S10 おいでよ伊良原の森 5月2日

"”伊良原の森”について

現在発生している悪鬼、通称”伊良原の森”についての調査結果報告と、その発生経緯についてご報告いたします。


 記


1.紅葉の幹部、伊良原孝允とは直接的に関係があるわけではなく、関与もしていない。


2.発生経緯としては、あつまれ どうぶつの森(以下あつ森)の流行に伴い、弊社Vtuber『柏木ヒナ』の視聴者数が増えたことが直接的な原因とみられている。ここ半年、伊良原孝允は柏木ヒナの動画に登場していないのだが、視聴者の中ではあつ森で何かアクシデントやトラブルがあった時、視聴者の間でイラハラ(伊良原孝允の視聴者の中での呼称)の責任にするパターンが散見されており、その影響だと思われる。また、弊社Vtuber『清浦真帆』の自粛も影響していると見ている。


3.昨年8月、滋賀県で皇が関与していると思われる事件が発生。夜叉を連れ去ろうとしている事件が発生し、その後冬泉コーポレーションと共同で人員を潰滅させたが、4月26日。その跡地で危険度赤の悪鬼が発生。滋賀所属の夜叉で対応できる人員がいない為、現状放置している。


4.光綿支部紅葉には、斥候として滋賀、伊良原の森へ人員の派遣を命ずる。これはこれまでの成果に於いての信頼してのことである。


5、調査内容は地図の作成。危険を感じた場合はすぐに撤退してもいいが、接敵した場合は3人以上の犠牲が出るまでの撤退は認めることができない。



以上


――光綿市 光綿支部紅葉――


瀬川「認められない……、ね。――滋賀か」

帯刀「ごー主人様ー?ぱふぱふですよー?そんなに大きくないですけど、こういうの、好きですよね?」

瀬川「あー好きだよ好き。とりあえず書類見えないからどいてくれるかな」

帯刀「むー!書類と私……!どっちが好きなんですか!!!」

瀬川「日常が好きだよ。この書類を破り捨てたいところだけど、そうすると僕たちは粛清されてしまうからね……。いくら今の帯刀くんでも死んだっていう予言には勝てないだろう?」

帯刀「あーあの自分を神様だと思ってる女ですか。――まあ、あれが相手なら無理ですね……。後でかまってくださいね!」

瀬川「はいはい。風鳴くん達もこの書類を見るといい」

風鳴 「お?俺たちが見てもいいのかよ、どれどれ」


十六夜「わざわざ指名されるくらいには評価されてたんですね。喜んでいいのかなぁ……」

稲生「ん……。また、無理な、指令……ですか……?」

風鳴 「――つまりなんだ?自分らでやり始めたことが収集つかなくなってるから、俺達に後始末する算段を立てられるようにしろってか?」

瀬川「やっぱりそう取るか。実際は逆だ」

風鳴「逆?」


瀬川「僕はVtuberには一家言あるくらいヘビーリスナーでね。流行の移り変わりもバッチリ見てきているんだ。今ENOKI、というよりVtuberの中での流行りっていうのはあつ森と、シャニマスなんだよ」

瀬川「最近の緋奈ちゃんの配信はだいたい恋鐘を愛でて凛世に憧れて摩美々で泣くような普通の配信しかしていないんだ。でもコメントだと急速に伊良原先輩の話題がたくさん出ている。あの人はとても褒められた人間性ではないんだが、だからこそこんな無駄な工作はしないんだよ」


早乙女 「今日は暑いけぇなー。もう夏やん……野菜ジュースお願いー」

風鳴「人間性については俺らもどうこう言えねーだろうさ。よお、わりぃけど注文は待ってくれな」

花園 「おっす、メロンソーダ1つ……うん?昼間っぱらから会議か?」

浅倉 「お邪魔します……あれ、真面目な話の最中、ですか?」

百瀬「どうもしばらくですー。なになに、ENOKIの話ですね!」


瀬川「何者かが意図的に伊良原先輩の話題を流して、それに対する影響を押し付けている……。っていうのが正しいんだよ。Vtuberのリアルタイムの動きを紅葉の上はそこまで詳しくないんだろうね」

