第6話
あれから母の病は徐々に良くなっていって今ではほとんど治ってる。
自分もだけど。
あの後山を降りていくと五人の死体があって凄い驚いた。
狼様は代わりにこの人たちの命を…。
そう思うと申し訳なかった。
あれ以来、山に何度行っても霧はないし霧の狼、そして狼様も現れなくなった。
山の守り神だったのかもしれない。
もう一度会いたい。
そう思っても、霧さえ起こらないのだ。
村の皆が言うにはいろんな山を渡っているのかもしれないと。
どうしてかっていうと、向こうの村の近くの山でも霧が突然起こるようになって霧の狼に襲われたりする人がいるという話があったからだ。
そこだけじゃないらしい。
他にも沢山。
いつも襲ってばかりいるから、悪者だと思われている。
でも時々、母を助けたように死ぬかもしれない怪我や病を薬で助けてくれるらしい。
狼様を知らない内に怒らせて襲われているだけなのかもしれないし、悪い人だけを選んで襲って善人を助けているのではないかという噂もある。
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