第2話口入屋

「あ~~」


陣屋というのは、いまでいうシェアハウスみたいなもので、「明治」になり

お取壊しになったところで、住人がばらばらになるのかというとそうでもない


ーー近くに全員まとめてすもうやないか

ーー賛成や、そんなら家賃安くて済むんやない

ご近所さん(というか、同じ家)たちが、そうしゃべるのでこくこくうなずくしかない


だいたい、こっちはこっちで、本気で、陣屋シェアハウスがなくなると困るのだ


とりあえず、「子供たち」が遊んでる間に、洗濯ものの取り込みと、部屋の掃除

荷物の整理整頓をしなければならない


ーー幸い、あまり荷物を持つ方ではないが、少し引いてしまった

とりあえず、あまり掃除してこなかった「物置」からやるか

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ううん、もういいから」

痛むほおを押さえ、彼女は歩いていく、

彼女は、詐欺師の娘だーーそれもよりによって「結婚詐欺」


そのせいで、いじめられてるといわなくとも、見知らぬ他人や、観光者から

白い目で見られてきたのだ

今日だって、地元民以外の人物から石を投げられた


―――大体、女の子に、石を投げなくてもいいではないか


こっちは、神経衰弱負けまくりの、オセロとか将棋で一回も勝ったことのない女なんだっーの

と気分が、ささくれだったころ、--それに合う


ーー地面が揺れるような感覚、「何、地震」

ーーだが、地震ではないそれは、その感覚は覚えがある

放課後――先生に頼まれて倉の掃除をしていた時に、触れた「鏡」の感覚だ


(うそ、どうして)


困惑する感情は、抑えきれないまま彼女は、世界から消えた



ーーその世界は、和風の屋敷みたいなところだった、より正確に言うなら

「大名屋敷」というか――大金持ちの屋敷みたいなところだった


ーーだが、いつの間にか集められた「5人」の中に、そのことに気づいたのは

一人しかいなかった


その屋敷の中に、黒い霧みたいなものが出る

ーーこれは「瘴気しょうき」といって、人の悪想念や、思いがこりかたまった

霧のようなものだ


それは、悪臭を放ちながら、近づいてくる


「なに、やだ、これ」と言いながら、結婚詐欺しの娘は、片手に弓を持ってた

(なんで)

心の中で、突っ込むも放つ――黒い霧が少し消える


実は、彼女が気づいてないが、この世界に来ることができるのものは、みな

「光」を持つーーその光が、生存本能に働きかけ


「弓」道をしていた彼女の、望むーー戦士すがたになった


――わかる、一矢,一矢打ち込むたびに、その弓の扱い方が、


何かわからないけど、自分の中にある大きなものは知ってるーーどうしたらいいのか

どうしたいのか、すべて

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