瀬川「帯刀くん。調査ファイルを頼むよ」

帯刀「あっはい」

瀬川「こちらの方で、この資料に書いてある滋賀の事件に対して調べさせてもらったんだ。去年の8月2日、英雄の鳥江結、他夜叉4名が皇の屋敷に潜入した事件のことらしい」


稲生「なんだか、すごく、複雑そうな、話……」

十六夜「英雄含めて5人がかりで?それはまた大層な事件だったんですね」


瀬川「東近江紅葉の報告書によると、皇がブラックリストに入ったきっかけの出来事みたいだね。皇の手口と明らかに違う。僕たちを斥候とさせているのも皇以外の横槍を恐れて、無暗矢鱈と英雄戦力を投入して消耗したくない苦肉の策だろう」


花園「逐次投入するしかねえってのはなあ。人手不足の痛いところだ」


瀬川「少なくとも本来の皇の手口というのは基本的に人身売買だ。足がつかないようにクローンや亜人などを使って、戸籍がない人間を売捌いて後は自分たちの影響下ではない……、を貫き通すんだ。だからこそ未だに紅葉も全貌を把握できていないんだ。――だからこそ、こんなわかりやすい罠を張るとは思えないんだよ」

帯刀「そうです。こんなわかりやすく伊良原野郎を二次元に落とし込んだりするようなことはしないんですよ。やるならもっと迂遠でやらしくいやらしく、です」


花園「……皇、か。どっかで聞いた覚えがあるんだがなんだったかな……」

風鳴「まあ……花園くんがそれでいいならそれでいいよ……」

早乙女「人身売買って犯罪やん。許せんなー」

百瀬「ぜったいゆるせません!」

風鳴「黒ではある、がそれ以外の何かがいる可能性も高いと。それに貴重な英雄は割けねーわな」

浅倉「けどこの話、私達は捨て駒だって言ってるみたいに……」


瀬川「確かに斥候、といえば聞こえがいいが実力があっていつでも擦り減らしてもギリギリ許容出来る捨て駒と変わらない。それは僕のポリシーにも反していてね」

瀬川「帯刀くん。ワインの裏側に置いてある裁縫箱を取ってくれるか?」


帯刀「――――――!?!? あ、あれですか……?ご……瀬川、さん。いいんですか?」


瀬川「いつもの君が帰ってきたね。――そうだよ。僕だってまだ夜叉なんだ」

帯刀「は、はい……!」

花園「うん?瀬川さんも一緒に戦ってくれるんで?」


▶瀬川は帯刀から小さい裁縫箱を受け取り、君たちに見せますね


瀬川「ところで、話は全然変わるんだが。紅葉がこんなわかりやすく捨て駒を置いてまでイラハラを排除しようとする理由、わかるかい?」

花園「1.なんかやらかした。2.裏切った。3.スパイだった。4.いらなくなった」

風鳴「放っておくと何するかわからない、とかか?」

百瀬「かなりゆうしゅうなかただから、その人を使えなくさせることとか?」

浅倉「なんか前少し聞いた感じだと危ないものをいっぱい作ってたとかそんなので……?」

瀬川「まああの人ならそういうのもあるが……。一番は違う」

早乙女「イラハラってどんな人なん?」

花園「紅葉の人間って時点でやべーだろーなあ」

帯刀「ヤバい人ですよ。近づかないのがおすすめです」

早乙女「お姉さんがいうほどって相当ヤバいんけ……」


瀬川「夜叉としての力を使いすぎると、二次元と変わらなくなるんだ。というより、人間としての現実味がなくなって存在証明がなくなってくる」


花園「現実の人間じゃなくてファンタジーの存在にされるってことか?」


瀬川「例えば天草四郎時貞って知っているかい?確かに有名な人物だが、眉唾な逸話もたくさんある。確かに人間として存在……、はしたんだけどね。仮に眉唾な逸話が全て事実だったとしても、一般人が普通に生活していてそれを全て事実と認めることは出来ないだろうね。だって、常識的に考えてありえないだろう?」

