ネガティブ君とポジティブ君

横浜暇人

読み切り

ある所に極端なネガティブの性格の男がいました。

常に溜め息を吐いているのを見兼ねて神さまはそいつに言いました「何故、お前は何事も悪く捉えるのだ?そんなんじゃ人生楽しくないじゃろうに」

「そんな事を言われても、性格なんだから仕方無いじゃないか〜」ネガティブな男は、え◯りかずき君風に反論しました。

神さまはイラッとした。

「そうか、ならこうしよう」神さまが杖で魔法陣を描くと何者かを召喚し始めました。ゴゴゴ……。

「あ、悪魔か?逃げないと」ネガティブさんは走って逃げようとした。

「ま、まぁ待て」神さまは杖の神通力でネガティブな男の襟首を捕まえました。ギュ。


ズズズズ……


魔法陣から普通の男が現れた。


「ハッ!ココはドコ?ワタシはだあれ?」普通の男

「此処に根っから明るくてポジティブでお前と同じぐらいの年齢の男を召喚した」神さま

「神さま……どうせなら可愛い女の子にしてください。も〜、気が利かないな〜」ネガティブな男

「失礼な、ワタシ可愛いでしょー!チ◯コはお股に挟めばOKよ」普通の男改め、下ネタ好きの男



二人の性格は真反対で

一人は何事も良い方向に捉え、

もう一人は何事も悪い方に捉える傾向にあった。

ポジティブな性格の方を「ポジ」、ネガティヴな性格の方を「ネガ」と呼ぶ事にする。



「そうか、では今からお前達二人にはお試しで、赤ん坊から死ぬまで全く同じ人生を歩んでもらおう。ネガティブよ!人生明るく前向きに生きた時と今のままでと、どれだけ差があるか思い知るが良い。質問はあるか?」神さま

「なんで僕が?」ポジ

「君はネガティブな事を言っちゃダメ!カエルに変えるぞ!」神さま

「わぁ〜い、新しい人生楽しみだなぁー」ポジ

「心配せずとも、お試しの人生が終われば元の世界に同じ時間に戻してやろう」神さま

「へ〜そんな事ができるの?」ネガ

「できないできない。そんな人いないよ」ポジ

「だよね〜」ネガ

「神さまじゃと言っておろう!」神さま

「神さまはちょっとした事で怒ったりしないよ〜」ポジ

「だよね〜。よって貴方はニセモノ!はい!終了」ネガ

「エンディング掛ける〜?」ポジ

「月明かりふ◯わりね〜♫」ネガ

「お前ら仲良しだな。話が進まなくて作者が困っとるじゃろうが!」神さま

「え〜、それ言っちゃうのー?」ネガ

「そこは知らないフリしてなきゃ〜。あんこ餅のルールでしょ〜」ポジ

「暗黙のルールな」神さま(コイツらクレ□ンし◯ちゃんの影響をモロに受けてやがるな)

「うん、知ってる」ネガ

「うんこ、知ってる」ポジ

「この提案を承諾しなかったら、2人とも明日からカエルな」神さま

「ゲロッ(はい)」ネガ

「ゲロッ(はい)」ポジ

「でもでも〜、この人の方がイケメンじゃないか!ふこーへーだ」ネガ

「双子にするから安心せぇ!」神さまは2人をお試しの世界に飛ばした。


バヒューーー!バヒューーーン!


「一卵せーそ〜せーじにして〜……」ネガ

「チン◯ンぶらぶらソ〜セージにして〜……」ポジ


ポジとネガ、二人は意識を失った。ぐう。ぐう。


ピシャー!!

