第8話 福祉VS企業

タイトルのままのお話です。


今の職場では、一応私は就労支援員という名の、突然


「人数減っちゃったから営業よろしく☆」


という無責任な上司の命により行政等に営業に行くことになりました。

まだ入社してから右も左もわからないし、研修もまともに受けさせてもらえなかったというなんとも無茶苦茶な状況。会社命令なので、しぶしぶ受けることに。


ただ、私はこの時からある覚悟はしていました。


障害者雇用率水増しの件に加え、ついこの間判決が下った相模原の障害者殺傷事件。障害者福祉も、日本という同じ小さな島国の中では、自治体によってかなり落差があります。極端な話をすれば、障害者の方に対しての支援が手厚いか否かといった感じです。


私の住んでいる自治体は、はっきり言えば全く機能していないに近く、法人同士がいかに利益をだそうかバチバチしている地域です。役所も、生活困窮関係は法律のままに動き、このご時世ぜいたく品と呼ばれるものはバンバンとります(エアコンはさすがにぜいたく品から外しているようですが)

隣の某市は、市役所に県の社会福祉協議会のトップがいる事に加え、その方が経営している社会福祉法人の規模が大きく、支援の分野も幅広いため、私の見立てからすれば恵まれています。


私の勤務する事業所の大元はゼネコン系の、昔ながらの結果主義。年功序列。

福祉において大事なプロセスを大事にしてほしいところなのですが、それが通じない上司にぶち当たってしまった私は営業においてほぼ個人戦でした。


福祉施設に訪問させていただくと、本当最初、警戒されます笑

それだけのことしてくれたんだよ政府さんと思いつつ、経緯を話せば理解はしてくれます。


ただ。

「うちの子をただで預けるわけないじゃない」


こうは言われませんでしたが、遠回しに言われたことはあります。


「ですよねー」


タイミングが悪い時期での営業。

なんとか二人を利用にまで…。それでも認めてはくれないこの営業の難しさ。


結果を言ってしまうと、私が回っている先でろくに相手にもしてもらえなかったそうです。真正面から裏の心読み取られるのは致し方の無いこと。

それを知ってか否か、別部署にいた福祉経験者の方に応援要請。


もうめちゃくちゃ。


そして私はいよいよ体調も悪化して、人生二度目の療養休暇に突入するのでありました。






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