瀬川「それは、現実の存在証明の否定につながる。こういう人物がいた、という記録だけが残り、実際にやっていたその成果を別の現象、名無しの大衆の成果にすげ替わるんだ。そうじゃないと、全て現実と認めてしまったら現実とファンタジーの差がわからなくなってしまうからね」

瀬川「伊良原先輩は優秀でね。僕なんかよりもたくさん結果を作っている。――例えば、思い出を経由して悪鬼から安全に帰る手段を擁立したのも先輩なんだ。ただ、夜叉としての力に最近は呑まれていてね。マッドサイエンティストっていう安易なキャラ付けで上書きされつつあるんだ。今は発明できる万能枠として扱われることで、二次元感を無理やり上げられてしまっているんだ。そのうち、伊良原先輩は力に呑まれて行方不明になり、紅葉の歴史の人として刻まれることになる……」


帯刀「まあ遅かれ早かれ死ぬっていう結果につながるんですけどね。生き残っても、二次元になっても」


瀬川「伊良原先輩は露骨にイメージの上書きをすることで寿命を縮められているんだ。――あの人がいないと紅葉の今後が立ち行かなくなる。今すぐあの人を失うわけにはいかないんだ」


風鳴「元が人外ならともかく、れっきとした人間なら程々にしとかねーといけねぇ訳か」

早乙女 「え、ナース愛ちゃん続けてたら寿命縮むん……?私長生きしたいんやけど……」

花園「大変な話だなあ」


瀬川「長くなったが……、この裁縫箱には僕の生命力が入っているんだ。結晶になっているけどね」

瀬川「これを君たちに渡す。危ないことがあった時に、身代わりになってくれるだろう」


▶そう言って有無を言わさず青い結晶を渡します。ゆらゆらと結晶の中で蝋燭の炎のように赤く滲んでいますね


花園「瀬川さんがそれ使って戦線復帰……、とは行かないってことだな?」

瀬川「いくら元気でも足はどうにもならないさ」

浅倉「身代わりなんて使うような自体にならなければいいのになぁ……」

十六夜「……綺麗ですね。何事もなく返せればいいですけど」

帯刀「私は何も出来ませんが……。くれぐれも、ご武運をお祈りしています」


瀬川「セグメントによろしく言っておいてくれ。全員五体満足で帰ってきてくれよ。――――本来は片足のない夜叉なんてただのカカシですらないから、僕のようにはならないでくれ」


稲生「これは……、今まで以上に、危険……だということでも、ありますよね……?うぅ……やだな……」

百瀬「だいじょーぶ! うまくいきますよ。きっと」


――滋賀県 東近江市:皇屋敷跡――


▶広い空き地になっている中心に、真っ赤な悪鬼が開いていますね。かなり横に広がっており、田舎のコンビニ程の敷地面積を裂け目になっています


花園 「赤ってーと、やべーってことだよなあ……」

百瀬「まっかすぎ!」

浅倉「こんな堂々とあるって、いかにも中身は罠ですよって感じじゃん」

稲生「赤……すごく、禍々しい……」

風鳴「まさか赤をお目にするまで生きてられるとは思わなかったな」

早乙女「おじさん、これはヤバいんじゃないんけ?」

セグメ「やばいで。わいはここまでやからな。ちゃんとみんなで帰ってくるんやで」

十六夜「言われなくてもそのつもりです」

花園 「そうそう死んでたまるかってんだ」

百瀬「よしっ」

浅倉「うん、みんながいるからきっと大丈夫、大丈夫……。だから私も行かないと……」

稲生「うぅ……、やだな……。けど……逃げる……なんて、ことは、出来ない……」

早乙女「ま、任せて! みんなは守るけぇ!」

風鳴「ま、ここまでお膳立てされてんのは悪い気はしねぇな。本命じゃないとガッカリさせに行こうや」


――伊良原の森:林エリア――


▶森です。ですが、植林をされているような気配があり、看板が6方向を示しています。きのこが生えていますね。獣の爪のような跡が見えます


十六夜「森……ですね、人の手が入ってるようでもありますけど」

風鳴「自然に出来た悪鬼じゃねーだろうしな。そういう操作ぐらい出来るんだって思っといた方がいいかもな」


▶李徴と書かれた服を着たトラに襲われながらも、きのこを採取します

 87ダメージ[百瀬:蚊雷・例大祭カタログ[軽減の知識]]


