アトリエ部文芸展 夏号


『一』2020.6.12


0が生まれるまでは

僕が1番だったのに


◇ ◇ ◇

0という概念はあとからできた、とどこかで聞いたことがある、ような、ないような……。いや、でも、たぶんそう。確かそう。

これは擬人化の範疇に含まれるんでしょうか?おそらく私が書く詩は人間目線のものがほとんどなのですが、人間以外の視点から書いてみるのも、案外面白いのが出来上がるんじゃないかなと思います。「もう!そんなにタアァァァンってしないでよ!」って怒るパソコンさんの詩とかどうでしょう。詩ってなんだろう。

◇ ◇ ◇


『運』2020.6.19


運はどこから運ばれてくるの?

運はだれが運んでくれるの?

運はいつ運ばれてくるの?


運任せ

運を掴むことも

運任せ


◇ ◇ ◇

言いたかったのは最後の二行でしょうね。それはそうだろうって話ですが、四ヶ月近くも経っちゃうと書き手より読み手に近付いています。エッセイもどきにすることはわかってんだからちょっとでいいから書いたときに書いておけよ私ー!

いやぁ、それにしても運ってなんだろう。私は運より縁を強く感じる派です。受験も就職も、あーこっちなんだなーそっかそっかー、と縁に引きずられた感覚があります。

◇ ◇ ◇


『凛』2020.6.26


ぐるぐるしていて

どこが リン としているというの


◇ ◇ ◇

なんかぐるぐるしてますよね。回の部分がそう見えているに過ぎないのでしょうけれども。

特に書くこと思い付かないので終了。

◇ ◇ ◇


『凛』2020.6.26


凛へ

謝りたいことがある。

実はずっと凜だと思ってた。

凜って素敵な名前だと思ってた。

凜じゃなくて、凛だったんだね。

昨日気付いた。ずっと間違ってた。ごめん。


起きたらテーブルの上に置いてあったお手紙。

こんなお手紙もらったら私も白状しなきゃね。


私も謝りたいことがあります。

私、富永じゃなくて冨永になるのね。

昨日気付きました。ずっと間違ってたみたい。ごめんね。


◇ ◇ ◇

凛なのか凜なのか問題にスポットをあててみました。新漢語林を確認したのですが、示の方が禾の方の俗字という扱いのようです。

付随して富なのか冨なのか問題も入れました。

婚姻届に書いた名前を見て気付いた、という体で書いたんですが、そんなに親しい相手の名前は漢字までしっかり間違えずに覚えとかんかい!!と書きながら突っ込んでいたのは覚えています。

◇ ◇ ◇


アトリエ部文芸展は第百三節『凛』で止まっていますが、再開の折にはまた参加させていただこうと思っています。



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