お試しの世界に雷がおちた。生誕……。「簡単過ぎない?」「うん」「ウルサイ、だまれ」


全く同じ人生で

死ぬ間際に満足して死ねるか、後悔して死ぬか

ネガティブよ、人生はお前の捉え方次第だ。

ポジと全く同じ生活と環境とルックスを与える。「聞いた聞いた」「さっき聞いた」「お前達、意識を失ったんじゃないのか?」「作者が勝手に書いただけでしょ?」「でしょ?」「……お前達をカエルにした後、ワシはヘビに変身しようかのう?」「あっ今、意識を失いました。ぐぅ」「同じく、失いまチ◯コ。ぐぅ」



設定[年収240万円のサラリーマン]


外食できず、自分でお弁当を作る日々。

ポジさんは楽しいからバリエーションを増やす

ネガさんは苦肉の策でバリエーションを増やす

同じカレー弁当が出来た。同じ味で美味しく出来た。

ポジさんは心から喜んで、

ネガさんは小さい喜びだが惨めな気持ちで溜め息を吐く。


「コレって台本でしょ?マサカのヤラセ?」ネガ

「ヤラセ!ヤラセ!うわっ!作者やらし〜」ポジ

「やらし〜」ネガ

「……」作者

「だいたいお弁当にカレーって入れないでしょ!」ポジ

「入れない入れない。ふつーハンバーグでしょ!」ネガ

「美味いんだぞ、、弁当に入ったカレー……」作者

「うわっ、混ざってきちゃったよ。どうする?入れたげる?」ポジ

「でも作者、字数足りなくて、僕達の横に並べて無いけどね」ネガ

「字数は良いだろ、別に」作者

「だめだめ」ポジ

「ダメダメ」ネガ

「□◯□◯」作者

「うわっ、記号で字数埋めてきたよ」ポジ

「コレが大人のやる事かね。ね〜?」ネガ

「お前達、字数合わせようとして文法が不自然だぞ?」作者

「そんな事ないよー」ポジ

「そんな事、内容ぅ」ネガ

「次だ次!話を進めるぞ」作者



設定[剣と魔法の訓練]


