第5話 プロローグ 五

 『この本、ちょっと分厚いけど絵がきれいだなあ…。』

 まだ中学生であった僕は「装丁」という言葉を知らなかったが、それはその装丁の絵が魅力的な本であった。

 アニメチックではないがかわいらしいイラストのタッチ、またそんな絵の雰囲気を壊さない優しく淡い色使い…。それは、もちろんこの段階では本の中身を知らないので何とも言えないが、本が嫌いな人でも興味を持ってくれるような装丁であった。

 その後僕は直感で気になったその本を読み始める。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る