第2話危険水域


ーー日本帝国、呪術機関第八支部は、「異界」にある


別に比喩ではない、本当のことだー―隠里と呼ばれる「現実」とは位相の違う世界


日本帝国は、そこを「日本帝国」である、と進言


帝国呪術機関、第一から第七はーー「現実」世界である「日本列島」を守るものの


ーー第八は、「異界」だ


ーー別に異界といえど、鬼ノ島や地獄のようなところでもない、天国のようなところでもない


正確に言えば、「まぁ、普通」というのが、答えだ



ーー日本帝国といえど、薩摩や長州といったメンバーで改革をせず、


大政奉還並びに、幕府がなくなるのは「京都」「奈良」「大阪」といった文化の中心地が、請け負ったえ


ーーそれゆえに、「軍国主義」的なところがなく、新政府のメンバーも元から幕府にいたメンバーが少し混じることに相成った



ーー栄華二年ーー日本帝国政府は、ロシアとの同盟を樹立、ロシアを通じ西洋のいいところを学んだ



そして、それから時は流れーとある平行世界でいうところ「大正」時代

臥新がしん」3年ーー、現在戦いの幕が開く



二対一だ、向かって右側の人間は、「剛腕」と呼ばれた「男」だ


彼の得意技は、式鬼だろうーー彼の繰り出す式鬼の一撃は、並大抵のものに耐えることはできない

事実は向かうものを抹殺してきた人間でもある

ーーその、式鬼が末期の悲鳴を上げ、崩れかかっている


まるで、無声映画を見ているみたいに、どこか非現実的な感じがした

ーー今にも活動弁士と呼ばれる、「セリフ」を話す人のかたりが聞こえてきそうだ


式鬼に魂はないーー式鬼は、「殺戮」の道具だ、戦いの道具だ

この式鬼で、式鬼の剛腕で、幾多の「幕府軍」の侍を打ち取ってきたのだ


それなのに、勝てない



己が、最強であるあかしーー「式鬼」が終わる


敵は、また、姿こそはっきりしないがーー彼には、わかる


ーーもっと強くなる


「、、、なんで、なんで、、、お前みたいなやつがいる」


絶叫を上げて、あげて、あげた

ーー勝ち残るために、


一番になるために「なんで、

、、、なんで、あいつらをかばう、あいつの命とこの俺の命どちらが重いか

お前にはわかるはずだ

なぁ、なんとかいえよ、こら」



「---うるさい、もう、声を聴きたくない、黙って」


彼の義理の娘は、「一生に一度しか使えない」

逆さ「玉手箱」を開くーー逆さに回る玉手箱

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