☆ 2019年2月14日(木)

「ハッピーバレンタインいとこ!🤩」


『スポンジ・ボブ ズボンは四角』着せ替えテーマのプレゼント。


「これ、おれから😏」







「くそったれ。君なんて」

「ファック・ユー ・マイ・コズン」

「ファック・ユー」

「私はね、ずっとウソついてんだよ。何でそんな事するの?私はどうやって、このクソみたいなウソを続ければいいのさ。」

「LINEだって君としかしてないんだよ。こんなの貰ったって、スタンプ貰ったって、使い道ないんだよ。誰にも自慢できないんだよ。使いたくたって使えないんだよ。」

「お返しだって思いつかない。なんでか分かる?」

「私がもう40歳過ぎの奥さんだから。」

「サプライーズ!ん?どう感じる?何て返す?」




「ごめんね。本当にごめんね。今、ちょっと落ちついた。このまま、話していいかな?」

「そう、これが危機。中年の危機。」

「君が私って思ってたのはね、落ち着いてて、着飾ってない、ミステリアスでモデルみたいなのは、私の姪っ子。リサっていうの。」

「ある日ね、妹が、あの子のインスタグラムを見せてきたの、昔の私に似てるって。本当に似てた。そっくりだった。そしたらなんか昔の事を沢山思いだしちゃって。」

「私だって昔はミステリアスでモデルみたいだった。君は言ったよね、クリティカルだねって。本当にそうだった。男の子の調子を持ち前の皮肉で狂わせて からかってね、ナンパをしてくるテストステロン馬鹿を、的を得た皮肉で撃退してやるの。でも今じゃ、皆んなは何て言う?これはクリティカルでも何でもない。ただの、おばさんの不機嫌。」

「結婚して"お嫁さん"として生きていく必要なんてない。私は自立してる!とか言って素足丸出しの格好で外に出てみたと思ったら、時々、とってもフェミニンな格好をしてデートに行くの。そして、気付いたらやっぱり結婚してた。」

「一人で眠りたくない夜がよくあったけど、今は旦那から離れて眠りたい。冷蔵庫の目の前でだって、地下室でだっていいから、一人で眠りたい。」

「君がさ、スポンテニアスなんだって言った時、気付いたの。私、それがいつのまにかなくなっちゃってるって。最初はちょっと昔を思い出すだけのつもりだったのに、君と話すのが、どんどん楽しくなって、話してると、昔の自分に戻れる様で嬉しくなっちゃった。昔は、君にもリサにも負けないぐらい、輝いてたんだから。」

「そー、これが私が君に会えない理由。電話の時に声をからかわれて怒る理由。君は旅行やパーティーに行く度にプロフィール写真を変えられるけど、その一方で私が同じ様にできない理由。」

「あのね、フリーフォールを落ちている感じなの。でもそれは、すーっごく長くて、時々スローモーションの様にも感じる。」

「ごめんね。こんな事、まだ若い君に言って。意味わかんないよね。でもね、それを止めてくれたのが、君。私のいとこ。」

「本当にごめんね。」




「へー、40過ぎ。それならなんか、納得できるところもあるわ😅」

「でもさ、どーでもいいよ🤷‍♂️」

「それに、まだ輝いてると思うよ。見た目がどんなかは知らないけどね。けど、その考え方?レディの心…かな。スローモーションのフリーフォール?なんか、クールじゃない?多分、凄く輝いてるよ。」

「それに君、言ってたじゃん。クッソでっかいフリーフォールは、人生で一回経験するべきって😎」

「あー、それじゃあ、電話、する?」


「は?」

「まだ電話したいの?私と?リサとじゃなくて?」


「もち。」

「君は俺の、いとこのジョアンナだから。」

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いとこのジョアンナ 鳩尾 @mizoochi

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