第8話 フェラーリ488スパイダーで☆

夫の浮気が発覚した時と、秀一との情事が始まったのが 同じ頃なので、

その次に夫の浮気が再度発覚したのは、その5年後という計算になる。



なぜ はっきり覚えているかと言うと、

夫は、結婚 以来 5年毎に高価なプレゼントをくれるからだ。


そのプレゼントをくれる度に夫の浮気を疑えば良いので、非常に分かりやすい。



そして秀一からも毎年 驚くほど高価なプレゼントを くれるのだった。



秀一「 恋ちゃん、もっと高い物を買ってあげるのに、本当に それで良いのかい・・ 」



恋子「 秀一さん、ありがとう。 いくら高い物を買って貰っても、もうそんなに心踊らないんだ・・



それより、私は秀一さんと いつまでも こうして ベッドで過ごしていたいの・・・


別に エッ〇を そんな したい訳じゃなくてね。

こうして二人 ゴロゴロ してる時が唯一癒されるの・・・ 」



秀一も恋子の想いと同じだった。

ただ、男という性質が 恋子の体が そこにあると ついつい触れてみたくなる、という事を除けば・・・



秀一と恋子は、ある日 箱根で行きつけのセンスの良い とある温泉旅館に フェラーリで乗り着けた。


ふと前方を見ると、なんと恋子の夫が若くて グラマラスな女性の エスコートをして、いそいそと旅館に入っていくではないか・・・



恋子は一瞬の判断で、ズーム付のデジカメのシャッターを切っていた・・



秀一「恋ちゃん、どうしたんだい?」


恋子「あれ、うちの旦那・・・

秀一さん、悪いけど旅館を変更してもらって良いかな? 」


秀一は一旦 その場を後にすると、手際よくリゾートホテルの予約を入れた。



秀一「恋ちゃんの好きな《ひなびた名湯旅館》は どこも いっぱいだったから、普通のホテルでゴメンね・・・ 」



恋子は それには答えず、

《うちの旦那に問い詰めたら・・何て答えるのかしら?》と苦笑した。



秀一「恋ちゃん、何が そんなに可笑しいのさ?」



フェラーリ488 の スパイダー(オープントップ)は風切り音が少ない・・


恋子は『そんなに大きな声で言わなくても・・・』と思ってしまった。

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