ポジもネガも努力が嫌いだった。

だがポジは剣と魔法の訓練は遊びだと思って時間さえあれば朝も昼も夜も訓練していた。楽しんで訓練していた。

一方、ネガは嫌々ながらも『やりなさい』と言われ、しぶしぶ朝も昼も夜も同じ訓練をしていた。嫌々訓練していた。

結末は当然、対決でポジが勝つ。


「え〜、僕努力好きだよー?」ポジ

「好き好きー僕も大好きー!」ネガ

「結末ありきで努力させるとか酷くない?」ポジ

「だよね〜。どんなに頑張っても負けるし」ネガ



「お前達クビ!!」作者



「えー!」「え〜!」

「じゃあ神さまポジションでいいや〜」ポジ改め、神さまポジ

「神さま交代ね。はい、どいたどいた」ネガ改め、神さまネガ

「そんなぁ〜」神さま改め、ただの爺さん。

「次は事故に遭った時の違いだ。誰しも人生で一度は大きな怪我をするものだ」作者

「え〜?」神ポジ

「する?」神ネガ


「新しいポジとネガを召喚して、病室のベットからスタートだ」作者は2人を無視して淡々と進めた。


作者がペンで魔法陣を描くと何者かを召喚し始めた。ゴゴゴ……。


「やった〜、やっと呼ばれたー!あ、よう君、はる君」召喚された男

「え!?知り合い?」作者は神さまポジ&ネガと召喚された男を交互に指で差した。

「うん!よう君とはる君」召喚された男

「よっ」神さまポジ改め、よう君

「よっ」神さまネガ改め、はる君

「2人はねー、同じ字なんだよ〜」召喚された男

「んん?どゆこと??」作者

「あたま悪いな〜。同じ字で訓読みと音読みで、よう君とはる君が名前なの!」

「わるいな〜」よう君

「わるいなー」はる君

「陽よう君と陽はる君」召喚された男

「ポジティブ役で明るい意味の陽ようは分かるけど、ネガティブ役で陽はるってどうなの?」作者

「親が子供に根暗くんとかつける訳ないでしょ!」はる君はプリプリ怒った。

「ひどいね」よう君

「うん!ひどいね」召喚された男

「ウンコだね」よう君

「うん!コだね」召喚された男

「それで君は?」作者

「たい君だよ」よう君が横から教えた。

「そう……じゃあネガティブ役の人を召喚するから」


作者がペンで魔法陣を描くと何者かを召喚し始めた。ゴゴゴ……ゴロゴロ……。


「パイパイさわった事ある人ー?」二番目に召喚された男が飛び出して叫んだ。

「おまっ!!いきなり何言い出しちゃってんの!?お蔵入りさせたいの?この話!」作者

「は……」よう君

「言わせねぇよ!!」作者が遮った。

「取り敢えず2人共スタンバイして」ただの爺さん

「あ、いたの?」たい君

「いたの?」はる君

「痛いの痛いの飛んでけ〜ぇ?」四番目に召喚された男

「……」よう君は下ネタが思いつかなかった。


「うわ〜ん!」ダッ!ただの爺さんは泣きながらダッシュで逃げ出した。


「そんで?君きみは何君」作者

「知らない人に名前教えちゃいけないんだよー」四番目に召喚された男改め、名乗らない男

作者はイラッとした。


神さまポジのよう君が魔法のペンで魔方陣を勝手に書いている。カキカキ。ゴゴゴ……

「あ、コラ!」作者


ポン!召喚された男達よりも小柄な男が飛び出した。


「バブー、バブー」よう君が勝手に召喚した小柄な男

「お〜よちよち。可愛いでちゅねー」名乗らない男

「バブー、バブー、こうパパ、バブー」

「お〜。さとちゃん、いないいないバァ〜」名乗らない男改め、こうパパ

「キャッ、キャッ。おっぱい欲しいバブー」小柄な男改め、さとちゃん

「なんだこの寸劇は?」作者



たい君が何を思ったのか飛び出した。

他の男達も続いて飛び出した。


「たいブラック!」バッ!

「ようピンク!」ババッ!

「こうブルー!」ババッ!

「はるイエロー!」バッ!

「さとレッド!」ババッ!


チュドーン!!5人の背後で五色の爆煙が上がった。


『5人合わせて!太陽光戦隊ハルサト!!』5人で扇型に並んでポーズを決めて叫んだ。



……最早ツッコミはすまい。話が進まない。



「じゃあ、お兄ちゃん、僕は先に帰るね」さとちゃんがたい君に言った。

「僕もバイト終わったら帰るから〜」たい君

「まさかの兄弟か、、」作者

「そうだよ。たい君と、さとちゃん」はる君



え〜と、二人の性格は真反対で

一人は何事も良い方向に捉え、

もう一人は何事も悪い方に捉える傾向にあった。

新しく召喚されたポジティブな性格の方を「新ポジ」、ネガティヴな性格の方を「新ネガ」と呼ぶ事にする。「爺さん設営お願い」「はい」


「チ◯ポジ……」こうパパ改め、新ネガがボソッと言った。

「チンチ◯は嫌だ〜」たい君改め、新ポジ

「チンネガ……」よう君

「それを言うなら新ネギでしょ。お野菜でしょ」はる君

「チ◯ポジ!チン◯ジ!」こうパパが囃はやし立てた。

「ム〜、それ言うなら、こう君はネギじゃないか!」新ポジたい君

「ネギはお鍋に容れられるもんねー」こうパパ改め、こう君

「チ◯コもお鍋に容れられるよ〜」よう君

「あははは、キモッ」はる君


ピーーーー!「ケンカすんな!2人ともイエローカードな。次やったら退場してもらいます」作者が笛を吹いて注意した。

「え〜、でも、こう君が〜、、、」新ポジたい君

「それを言うなら、たい君だって〜」新ネガこう君

「バイト代は要らない……と?」作者

「ムグッ」新ネガは口を閉ざした。

「ムグッ」チン、、いや、新ポジは口を閉ざした。


設営を終えて、ただの爺さんが戻って来て、2人を促した。

「それでは御二方おふたかたスタンバイの方よろしくお願いします」ただの爺さんがスタッフ状態だ。



設定[交通事故]

見通しの悪い交差点で新ポジと新ネガが、それぞれのエリアで運転席に座ってハンドルを握ってスタンバイしている。発進して交差点に差し掛かると、そこに右から猛スピードで突っ込んで来る車が、、、