風鳴 「って虎だぁ!?っでぇ……っ!」

百瀬「うぎゃー! とらー!?」

十六夜「大丈夫ですか……?あ、こっちのキノコは売れるかも」

浅倉 「虎? あれも想像の産物だったりするのかな」

早乙女「猛獣の森ぃ……」

花園「気をつけた方がいいな……欲にかられてやべー目に遭ってもいけねえからな」


▶早乙女 治癒絆創膏[癒しの風][神籟][神籟]

 54回復


早乙女 「危ないとこやねぇ……」

風鳴「いきなりあの世が見えかけたぜ……助かったぜ、アイ」

百瀬「すっごくたすかりました! 流石ですっ」

稲生「本当に、なにが飛びでてくるか、わかりませんね……」


――伊良原の森:湖エリア――


▶林を進み、湖に入るなり魚が飛びかかってきます。想像のピラニアのようですね。飛びかかりざまに肉を食いちぎり、自分の骨を直視してしまいます。

 26ダメージ 精神35ダメージ


浅倉 「ひっやだ、噛み付いてきて、腕が、腕が!」

花園「ぐおっ……な、なかなかやべー感じだなあ……」

稲生「危ないっ……!なんとか、凌げたけど……。皆さん、大丈夫、ですか……?」

十六夜「死んでないので大丈夫です、うぅ……」

百瀬「足かまれました……」

風鳴「あんな凶悪な魚いるか?お、魚の歯っていうよりは牙かこりゃ」


▶早乙女 治癒絆創膏[癒しの風]×3

 19回復 23回復 27回復

▶稲生 にゃーん[柳浪・裂帛・レタブリスマン][セラピア]

 28回復


――伊良原の森:林エリア――


▶迷って再び先程の場所に戻ってきました。虎が大量に跋扈しており、気づかれてしまったようですね。「その見た目、夜叉ではないか?!お前に合わせる顔がない!死ねぇ!」と、口々に同じセリフを言うのは不気味です

 87ダメージ[浅倉:スライド式携帯電話][風鳴:スライド式携帯電話][十六夜:スライド式携帯電話][花園:庇う[守護者(鉄壁・きた!盾きた!メイン盾きた!)スライド式携帯電話2個 早乙女]


早乙女「キャーー!? 虎!! 虎来る!!」

浅倉「やだやだやだ、食べないで!」

花園 「くっそどっちからも来やがって!っとと、危ねえッ!」

稲生「うあっ……!うぐぅ……」

風鳴 「また虎じゃねーか!」

十六夜「さっきのところに戻ってきただけじゃないんですかね!?」

早乙女「コ、コイb……花園さん、庇って……」


▶花園 集気法

 36回復

▶早乙女 治癒絆創膏[癒しの風・リストーロ][怪我人の容態]

 44回復

▶早乙女 治癒絆創膏[癒しの風]

 25回復

▶稲生 にゃーん[柳浪・裂帛・レタブリスマン][神籟][神籟]

