企画四回目「相思相愛純愛溺愛波瀾万丈ファンタジー!」

 https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054897570350



 コロナ禍真っ只中、5月の企画でした。

 多ジャンルを読んでいる自分ですが、この頃は遅まきながら「悪役令嬢系・男女恋愛ファンタジー」などを他サイトで読みまくってました。


 いやあ、面白いんですね、あの系統。

 世間で悪役令嬢なるものが流行っているのを知ったのって、こういう投稿サイトを覗くようになった昨年秋頃なんですよ。(それまでは二次投稿サイト生息だったもので。

 あはは、流行には全く乗る気も乗る機会もなかったのでございますよ。)


 なんだろう、自分いい大人なんですけどね、たまあに、めちゃくちゃ甘々なベタ恋愛ものを欲することがあるんですよー。

 いろいろ読んで、自分は結構王道好きだと新発見しました。

 エロ系も他サイトで読むこともありますけど、やっぱり中味はスカスカでエロありきな感じがほとんどだし好みではないんで、物語重視の恋愛ものが読みたかったもので、自主企画で募集したらどういった作家様のものが置かれていくのかなーと興味が湧きました。


 やはりここカクヨムでは、「読ませる」目的で書いている作家様が多い印象です。

 物語重視の中身の濃い作品が集まったと思います。

 角川という大きな出版社で実績のある各ジャンルのノベルスレーベルのコンテストを年中やっていることもあり、キャラクターの肉付けや物語の進め方、そういったことをしっかり考えたうえで、ある程度の構想を練ってから投稿している、そういう作家様方がこのサイトは多いなと。


 他サイト様では、割と気軽に思いついてのほんとに素人さんが書いたようなものでも、人気ジャンルであればランキング上位に入ったりしてます。

 文章が繋がらなくて頭混乱しながらも、面白いものもありますよ結構。

 でも、やっぱり文章なんて考えずに書いてる方も多く、書き手目線から見ると、「ここは誰がセリフ言ってるのかわかるようにして〜」とか、「この場面から、いつの間に時間が経って違う場面になったの〜?」って心の中で眉を寄せつつ楽しんでる作品もあります。

 そういうものは、読むのに引っ掛かりがあって、なかなかスムーズに読み進められないこともあります。

 題材は面白いのに、あまりに文章が稚拙で、もったいないなと思いながらも、こちらも読み進める意欲がなくなってしまって、読むのを諦めるものもあります。


『読み手の方に、最後まで読まれるものを目指して描く。』


 それは、書き手としては、「すっっっっっごく!」 難しいことだと思ってます。

 ありきたりな題材、流行りのものだと、より厳しいことです。


 この企画で集まった作品は、結果的に完結作品が多かったです。(まだ連載中のものもあります。)

 物語を一つ完結させるだけのエネルギーは、書き手にとっては、気力と“脳力”を絞り出していることと思います。

 ほんと、大変です。


 構想と実際に書き上げる内容の乖離をなんとか修正し、全体の辻褄を合わせ、キャラクターの性格の矛盾をなくし、書いたものを「作者の妄想の産物」ではなく、「実際にどこかの世界でありそうな物語」に仕上げる。


 途中で未完のままで放置せざるを得なかった作品は、それができなかったものでしょう。

 それは、先に書いたもののどれかが引っかかって、「物語」に仕上げられなかった。

 それよりなにより、作者の気力がまず萎えてしまったのだと思います。

(自分がいま二次創作のオリジナル話を未完のままにして数年経ってしまったので、すごく実感してるのです。)


 なので、完結作品を世に生み出す、それだけでもすごいことだと思ってます。

 素人、玄人、関係ありません。

 人気プロ作家様でも何十年も経ってからシリーズを完結させたりしてるんですから。

 最近は、人気ジャンルは、コンテストなどで一気に注目が集まって、すぐに書籍化されたりします。

 一つの作品が世に出るだけでも、書き手にとっては天をも昇る気持ちで、嬉しいことだと思います。

 ただ、星の数ほどある人気ジャンルの作品で、読み手の記憶に残る作品を生み出すことも、また作家の思いでもある。


『多くの人に読まれてるわけじゃないけど、誰かが自分の作品を好きになって欲しい。』


 ここに置いていってくださった作家様方の思いだと、自分は思っています。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る