【一億総活躍】臨時休校で休業補償【やっと有休使える】

 一斉休校によって、親たちは大パニックだ。

 休業で一日当たり8330円の補償金を支給するという。

 当然と言えば当然だが、これでも充分と言えるかどうか。


 そもそも『一億総活躍』『誰でも輝ける社会を』とか宣って、女性が子供を家に置いて働きに出ることがさも正義であるかのように煽り立てたのは、当の安倍政権なのだ。その結果がこのザマである。


 働けと言う割には、保育所は足りないし、ツイッターでちょっと愚痴っただけで炎上するし、子供が病気で休めば会社でうだうだ言われるし、そもそも子供を家に置いていくのはノーリスクという訳ではないのだ。犯罪や怪我のリスクもあるし、発達心理学の観点からどういった影響があるのかも考えるべきだ。パーソナリティ障害とも無関係ではないだろう。


 裏にあるのは労働力不足らしいが、人がいないと言いつつ、給料は上がらないし、人がいなけりゃ移民を最低賃金で使い潰して大挙して逃亡される始末だ。


 私も別に右巻きではないので、『女性は家にいろ』というつもりは毛頭ない。

 それに当の女性の方が、かつては『男性と同じように』仕事をさせろ、家庭に縛り付けるな、と主張していた。


 私の場合、そもそも仕事など一切やりたくないという人間なので、子育てをしながらでも仕事をしたいというのがそもそもわからないのだ。


 勿論、『金のために決まってんだろうがボケ』と言われれば返す言葉もない。

 家計のためなら、旦那の給料が上がれば解決する訳だが、労働者の給料は、何が何でも上げたくないらしい。


 アメリカにおいては、中流以上の家庭では、不法移民のメイドと、セクシーなJDのベビーシッターがいるのが当たり前で、だからこそ母親もバリバリ仕事が出来る訳だ。

 この点で、日本のフェミは完全に方向性を誤ったとしか思えない。『仕事をさせろ』ではなく、『メイドとシッターをよこせ』と言うべきであったろう。

 女性の立場などどうでもいい保守に、今になって体よく利用されているとしか思えない。


 田中角栄のように、『所得倍増』とか言わずに、『輝き』といった抽象的な言葉で労働を煽ることを、世間では『やりがい搾取』という。

 国民に対して『やりがい搾取』を仕掛けてくるような国で、ブラック企業がなくなる訳がない。


 休校もやむを得ないとは思うのだが、全国一律でなくてもいいのではないかという気もする。

 相対的に低リスクの、ド田舎の学校はそのままでもよくないか。或いは、休みたい奴だけ休んでもいいとかね。ダメかな。


 民主党政権が支持を失ったのは、想定外の危機に対処出来なかったからである。

 しかし、自民党政権でも大して変わらないということが判明してしまった。


 今回の失敗は、想定外の感染症に対する対策の失敗、といったミクロなものではないだろう。長期的な視点で地道に内需拡大、人口増加を目指すのではなく、『労働力が安いから中国に工場作ろう』とか、『労働力が不足してるなら移民を入れりゃいいじゃん』とか、『中国から観光客呼んでウハウハだぜ』とか、そういった想像力の不足した、短絡的で短期的な視座しか持てない我々のメンタリティの本質的な欠陥が招いた事態である。


 一斉休校で最もダメージを受けるのは、生徒でも親でもなく、ブラック部活顧問だろうね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る