第13話 チェックメイト

 その後、俺たちは馬場の情報網から警察よりも早く烏丸からすまの隠れを探し出した。


 俺と馬場はクリスの運転する真っ赤なオープンカーで現場へ向かった。


「どうなのジョーカー。 烏丸こいつなの❓」

 クリスが馬場に烏丸阿久人の顔写真の画像を見せた。


「え、さァ~、だってニット帽にマスクをしてたから……」

 煮え切らないようだ。


「じゃ、手首のタトゥの画像は?」

 紅い蜘蛛のタトゥが彫られていた。


「ああ、これだ。間違いないよ……」

 馬場は笑顔で頷いた。



 これで【チェックメイト】だ。




 ※。.:*:・'°☆※。.:*:・'




 廃墟のようなビルへ入ると大きなネズミが目の前を通り過ぎた。


『キャッキャッキャァ~ーー……😆🎶✨』

 奥から男女の笑い声が聞こえた。


 おそらくこの男の声の主が、烏丸からすま阿久人あくとだろう。

 すぐさま馬場は乗り込んだ。俺とクリスも後を追った。


「よォ~、ご機嫌だなァ~! 俺も乱行パーティに招待してくれよォ~❗❗❗」

 馬場が裸でたわむれる男女に声を掛けた。


「ン…… だ、誰だ。お前らは……」

 烏丸からすまが立ち上がった。

「キャー、何よォ~」

 半分裸の美少女が悲鳴をあげた。


「おいおい、頼むよ。烏丸からすま❗❗

 ハニートラップで引っかけたヤツの顔くらい覚えておけよ❗❗」


「な、何ィ~……」


「鳴かぬなら裁いてくれようホトトギス❗❗

 天に代わって、お前の悪事を❗❗❗」

 俺は、烏丸からすまを指差した。


「な、誰なんだ…… お前は❓❓ 

 ふざけたカッコしやがってェ……」


「俺は世界で、ただひとりの【ビジュアル系弁護士】シンゴだ❗❗」


「な、何ィ~ーー……

 ビジュアル系弁護士だッてェ……❓❓」


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