 25回復


花園「回復役がぶっ倒れたら洒落んなんねーからなあ……」

早乙女「ありがとうなぁ。私も頑張るけぇ!」

風鳴 「林は虎、湖はピラニアね……何が出てくるやらだな」

百瀬「殿軍やりたいんですがこうも広いとどこからくるか……」


――伊良原の森:砂漠エリア――


▶湖を抜けると、急に草木が消えますね。真ん中に不自然なスフィンクスが鎮座しています


浅倉「えーっと、スフィンクス?あれ、じゃあここはエジプト……?」

花園 「嫌な予感しかしないんだが、どう思う?」

風鳴「所感でいいか?ろくでもないと思うぜ」

百瀬「けちらすまでです」

十六夜「え、戦うつもりなんですか?あれと……?」


クイズスフィンクス「やあやあやあ。我が名はクイズスフィンクス。なぞかけをしよう。当然、正解すればご褒美があるぞ。武力でもいいが……我はあまり好かんな」


花園「あれってスフィンクスけ? スフィンクスってあんなフランクなんけ?」

百瀬「クイズね…………褒美とあればやるしかない……?」

浅倉「はい?えっ謎掛け?というか喋ってきてる? 熱で幻覚でも見えてるのかな……」

風鳴「初めて見るからなんともな。つーかなんでクイズなんだ」

花園「そりゃあ、スフィンクスだからなあ」

稲生「うーん……なぞなぞは、苦手……」


クイズスフィンクス「

結凪「んほおおおおおおおおおおおお」 

伊良原A「俺が結凪に女騎士薬を飲ませた」 

伊良原B「A,Cは2人共嘘つき」 

伊良原C「結凪に女騎士薬を飲ませたのは嘘だ」 

伊良原D「BかEのどっちかは嘘だ」 

伊良原E「俺は女騎士薬は飲ませていない」 

正直なやつは2人だ。少女に女騎士薬を飲ませたやつは誰だ?」


▶クイズスフィンクスが目の前にスクリーンを展開し、少女が白目を剥いてビクンビクンしている映像が流れます


花園「Bが正直だとDが成り立たない、よってBは嘘つき、その流れでDは正直、更にE正直、飲ませているのでC嘘で嘘二人でA正直、つまりAが飲ませた!」


クイズスフィンクス「正解だ。ただ、別解でBでもよい」

クイズスフィンクス「我が宝を持っていくがよい」


浅倉 「わぁすごい……」

花園「し、心臓に悪いな……」

百瀬 「さっすがですね」

風鳴 「別解とかあるのか……なんでだ?」


クイズスフィンクス「Cの俺は飲ませていない、というのが俺は飲ませたのが嘘だの場合と、不特定対象、伊良原全員が飲ませたのが嘘だの2通りの解釈が出来るからだ」


花園「ま、何事も無かったし次行こうぜ……」

浅倉「えーっと、お宝ってこの砂金と銅の山かな、重くて大変だね……」

百瀬「よかったですね……おもいですが……」

早乙女「怪我せんだけ儲けもんやけぇ」

十六夜「そうですね、なにせ初めて誰も襲われなかったんですから……」

風鳴「そもそもこんなんしてていいのかって感じなんだがな……」


クイズスフィンクス「その先に行くと屋敷があるぞ。また来たら相手をしてあげよう」


――伊良原の森:屋敷エリア――


▶砂漠を進んでいくと、朽ち果てているがお屋敷のようですね。中に入ると、ワインレッドの髪で、角や羽根の生えた女性が柔和な笑みをして噛み付いてきます。


風鳴「お?立派な翼じゃねーか。まぁ噛まれた分にはなるだろ」

花園「献血後の補給、になるかは分からんが飯あるから今のうちに食っとくか……」

浅倉「入っただけであんなにガッツリ噛まれるなんて……けどさっきの虎と比べて骨まで届いてないからマシ、なのかなぁ」

早乙女「ごはんけ! ならこのハーブも使って~」


▶花園 高級食材一式[料理のレシピ] 自炊で判定

 成功[振り直し]

▶早乙女 治癒絆創膏[癒しの風・リストーロ]


稲生「痛みは、あんまり、なかったけど……結構な量の血を、持ってかれたような、気がする……」


▶血を大量に吸った女性は大量の蝙蝠に変わり飛び去っていきました


風鳴「しっかしこうも毎回なのもなんとかしてぇもんだな」

百瀬「まっかな悪鬼ならどうしようもないです」

十六夜「さきに進む前にとりあえず攻撃してみるとか……。さすがになしですね」

花園「よーし、んじゃ腹も膨れたし次行ってみよう」


――伊良原の森:湖畔エリア――


▶屋敷の側の湖の方向に歩を進めると、湖畔の畔に白髪の幼女が立っています。幼女は君たちを見ると、少し嫌そうな顔をしますが、話しかけてきます


幼女「実力の伴ってない雑魚がわらわらと……。何故このような危険な場所に来た」


幼女「お前たち程度に縛られるのは好かん。名は名乗らないが、助言くらいはしてやろう。この悪鬼は人工的に作られたものだ。それも、無理やりな」


幼女「そこの出来損ない。心というのはどうやって出来るかわかるか?」


十六夜「は、はい!?どうやってって、どうやって……?考えて、想うから……とか」


幼女「まあ何を言おうが間違いで、正しいからこの問答に意味はなかったりするんだがな。そう思ったものが形成の理由になる。伊良原の場合はそうだな、焦りだ。研究を急いでいる。それが、付け込まれる隙になるのだ」


