第22話「悲しき愛の天使」

〜あらすじ〜

ナナシが天使に連れ去られてしまった!

果たしてその場所を見つける事が、、、?

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〜歩くしかない〜

彩月「さて、、、昨日の続きだ。」

颯真「あぁ、、ナナシをさっさと連れ帰って帰らなきゃならねぇ。」

彩月「よし、、、歩くぞ。」

二人は砂漠を、確り、確かに歩いて行く。

サフ、サフ、サフ、サフ、サフ、サフ、、。

独特の足音が耳にこびり付く、、、。

颯真「なぁ、、、彩月。」

彩月「なんだ?颯真。」

颯真「俺達は、、、本当にこの世界に来て

良かったのか、、、?」

顔が少し曇る、、、。

彩月「それはお前、、、いや、、、お前の

仲間が知っている、、、俺は違うが。」

颯真「俺は、、、違う?」

彩月「あぁ、元々俺は見守るだけだった、、お前を、、、遠くから。」

颯真「、、、。」

彩月「まぁ俺は専らアシスタントって事に

なってる、、、行き過ぎた援護は俺の消滅に繋がる、、、だが問題はそこじゃない。」

颯真「え、、、?」

彩月「問題は変わり過ぎた未来だ。」

颯真「変わり過ぎた、、、未来?」

彩月「そうだ。お前はバタフライエフェクトについて知ってるか?」

颯真「蝶の効果バタフライエフェクト、、、?」

彩月「あぁ、、、僅かな変化が未来を大きく変化させる、、、それが、、、バタフライ

エフェクトだ、、、。」

颯真「それがなんだって言うんだ、、、?」

彩月「一つ目の分岐点は、お前が直ぐに

アスタロトを追わなかった事。」

颯真「、、、?」

彩月「あの時追っていたらお前は途中で

サンドスターが無くなり、消滅していた。」

颯真「え、、、。」

彩月「そして二つ目の分岐点は、基地に待機していたかどうか、これはお前が来なければ俺は死んでいた。」

颯真「おい、、、。」

彩月「そして、、、最後の分岐点が、、、

今、確実に近付いて来ている、、、それも、目の前に、、、。」

颯真「目の、、、前、、、?」

すると、誰かが歩いて来ている、、、。

スナネコ「あなた達は、誰ですか?」

二人は足を止め、スナネコの方に振り向く。

颯真「え、、、?」

彩月「さて、、、俺は彩月。」

颯真「俺は颯真だ。」

スナネコ「へぇ、、、飽きました。」

彩月「さて、、、と。じゃあな。」

スナネコ「はい。」

二人はまた歩き出す。

颯真「それで、、、何が変わったんだ?」

彩月「いや、、、もうちょい後だ、、、。」

颯真「どう言う事だ、、、?」

彩月「正確にはどれくらい早く、、、」

と、、、その時、、、。

颯真「、、、!?彩月ッ!」

彩月「やっば、、、!?」

真下に蟻地獄型セルリアンが待機していた!

彩月「通りで、、、付近に足跡が全く無い

訳だ、、、ッ!」

颯真「やばいッ!彩月!俺に捕まれ!」

彩月「わかったッ!」

颯真は彩月の出した手を手首ごと掴み、

スラスターを全開にして飛ぶッ!

颯真「うぉぉッ!」

キュィィィィィィィィィィィィィィンッ!!

彩月「おっ、、、抜けたッ!」

颯真「ふう、、、降りるぞ。」

二人は無事に普通の砂地に降りた。

彩月「どうする?見つけてしまった以上、

放置は出来ない、、、。」

颯真「倒すしか無いだろ?」

だがしかしッ!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!

彩月「だと思った、、、普通のセルリアンな訳無いもんな!?」

颯真「だな、、、。」

蟻地獄型セルリアンが這い出てきたッ!

颯真「おい、、、待てよ、、、これ、、、

大き過ぎ無いか!?」

それは全長5Mの超大型セルリアンだった。

彩月「やばいな、、、これは、、、。」

颯真(先ずは中距離からッ!)

バンッ!バンバンッ!

中距離からハンドガンを発砲する!

颯真「!?」

彩月「どうやら物理耐性を持ってる様だ。」

颯真「それならッ!」

ブレイク形態になり、ブレイクチャージ

キャノンでセルリアンに攻撃するッ!

バシュンッ!

彩月「あっ、、、駄目だこれは、、、ッ!」

颯真「おいおい、、、特殊耐性もかよ、、、どうすりゃ良いんだよこれ、、、。」

彩月「攻撃が来るッ!」

セルリアン「グォンッ!!」

酸を吐き出して攻撃するッ!

ビチャッ!シュゥ、、、。

二人は回避するが、砂地は見事に溶けた。

颯真「強力な酸、、、。」

彩月「普通に強くて、、、笑っちゃうぜ、、全く、、、ッ!」

颯真「特殊も、、、物理も駄目だ、、、ッ!どうすれば、、、。」

形態を解除し、、、数秒間を置いて、、、。

彩月「颯真!お前が後ろに回れ!」

颯真「成程、、、わかった!」

二人はセルリアンを挟み込む様にして、、、蟻地獄型のセルリアンを囲む!