「え?車の運転って未成年でもできるのー?」よう君

「できないできない。でも小説だから良いんじゃない?」はる君

「できる」作者

「え?」「え?」

「未成年で免許が無くても、道路以外なら運転出来るんだよ」作者

「マジで?」はる君

「マジで?」よう君

「うん、マジで。駐車場とか私有地ならOKなのよ」作者

「マジンこで?」はる君

「まチ◯コで?」よう君

「まチン、、いや真面目に」作者

「そうなんだ、やったー!今度、パパさんに言って運転させてもらおー!」はる君

「でもハルキング、こないだラジコンで、さんざん事故ってたよね?」よう君

「法律的にはオッケーでも危ないから子供には運転させないけどね」作者

「え〜、じゃあダメじゃん。使えない情報持ってきて〜」はる君改め、ハルキング

「ムググ……」作者


「セッティングOKです〜」スタッフの爺さん

呼び方は面倒だからそのまま、よう君はる君とする。



「えー、それでは実際にはどうなるのか動かしてみようと思いまする」はる君

「思いまする」よう君

「あ、コラ」作者

「ポチッとな」はる君

「ポチッとな、アン!」よう君


ブォーン!キキ〜……ドン!新ポジが見通し悪く、狭い交差点の真ん中で他の車と事故に遭った。

「見通しの悪い交差点でスピード出していたら、そりゃ事故るよ」はる君

「だよね。ポジティブって言うより、ただのバカなんじゃない?」よう君


ブォーン、キュ!新ネガはゆっくり走って来て、交差点の手前で一時停車した。

右から車が勢いよく飛び出して、新ネガの車の前を通り過ぎて行った。

プッ(譲ってくれてありがとう)すれ違い様、車から小さくクラックションが鳴らされた。

「オナラした?ハルキング」よう君

「してないよ。ヨウキング」はる君


「アレ?」作者

よう君とはる君が作者を見てニヤニヤしている。

「ニヤッ」よう君

「ニヤッ」はる君



設定[彼女]

ポジティブ君にもネガティブ君にも彼女がいた。

ポジの彼女は明るさに惹かれて、

ネガの彼女は影があって好きになった。

結局、結婚はしなかった。

→[明るい方がモテそうな気がするけど作者には女の考えは理解不能だから割愛とする]


「よう君は下ネタばっかり言ってたら結婚出来ないぞ」作者

「え?でもこの間、電車に乗ってたら知らない女の人から『結婚して』って言われたよ」よう君

「えぇ〜?どんなシチュエーション!それでどうしたの?」作者

「まだ10歳だから恋愛とか良いかな〜って」よう君

「え?募集要綱には16歳からって書いたんだけど……」作者

「じゅ16歳、16歳!僕、16歳だからまだ恋愛とか良いかな〜って」よう君



設定[最期、臨終]


病室のベッドで新ポジが

自宅のベッドで新ネガが

それぞれ息を引き取ろうとしていた。


いよいよ最期の場面だ。

「ネガティブよ、新ポジを看取りに行くぞ。安らかに満足して死んでいくだろう」作者

病室のドアを開けると「し、しにたくない……。こんな楽しい人生なのに〜、うぅ、ガハッ」新ポジが死にたくないと暴れていた。

一方で、こう君の自宅では「あ〜、やっとしねる〜。お疲れお疲れー。スャ」新ネガはやっと死ねると安らかな笑顔で最期を迎えた。


「……」作者













「おぉ〜!完結したのね〜。おめでとー」元ネガティブ役はる君

「おふぅ!浣腸したのね〜。お尻の穴ー」元ポジティブ役よう君

「もう〜、ふざけてる場合じゃないよー」はる君

「だねだね、おめでとー。じゃあ僕達ー」よう君

「現実世界にー」

「現実世界にー」

「帰るね〜」

「カエルね」

「ゲロ」

「ゲロ」

「じゃあね」

「じゃあね」


パパッ!


「ウゥ……ワシの役割が……元の世界に帰すって役割が……ぐすっ」神さま役の爺さん

「泣くな。今度、主役で小説書いてあげるからさ、[転生したら90歳のジジイだった]を」作者

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ネガティブ君とポジティブ君 横浜暇人 @yokohamahimazin

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