妹が純情でツラい

冬倉朱華

第1話 日常から始まった

それは突然やって来た

いつもの風景、変わらない毎日、家族との楽しい食事

突然それは始まった。

「おにい、明日暇?」

そう言い出したのは僕の妹、小学6年になったばかりの可愛げの無いやつ。

黒い髪をツインにくくる何てことないオレの妹

「まぁ暇かな?」

僕は答える。内心とてもドキドキしていた。だって妹から話しかけることなんてないから。

「何?」

「買いたいものがあるの」

「買いたいもの?ふーん……」

なるべくそっけなく答える、興味ないふりをする。そして普段通りに朝御飯を食べる。

ここは平常心だ。だがしかし少しパンを持つ手が震えた。気づかれていないだろうか?大丈夫だな。

「まぁいいけど、ついてきて欲しいのか?」

「うん」

じゃいいよ、と言ってパンを牛乳で流し込む。

「何時からだ?」

「学校があるから夕方」

「オッケー、学校終わったらな」

味はいつも通りだった。

しかしこれから起こることは日常からは少し離れているのかも?しれない。

(平常心だ僕……!)

そう思いながら学校へ向かった。

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妹が純情でツラい 冬倉朱華 @takahara1022

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