岩代合体イワシロクォーツ!

「な…何だぁこれ…!?」

「お…俺だロボットさなっちまった…!?」

アイヅライガーと融合合身した勝代が、センドウバードと融合合身した剣が、イワキザウラーと融合合身した龍美がロボットモードの自身を見渡す。

「勝代さん、剣さん、龍美さん、聞こえますか!?」

「その声は…小温!」

「私達はアイヅライガー、センドウバード、イワキザウラーに分散して乗り込んでいます!つまり、先輩の体内にいます!」

「なんだってやぁー?」

「人型ロボットと融合した先輩にできる事は個別の武器を呼び出して羅刹夷と戦う事です!我々はそのサポートです!」

センドウバードの体内にある司令室からスマートフォン越しに3人に声を届ける小温。

「わがった!」

「んで、その武器っつぅのはどこさ?」

「各ロボットの司令室から発動させることができます」

「そんたば早く!」

「あれ?この光るボタン、もしかして?」

アイヅライガー司令室の半杭はんぐい美菜子みなこが、センドウバード司令室の小荒井こあらい乃千代のちよ、イワキザウラー司令室の水竹みずたけ李絵りえの目の前にあるタブレット画面が光っているメニューをタップすると、タブレット画面に「武器発動」と表示された。


アイヅライガーにはブースターが変化した「アイヅクロー」が装着された。

「アイヅクロー!!」

センドウバードにはブースターの一部が変化した「センドウクロー」が変形した「センドウブレード」を両手に二刀流の構えで持った。

「センドウブレード!!」

イワキザウラーは恐竜モード頭部を手に持ち、長刀の要領で携えた。

「イワキビュート!!」


3機は雷獣目掛けて突撃した。

「武器を手にしたオラだは最強!」

「くらえー!!」

-グォオオオ

雷獣が雄叫びをあげる。

「効かねぇ!ライガーバーン!」

-グァオオオン

雷獣の雄叫びはアイヅライガーの胸の白虎から放たれた雄叫び「ライガーバーン」に打ち消されてしまった。

「うらうらうら!」

-ズバズバズバ

「てぇーりゃあ!」

-バシュー

「とりゃあっ!」

-シュパーン

雷獣は再び八つ裂きにされた。

「今度こそ…!」

だが、雷獣はまたどす黒いオーラを全身に惑わせ再生する。

「また再生しやがった!キリねぇーがやぁ!」

「先輩!あの羅刹夷の弱点が分かりました!」

ほんじき本当に

「心臓です!羅刹夷の心臓を抉り取り、浄化すれば再生出来ずに本当に倒せます!」

「わがった!抉り取ればいいがやぁ!」

「待ってください!心臓を抉り取るにはアイヅライガー、センドウバード、イワキザウラーの三機を合体させなければなりません!」

「合体!?」

「はい!会津、中通り、浜通り。福島県3地方の守護神が一つの力になった強力な守護神へ!」

「そう言う事なら剣、勝代、オラだ三体合体すんべ!」

「おう!」

「そうこなくっちゃな!」

「小温!!」

「わかりました!オン縛羅娜バラダ破納銘バダムウン…岩代合体、発動!!」

-ファーン

小温が如意輪観音心中小呪を唱えながら如意輪観音心呪陀羅尼経を手にすると、全タブレットの画面に、

会津:100%

仙道:100%

磐城:100%

のパワーゲージ値が表示されて、それがMAXになった。


「岩代合体」

龍美、剣、勝代の掛け声でアイヅライガー、センドウバード、イワキザウラーは変形を始める。

イワキザウラーとセンドウバードの列車時の先頭部分は分離し、両腕が後ろに折り畳み、胴体が向かい合う様に合体し、下半身となる。

アイヅライガーは1度列車形態に変形した後に白虎の頭を出し、列車の後部が左右に分かれて前部に付き、上半身となった。

変形したアイヅライガーがイワキザウラー、センドウバードと合体する。

その瞬間、せり上がるように分散していた司令室もアイヅライガーの元に集められ1つの司令室となった。

左肩にはイワキザウラーのE657系列車先頭パーツが連結、ロングレーザーライフルブースターから伸びた腕パーツと連結し、左腕を構成。

右肩にはセンドウバードのE2系列車先頭パーツが連結、アイヅライガーのミサイルポッドブースターとアイヅクローが一つとなったブースターから伸びた腕パーツと連結し、右腕を構成。

背中にはセンドウバードのウイングブースターが取り付けられ、アイヅライガーのから新たな頭部が現れた。

3人の意識が全体に行き渡り、ロボットの目が光る。

「イワシロクォーツ!!」

福島県の守護神が今降り立ったのだった!

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