呪いと祝福は紙一重

生まれ持った特殊能力のおかげで異端扱いされている少女と、謎多きオオカミさんの出会いのお話。
童話『赤ずきん』をモチーフとしているのですが、そのアレンジの仕方というか、要素の取り入れ方が面白いっていうか好きです。味付けの方向性というか、なんかロマンが溢れる感じ。
ほぼシンデレラ状態の悲惨な家庭環境に、わりとやさぐれ気味の赤ずきん。明らかにただものでないオーラぷんぷんの、でも命令を必要とするあたりがなんか犬っぽいオオカミさん(かわいい)。登場人物の個性にスパイスが効いていて、彼女らの発言や行動を眺めているだけでわくわくしてきます。
お話の筋、というか結末というか、最後が王道的なハッピーエンドなところが最高でした。加えて、この物語のその先、ふたりのこれからを想像させられるところも。
そして単純にガラさん(オオカミさん)がストライクでした。無条件に良いです。個人的な趣味の話ではありますが、とても素敵なキャラクターでした。