第2-1話@春とは出会いの季節です

 高校生になる前に僕は新しい施設へ行くための引っ越しの準備をしていた。

別に中山さんからの話があったからと言って急に気弱な小説の主人公みたいに宿題ができなくなるわけではない。


 そして、僕の花粉症がピークに達するころ僕は卒寮した。そして新しい施設に入寮した。入寮式が終わると、僕らは互いにしゃべっていた。この新しい施設の子供は年齢がちょうど僕くらいだ。とてもよく話が合う。僕は最近は待っている音楽の話をした。そして高校入学を機にこちらへ来たことを告げると、どこの高校?と聞かれたので答えると

みんなが驚いていた。その中で一人の女の子が特に驚いた後、

「荷物入れてる時から気になってたんだけどあのギターって君のだよね?」

と聞いてきた。

たしかに僕はギターを持ってきていた。それは僕が引き取られるときに

ずっと持っていたものらしい。中山さん情報だ。


そう答えると彼女はつづけたので僕は会話のキャッチボールを始めた。

「私の名前は南田唯、さっき君高校のこと言ってくれたよね。

じゃぁ君、あの3センチの宿題やった?」

「なんでそんなこと知ってるの?」

「私もそこの高校に行くんだ。」

「そうなんだ。よろしくね。」


その日の夜、僕は割とすぐに眠ることができた。


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