第4話 積み上げた紙くずの上に

文章を書いていると、ああでもない、こうでもないと、兎に角書きまくるのは本当に大事だと思う。


ネタを探す最短経路は「書くこと」だと思わなくもないのだ。


たくさんの没作品があればこそ、物語の構造は洗練されるし、自分が伝えたいこともわかっていくのではないだろうか?


いまでも、伝えたいことはいっぱいあるのに、何故か伝えようとすると言葉に出てこない。


多くの人に見られる自分のサイトではなく、カクヨムで書くからこそあまり人に見られていることを意識せずに書くことができることにも気付ける。


こうして、人は書くことでいろんなことに気づくことができる。でも、そのほとんどは人へ伝達されることなく死んでゆく。


私たちが礼節や商売とうそぶいて切り落としている99%の未公開文章は、人に伝えられることはないけれど、その1%を生み出すための材料にほかならないことも忘れてはならないのだと思う。


だからこそ、だからこそ時には99%ではなく、枷を外して書くことが大切なのではないだろうか?


誰に見られて喜ばせようとか、そういう気持ちで文章を書いているとしたらきっとそれは素晴らしいことなんだろう。


でも、他のだれでもない自分のために僕は文章を書いていきたいと、そう思う。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

小説を書くのが辛い時に見る書き置き らぴ @rapitaso

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る