この作品は麻薬である。

あらすじを読んだだけで、吸い込まれた。

僕も、アマチュアではあるが、作家の1人だ。そして、自分の文章に自信がある。しかし、この作品に出会った時、筆を折ろうかと思った。これが才能か……悔しい。悔しくて嫌いになりそうなのに、ページを捲る手が止まらない。

この作品は麻薬である。

ネタバレにならないように、内容に触れると、4人の私立高校に通う登場人物の群像劇なのだが、ホラー小説の様に狂ってて、少女漫画の様に甘ったるい。

それぞれの登場人物の気持ちに、感情移入しながら、吐きそうなくらいに嫌悪感を覚える。

読み終えた後にあるのは、ソーダの様に爽やかな読了感と、汚水を啜ったかの様な、胸焼け。

中途半端な気持ちで、読み始めると、時間と精神を奪われる。

もう一度言う。

この作品は麻薬である。

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