花園 「心、心ねえ……」

風鳴「まぁ、そういうのなんだろうな。ありがとうよ、次の縁があったら名乗らせてもらうぜ」

幼女「わかったフリをするのが得意なのだな。適当に格好をつけてもいいことなどないぞ」


幼女「不相応ながらここまで来たのだ。――土産くらいは持たせてやる。塵になる前に撤退するといい」


▶幼女は大きく赤い羽根を広げて消えました


早乙女「え、もう帰っていいんけ……?」

浅倉「塵になる前って……。塵にでもならないと帰ってくるなって感じだったけどなぁ。帰れるなら帰りたいよ」

花園「はぁ……鉱山のカナリアの気分だな」


――伊良原の森:研究所エリア――


▶戻る途中に小さく建物がありました。中に入るとなにかの書類が乱雑にばらまかれていますね。目の前にはガラスの物体があり、幼女が全裸で漬物にされていますね


百瀬「クローンのろんぶん? ぜんぶ、しっぱいって書いてある……」


▶クローンを作る技術の論文のようです。失敗と烙印を押されています。奥のガラスが突然割れ、幼女クローンは襲いかかろうとしますが、その途端に身体が溶け始め、十六夜の身体に皮膚だったと思われる液体が張り付きます。青い血と体液がべったりと張り付き、十六夜に思考が流れ込んでいきます


風鳴「研究ってのは分からねーもんだな……イザヨイ!?」

百瀬「ふゅあああ……! いざよいさん?!」

花園 「おいおい、大丈夫か!?」


▶「なんとか伊良原の役に立ちたい」「消える前に自分のことを覚えてほしい」「自分は羅刹ではなく、まだ、生命体だから」「覚えてくれれば、私は、しあわせ」 90ダメージ


十六夜「え、うわあああああ!?!?――なに、これは。だれ……」

稲生「大丈夫、ですか……!?……失敗、というのは……液の外だと、身体が保たない、ということか……」

百瀬「こんなに散らかってると何がどれかわかりませんねぇ」

花園「あー、どれ持って帰ればいいのかわかんねーな。適当にこの辺でいいか……?」

稲生 「うーん……とりあえず、出来るだけ、持っていけば……何か、分かる……のかな……?」


▶十六夜 リラクゼー[裂帛・柳浪]

▶百瀬 治癒絆創膏[癒しの風][鏡写し]

 19回復

▶稲生 にゃーん[柳浪・裂帛・レタブリスマン][セラピア]

 33回復

▶風鳴 睡蓮草++


早乙女 「地図作ってるし必要ならまた取りにくるんじゃないんけ?」

浅倉「ここから出たら生きていけないけどあの中にいたときは生きていたのかな……?――私達がここに来なきゃ……、ダメダメ、変なことは考えないようにしないと……」

十六夜「覚えておいてって、どうすればこれが忘れられるんだ……。うへぇ」


――伊良原の森:湖畔エリア――


▶湖畔の方に戻ってくると、白髪の幼女と同じ場所に今度は赤毛の少女が立っていますね。朗らかに話しかけてきます


アンナ「私はアンナと申します。主人によるとどうやら地図を作っているんだとか?」

花園「主人が誰だか知らないが、地図作成中の鉱山のカナリアなら俺達だな」

十六夜「はい、そうです。――主人?」

アンナ「実はこちらの水、偽物なんですよ。こちらの水底、洞窟があるようでして。そちらには行かれましたか?」

風鳴「こりゃ親切にどうも。主人も気になるが、その洞窟には行ってねーな」

花園「偽物の水ねえ。――スライムとか溶解液の類じゃあねーよな……?」

アンナ「えーっと……。お礼にメロンパンをせがまないといけないんです。この格好、シャナって娘のコスプレらしくて。持ってますか?持ってないなら身ぐるみを剥がないといけないんですけど……」