彩月(石は何処に、、、ッ!)

颯真(石は、、、何処に!?)

彩月「おいッ!見えるか!?」

颯真「駄目だ!見えねぇッ!」

彩月「こっちも無理だッ!!」

蟻地獄型セルリアンに二人は苦戦するばかりだったが、、、その時ッ!

ヒラヒラ、、、。

颯真「、、、?」

彩月「これは、、、。」

パークの地図で作られた紙飛行機が、、、

今、まさに飛んできたッ!

???「今ですッ!」

颯真「あったぞッ!」

なんとセルリアンの石は背中にある装甲の中にあったのだッ!

彩月「行けェッ!」

颯真「オラァァァァァァァッ!!!」

刀を生成して、思いっ切り跳躍ッ!そのままセルリアンの石に突き刺すッ!

パッカァァンッ!!!

彩月「ナイスッ!」

颯真「やったぜ、、、。」

そう言いながら納刀する。

彩月「しっかし、、誰が紙飛行機なんて物を飛ばしたんだ、、、?」

あたりを見回す、、、。

颯真「この紙飛行機、、、どこかで見た様な気がする、、、地図を使った紙飛行機、、、この丁寧な折り目は、、、。」

と、ブツブツ独り言を言ってると、、、。

???「あの、、、大丈夫でしたか?」

バッグを背負った少女に声を掛けられる。

颯真「え、、、?」

彩月「マジで、、、?」

???「えっと、、、どうかしましたか?」

そう、、、その姿とは、、、けものフレンズ第1期のかばんちゃんであるッ!

颯真「え、、、えぇ!?」

彩月「ウッソだろお前!?」

かばん「え、、、?」

颯真「あっ、、、いや、お前の名前は?」

かばん「かばんです。」

彩月「かばん、、、独特な名前だな?」

かばん「はい。」

颯真「俺は颯真。それでこっちが、、、」

彩月「彩月だ。」

ボス「僕は、ラッキービーストだよ。」

かばんの着けていたブレスレットから機械

音声が流れる。

颯真「もしかして、、、その手首に付けてるのがボスなのか?」

かばん「はい、前に海に落ちちゃって、、、それでこんな感じに、、、。」

颯真「それで、なんでかばんは砂漠に?」

かばん「この辺りでセルリアンが目撃されたので、ちょっと確認をしに。」

彩月「多分それはさっき倒した奴だったと

思うが、、、。」

かばん「でも、話によればその姿はフレンズの姿をしていたそうですよ?」

彩月「???」

颯真「どんなフレンズだった?」

かばん「確か、、、ネコ科、、、だった様な感じでしたね、、、。」

颯真「他には?」

かばん「他のフレンズには無いような透明な翼と、、、目に光が無いって、、、。」

彩月「、、、。」

颯真「後は?」

かばん「誰か抱えて居ました、、、二人。」

颯真「二人、、、?」

かばん「人と、、、ネコ?の様な、、、。」

彩月・颯真「!?」

かばん「どうしました、、、?」

彩月「確認するが、本当なんだな?」

真剣な眼差しでかばんを見つめる。

かばん「はい、、、。」

彩月「どの辺で見かけたとか聞いたか?」

かばん「はい、砂漠の後、ジャングル地方に向かったとか、、、。」

颯真「わかった、ありがとう。」

彩月「急ぐぞ!時間は元から無かったッ!」

颯真「わかった!」

かばん「??」

そう言うと、二人はそらを飛んだ。

かばん「え、、、えぇ!?」

彩月「そぉれッ!」

白い翼をはためかせ、全力で空を飛ぶ!

颯真「行くぞッ!」

ウイング形態のブースターを使い、目的地に向かったッ!

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〜別視点(トイズ)ナナシを攫った直後〜

トイズ(良し、、、これであれが出来るッ!待ってて、、、今行くから!)

水晶の様に輝く翼で砂漠地方を飛んでいた

トイズ、、、ある時、誰かが目に入る。

胡蝶「ここどこぉ?なんでぇ?」

不安気に砂漠地方を歩いていた。

トイズ(うっふふふ、、、とっても良い物を見つけたわ、、、。)

胡蝶「あつい、、、。」

ドサッ!

トイズ(あらあら、、、真面な服も着ないで熱中症になっちゃって、、、可哀想ね、、、私が助けてあげるわ、、、うっふふふ、、、可愛い子ね、、、。)

ナナシを抱えたまま胡蝶の近くへ着地する。

トイズ「大丈夫?」

胡蝶「ふへ、、、?」

トイズ「ほら、水を飲みなさい。」

ボトルを手渡す。

胡蝶「はい、、、。」

それを受け取り、水を飲んだ。

トイズ「なんで貴方は砂漠を歩いていたの

かしら?良ければ話を聞かせて欲しいわ。」

胡蝶「その、、、気が付いたらここに。」

トイズ「気が付いたら、、、?」

胡蝶「その、、、機械を触って居たら、、、意識が一瞬飛んで、、、。」

トイズ「へぇ、、さては貴方ドジっ子ね?」

胡蝶「違いますよ〜、、、。」

トイズ「まぁ良いわ。丁度サバンナ地方に

行く予定だったから、着いてきなさい。」

胡蝶「はい、、、あの、、、。」

トイズ「何?」

胡蝶「貴方の名前は、、、。」

トイズ「カラカルよ。」

胡蝶「カラカルさん宜しくお願いします。」

トイズ「じゃあ、行くわよ。」

二人は歩いてサバンナ地方へ向かった、、。


〜天使の力〜


胡蝶「あの、、、カラカルさん?」

トイズ「何かしら?」

胡蝶「なんでナナシを、、、?」

トイズ「友達なの?」

胡蝶「はい、、、。」

トイズ「この子も砂漠で倒れていたわ。」

胡蝶「そう、、、ですか。」

トイズ「それにしても、貴方の周りの人って皆ドジっ子ね?まぁ、可愛いけど、、、。」

胡蝶「かかっ、、、可愛い!?」

トイズ「あら、動揺してるの?」

胡蝶「いっ、、、いえ、、、。」(カラカルさんの事、、、好きだなんて、、、絶対に

言える訳無い、、、。)

トイズ「どうしたの?」

胡蝶「なんでも、、、ありません、、、。」

トイズ「ふ〜ん、、、まぁ良いわ。そろそろジャングル地方よ。」

胡蝶「鬱蒼としてますね、、、。」

二人はジャングル地方に入った。

ガサガサ、、、。

トイズ「さて、、、と、、、この辺りで一旦休憩にしましょう?」

胡蝶「分かりました、、、。」

木陰に座って木にもたれ掛かる。

胡蝶「ふぅ、、、。」

トイズ「それにしても、、砂漠やジャングルは苦手だわ、、、。」

胡蝶「そうなんですか?」

トイズ「えぇ、私はジャングルの様に湿った所や砂漠の様に暑い所はむりよ?」

胡蝶「じゃあ、何処に?」

トイズ「乾燥帯よ。私はサバンナの辺りで

暮らしてるのよ?」

胡蝶「じゃあサーバルさんの近くで、、。」

トイズ「そうね、、、サーバルとは友達

として長い付き合いだし、、、。」

胡蝶「でも、最近サーバルさんを見かけ

ませんが、、、どうしたんですか?」

数秒間を開けて、、、こう言った、、、。

トイズ「聞きたいかしら?」

胡蝶「はい、、、。」

トイズ「死んだわ、、、。」

胡蝶「え、、、?」

トイズ「セルリアンに食べられてね、、、

かばんはまだ気付いてないわ、、、。」

胡蝶「、、、。」

トイズ「かばんが気付く前に、どうにかしてサーバルを、、、。」

胡蝶「サーバルを、、、?」

トイズ「生き返らせてあげたいの。」

胡蝶「それって、、、禁忌なんじゃ無いん

ですか、、、!?ダメですよ!」

トイズ「分かってるわよ、、、そんな事、、生き返らせたら、、、ダメな事位、、、。」

胡蝶「じゃあなんで!?」

トイズ「きっとかばんは、この事を知ったら消える、、、かばんは天使なの、、、分かるかしら、、、?」

胡蝶「天使、、、ですか?」

トイズ「天使は心が全てよ、、成長や生きる事を拒んだら、それは自殺と同義よ。」

胡蝶「え、、、どう言う事ですか、、、?」

トイズ「例えるなら、貴方の心が深く、、、深く傷付いてもそれは死ぬ事にはならない。でも、天使は違うわ。傷付いたらそれは、

貴方にとって心臓に刃物を突き立てられる

のと同じなのよ、、、つまり、死ぬわ。」

胡蝶「そんな、、、。」

トイズ「かばんは自身の能力にまだ気付いて無いわ、、、だから、気付かない内にそっとサーバルに返してあげれば能力を発現せずに平和な日常が続くの、、、。」

胡蝶「じゃあ、、、どうやって、、、。」

トイズ「それはまだ分からないわ、、、。」

胡蝶「、、、。」

トイズ「きっと、安全な蘇生方法を見つけてサーバルを驚かせてやるんだから!」

胡蝶「良いと思います!」

トイズ「さぁ!少し休んだ事だし、、改めてサバンナ地方目指して行くわよ!」

胡蝶「はい!」

二人は再びサバンナ地方へ歩き出した!

次回に続く!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

~後書き~

ケモナー1号「ふぅ、、ギリギリ間に合ったァァァァァッ!」

彩月「いやアウトだからな?」

颯真「タイムリーな話今0時半だからな?」

❊深夜です。

ケモナー1号「明日、、、学校だ、、、。」

意気消沈、、、。

彩月「頑張れ。」

颯真「だな。」

次回もお楽しみに!

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