第2層実装と1層ボスダンジョンに挑む
激闘の末、疲労が溜まっていたのだろう。昨夜の眠りは深かった。立ち昇る陽の光が目に差し込み、ふと目を覚まし、この前のコーヒーの一件もあり、朝食とモーニングコーヒーは注文しなかった。
今度はチップの名で、どれだけ分取られるのか分かったものでは無かったからだ。
そして、身支度を済ませ、チェックアウトを終わらせては宿を後にする。
「うわっ!!すげぇ人でいっぱいだ!!……っそっか、今日がアプデの日だもんな!?」
頭上にグリーンのマーカー……プレイヤーを示す。それがゴワゴワと行き交う。
『もうアプデ終わったんだろ!?』
『早朝早くに終わってるんだってさ!!』
『1層ボスのダンジョンってどこにあんの?』
『ボスダンジョンって……どう行けばいいの?』
行き交うプレイヤーたちの間で、口を揃えては1層ボスが潜むダンジョンの話題で持ち切りだった。
「そっか……ボスダンジョンの場所ってどこなんだろ?全然知らないや!!う〜ん……!?」
プレイヤーたちの言葉を聞き、アプデ完了の事は知り得たが、ボスダンジョンの場所が分からないままであった。
『プレイヤーの皆さん、お待たせ致しました。今朝、アップデートが完了致しまして、第2層が実装されました。さて、そこで気がかりな1層ボスのダンジョンですが……【森と泉】のフィールドに隠されています。もし、発見する事が出来ましたらパネルが表示されます。そこで、階層ボスダンジョンを受けて頂き、ボス討伐成功すると第2層へ上がる事が出来ます。では皆さん、第2層でお待ちしております。健闘を祈ります』
街中にアナウンスが響き渡った。それを聞いたプレイヤーたちはざわつき始める。
『早速【森と泉】に行こうぜ!?』
『早く1層突破しないとだな!?』
そんな言葉が聞き取れたが、プレイヤーたちの中には……
『まだレベルがな!?』
『私も……全然レベル上がってないから……レベル上げしないと!!』
『もう少し、強化しないとダメだな!?』
アナウンスを聞き、【森と泉】へと駆け出すプレイヤーもいれば、1層ボス攻略に向けての強化を切望するプレイヤーもいた。
「皆んなは良いよな!?レベルが上がるんだから!!オレはレベル1のまんまだし!!」
そう呟いては、オレは【森と泉】のフィールドを目指す事に決めた。そして、1層ボスを討伐し、第2層へと突破する事を決意した。
その足取りは早かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます