナルシストが!」

「あなたみたいな低知能な人に言われたくないかしら。」

「黙れ!淫乱女!」

「あなただってヘタレかしら。」

俺と彼女が、初対面とは思えない口ぶりで言い争っていると、塾の講師が

「お前ら!うるさいぞ!少し黙れ!」

俺と彼女は少し下に俯きながら、

「お前のせいで怒られたじゃないか。」

「あら、何を言っているのかしら。どう考えてもあなたのせいかしら。」

小声で言い争った以後、一語も口を利かなかった。



その後俺は彼女と話すことなく初日の授業を終えた。

すると彼女は誰ともしゃべらず、すぐに塾を出て行った。少し嫌気を感じるようで不満な顔をしていた。

どうやら彼女は、超お金持ち美少女で、短気で俺と同じ友達を作るのが苦手な人なのだろう。でも、疑い深いことがいくつかある。なんで授業初日から、あんなに起こっていたのか。家でなにかあったのだろうか。塾のような大勢の人がいる場所が嫌いなのか。また、なんであんなに派手な私服を着てきたのか。確かに私服で来た人は何人かいたが、あそこまで派手にする必要はあるのか。

などと彼女のことを考えながら俺は暗い夜道をゆっくりと歩いていた。

時刻は10時を過ぎていた。


次の日

「てゆうことがあってさ、どう思う?」

俺は翌日、昨日の彼女のことを涼に話した。

「で、健はその女の子が少し気になっているということか。」

「ち、ちげーよ!まぁ確かに美少女なんだけど・・・」

俺は顔を赤くして答えてしまった。冷静に、冷静に。

すると俺の前に背の高い身長男が現れた。

「ついに、健もモテ期到来か?」

「何言ってんだよ、敦。」

こいつは安江敦、涼と同じで俺の数少ない友達だ。イケメンで背も高い。さらに陸上部に所属しているため、運動は飛びぬけてできる。頭はそこそこよく萩原健斗に近い存在ではあるが、極度の女嫌いで同じ環境で呼吸をするのも苦しいらしい。だから男子校に入ったとか。

「でも、確かに興味深いな。人見知りなのに健と言い争うなんて。」

涼が考えながら呟いた。

「そうでしょ。」

「ならいっそのこと本人に聞いてみろよ。」

敦が笑いながら言った。

「いや無理だろ、だって喧嘩した子だから話しにくいし…」

「まぁできるだけがんばれよ」

「そうだな…」


授業後

「今日はあの子来るかな~また派手な私服来たりしてたりして」

俺は一面全体雲の屋根で覆われたそらをみやげながら塾へ向かった。

塾に着くと彼女はまだ来ていなかった。

そして彼女が来たのだが…

「あれ?私服じゃなくて制服だ…」

俺は驚きを隠せなかった。

クラスの生徒もかなり驚いていた。

そして昨日と同じように機嫌の悪そうな顔をして、俺の隣に座った。

彼女は俺に何も話しかけてこなく、冷淡な雰囲気で授業の用意をしていた。

俺は話しかけようと思ったが、何故か口を開くことができなっかた。

そして授業が始まった。


授業中

9時くらいの時、俺は勉強にやる気をなくしボーとしていた。

俺は目を彼女に移すととても真剣に机にかぶりついていた。そこまで内容が難しくは無いはずなのに、まるで獲物を狙う猛獣のような雰囲気だ。

そんな時だった。彼女が消しゴムを落としたのだ。もちろん真剣な彼女が気が付くはずがない。

俺は青と黒と白の消しゴムを拾い、彼女の邪魔にならないようにそっと置いた。もちろん気が付いていない。俺はほっとした。そして授業に再び集中した。だが、少し誰かに見られているような視線を感じたのだった。


授業後

講師のながったるい話しは終わり、俺は帰ろうとした。彼女の席を見るとすでに教室を出ようとしていた。

「俺としたことが…聞きそびれた…」

と少し聞きそびれたことを後悔しながら、塾を出ようとした。外は4月なのに寒く上着がないと凍えてしまい風邪をひくくらいだ。俺は空を見上げながら思った。

その時だ。彼女が横にいたのだ。

「うわっ!?なんでお前がいるんだよ!帰ったんじゃねえのか。」

「・・・」

彼女は話すのを躊躇したが、少し時間がたつと、

「帰るつもりだったけど…あの……さっきはありがとう…。」

「さっき?」

ん?さっきっていつだ?なんかあったけ?

「消しゴムを落とした時かしら!!!あなた鈍感過ぎるわ!!!」

「もう帰りますわ!!これからは私の私物が汚れるから、触れないでほしいわ!!」

「えっ!?、ちょっと!」

彼女は走って塾の近くで待っていた高級車に乗り込んでしまった。

やはり俺の隣の天使は悪魔だった。


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貧乏低能男子と金持ち天才美少女のラブコメ ふーちゃん @chobichan2

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