第2話 はじめての学校生活

山の上にある中学校。

そこに通うことになってる私。

中学1年生。

和久井 智代。

今日は入学式から3日たった日だった。

ひと学年は8クラスと少し多めの中学校だ。

1クラスは40人となり、1年生だけでも

300人近くいた。

他校に比べて多い方だ。

私のクラスは1年4組。

チャイムがなり、あわてて教室に入る。

初めて座った席は後の方の席だった。

回りを見ると知らない子がいっぱいだ。

下の小学校だった私。

クラスの半分は下の小学校で、あとの半分は

上の丘の小学校生だ。

知らない顔の生徒のほとんど上の学校生だ。

教室の戸がガラッと開く。

担任の先生が入ってきた。

「おはよう」「おはようございます。」

私はあわてて席に座る。

「皆、今日は授業はないんだ。」と先生は皆につげる。

今日はホームルームとクラブ見学があり、

授業となるのはどうやら明日からみたいだ。

さっそく明日からお弁当持参で、6時間授業となる。

中学生活も大変だなぁー。

私はため息をついた。

制服を身にまとい、規則正しい生活になれるのは少し苦だった。

だけど小学生の生活には戻れない。

違和感が増していく。

そんな事を考えてると急に不安になってきた。

もっとよく皆を観察しようと回りを見た。

小学校の自由な感覚とは別に淋しい感じもした。

少しホームシックになっている私。

前から配られてきたプリントを手渡された。

後ろの席の男の子に渡す。

目が合うとニッコリと微笑んでくれた。

アレッ、初めて見る顔だ。

たんれいな顔の彼。

控えめで印象はとても良かった。

ふと窓の外を見ると眩しいくらいの光が差し込んできてる。

自由な感覚にも似た気持ちだ。

彼を見ながら、

➖中学生活もいいかもしれない。

私はそう思う事にした。

さっきの彼の笑顔。

人懐っこい顔だった。

落ち込んだ気分はどこかへといってしまった。

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