第11話 いざ帰宅。そして脅迫男の嘘。


交番から帰宅する事にしたが、


私の方から、万全な装備をした方がいい。とアドバイスをした。


なんせ、相手の男は「犯罪行為」を平気で犯す人間だ。




ちょうど、その頃、全国各地で警察官が襲われたり、巻き込まれた事件が、


頻発しており、念のため防弾チョッキや警棒、拳銃の装備・・・そして手錠。


フル装備で、送ってもらう事にした。




出来れば、盾やヘルメットもあった方が尚安全だったが。






しかし、拳銃はもっと威力のあるモノが良いと思う。




現在、日本の警察官の多くが携帯している、


ニューナンブM60では心細い。と思った。


デザートイーグルとまでは言わないが、ベレッタ位の威力は欲しい。


(自衛隊と同じP220・9ミリ拳銃なら一括購入で割引価格で安くなるのでは?)




実際に撃たないにしても、見た目でビビらせる効果はあると思う。


まあ、そんなことはどうでもいい。




パトカーの後部席に乗り、前に警察官2名が乗り込んだ。


送ってもらう際に、言われたのが、


「少し離れたアパート周辺で止める。止めたら相手の男の部屋に向かう。


玄関側に呼び出すので、その隙に部屋に戻ってカギを閉めて待機してほしい。


全てが終わったら電話するので、あまり外出をしない様に。」と・・・




「分かりました。」


と返事をしたと思ったら、もう近所に着いた。


あんなに苦労して走って逃げたのが、車では5分もかからない距離だった。




警察官2名が歩いて、あの男の部屋に向かう。


私も様子を伺って、隙をついて部屋に戻る準備をした。




ドキドキ。




・・・サイレンの非常灯回っていた!


近所の何軒か家から、おばちゃん、おじちゃんが、


何事かとザワザワと家から出てきた。。。




(えーーーー!!)


超恥ずかしい。


近所のおばちゃんには顔見知りもいる。


ゴミ出しや散歩時に挨拶程度だが、互いの顔は知っていた。




遠くでは、男と警官が何やら話している。


男の声は聞こえていた。


相変わらずでかい声だ。




おばちゃん達は、興味津々に、


「え?何?」


「ケンカ?」


「誰ね?クスリだろ」


「あのアパートの1階の住人?」




隙を見て部屋にこっそり帰る体制だった私に尋ねてくる。




男の大声&パトカー&警官


この3つが揃えば、大体の人は異様な光景に映ると思う。




「お騒がせしました。事情は後日、ご説明にあがります。」


「家に戻って大丈夫です」


「すみません」




隙を見て、こっそりとは帰れなかったが、


それでも部屋には無事に入れた。


あとはカギを閉めてから、しばらくした後、


交番から電話があった。




「部屋の住人とは話せた。」


「住人ではなく友人だった。」・・・(え??)


「揉めた事実も確認できた。」




あとは管轄署に話しを通しておくので、「刑事告訴」の用意をして


明日か明後日位に、管轄署に行くように指示された。






念のため、私からD東建託に電話をして確認してみた。


やはり脅迫男は、D東建託にも、その管理会社にも電話はしていなかった。




今日の一部始終をD建託に伝え、2.3日後に業者を入れて伐採する事を、


約束してもらい電話を切った。




やはり脅迫男が、


何度もD東建託へ連絡するとアピールしいていた言葉は嘘だった。




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