第15話 ついに来た

来てしまった、この日が……

昨日の夜は全然寝れなかったな

てか、これ現実だよな、今まで悪い夢を見てたとか


そうだ、お決まりのほっぺつねるやつ

あれをやれば全部解決する!

よしっ!


「痛っっ!」


はぁぁ……だめか

やっぱり現実だ、あぁやっぱり行かないとだめだよなぁ

でも絶対に修羅場が待ってるだろうし

葵と紗奈が何をするか分からないしなぁ



まぁ考えても無駄だし、行くか!





「おはよ」

「おぉ!悠ちゃんと来たのか!偉いな」

「まぁね、他の2人は?」

「まだ来てないぞ」

まだ来てないのか、来るまでゆっくりしようかな……

「悠!!!おはよ」

「あ、葵?」

「そうだよ」

「えっと、その、おはよ……」

え、なになになに、なんなのその格好は

そんな人見たことないよ!

気合入ってるとかそんなレベルじゃないよ!

「なんでそんなに元気ないのよ」

いや、あなたのせいだよ!気づいて!

自分の格好がおかしい事に!

「あ、葵さん?」

「なに?なんか変だった?」

変も何もおかしいよ、なんで浮き輪つけちゃってるの?なんで既に泳ぐ気満々なの?

まだ学校だよ!てか、その格好でここまで来たの?

「あの……なぜ浮き輪を……」

「なによ、なんか文句でもある?」

「な、ないです……」

だめだ、今は何を言っても聞かなそうだ

「それより紗菜は?」

「まだ来てないけど」

「ふぅん」

まて、葵がこの格好だぞ、紗菜はもっと凄い格好で来るかもしれない、油断はしないようにしておこう



「お待たせしましたー」

「おはよ……」

「おはよ……」

「おはよ……」

「皆さんどうされました?大人しくないですか?BBQなんですからもっとテンションあげましょうよ!」

ん……よし……ちょっと待て、落ち着け、今何が起こっている

紗菜が来たんだよな、そこまではいい、格好も普通だ……なんだその荷物の量

おかしいでしょ

絶対に1人で持つ量じゃないよ、一体何が入ってるの?

「紗菜……?」

「はい!なんでしょう?」

なんでしょうって……

「その荷物なに?」

「あぁ!これですか」

「これはですね〜テントです!!」

「テント……」

「はい!やっぱりBBQにはテントは必須ですよね〜」

え、その荷物テントだったの、めっちゃでかくない?何人用?

「あ、あぁ、そうだな」

てか、1人で持ってきたんだよな、絶対に重いだろ


「それじゃあ行くか」

「行こう行こう!」

「行きましょう!」

「行くか」



はぁ、このBBQは一体どうなるんだ……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る