▶アンナはメロンパンをもらうと朗らかな笑みを浮かべます


浅倉「あっえっとそれは大事な……あっはい、そうですよね、私が悪いんですもんね。ごめんなさい、持っていってください……」

花園「俺の晩飯……」

稲生 「あ…………不死鳥さん、また、くれるかな……」

早乙女「身ぐるみ……愛ちゃんのナース服は勘弁してぇ」


アンナ「本来悪鬼を潰すお手伝いをしてもらうんですが、今回は伊良原さんのお仲間さんが総出で駆けつけてまして。あなた方には避難経路を作ってもらおう、とのことです」

アンナ「そちらの洞窟の先は外へと向かう裂け目になってまして。退路を確保してもらいたいんです。雨露くらいは自分でしのいでくださいね」


風鳴 「なるほどね。ようやくちゃんとした役割ができたな」

百瀬 「ほんとうにこうざんのカナリアですね。でも、もくてきがわかってよかったです」

アンナ「とりあえず現状で完成した地図をいただけますか?」


▶十六夜 地図で判定

 成功


十六夜「はい、調べた範囲ではこんな感じでした」


▶アンナは地図を常に燃えている日本刀で真っ二つに燃やしました


アンナ「はい。確かに。コピーして後続に回します。特にクイズスフィンクス様には近づけさせないようにしますね」

花園「あー、アレか。よくなんとかなったよなアレ」

アンナ「たまに紛れ込んでるんですよ。見た目はスフィンクスですけど、なぞかけの妖怪さんなんですよ」

風鳴「知りたかったような知りたくなかったようなだな……」

花園「なんとかなったから良かったが……、アレ不正解だとどうなるんだ?」

アンナ「有り金をスられます。その程度なんですが……」

浅倉「い、意外とケチくさい……」

早乙女 「そんな妖怪もいるんけ。世の中広いなー」

花園「ロクでもねえ……」

アンナ「では、退路の確保。よろしくお願いしますね」


▶そう言ってアンナは消えました。一瞬羽根が広がったような気がしました


十六夜「でも、偽物の水って何でしょうね。潜るんですか……?」


▶水のように見えたものは幻覚でした。普通に下の方に降りて洞窟に歩いていけますね


花園「幻覚か……面倒臭い仕掛けもあるもんだ……」


――伊良原の森:湖畔の洞窟――


▶裂け目の手前でぬとぬととした触手がうねうねとしていますね。進路を塞ぐように埋め尽くされています


早乙女 「イソギンチャク?」

浅倉「ひっ……ここ進むの?」

稲生「うわぁ……うわぁ……」

百瀬「いくしかないってことでしょう……」

十六夜「何とか追い払えたらいいんですけど」

百瀬「もやしちゃえばいいんじゃないかなーっておもわないでもないです」

風鳴「それやっちまったら俺らもまずいと思うけどな」


▶触手も君たちに気づいたようで、粘液の分泌を増やします


早乙女 「毒とか持ってないよね……?」


▶戦闘前行動 触手 触手の壁(この戦闘は逃げられない!)触手地獄の擂鉢(対象の行動直前に行動数を2回追加する)

22:52 (kaede198) 触手のターン

▶戦闘前行動 早乙女 プロテクター マジックプロテクト トップベース

▶戦闘前行動 十六夜 急に歌うよ[昼目・竈]

▶戦闘前行動 浅倉 蠱惑する霧 幻惑の采配 きびきび動こう


▶触手 触手服(対象の補助動作時、快楽と同じ効果を発揮する) 風鳴

▶触手 ぬとぬとの溶液イズム(撤退時の服装を溶かし、現在の物防を-50する) 浅倉


▶ぬとぬとの溶液が天井から降り注いで身体が思うように動かなくなっていくよ。また、自分たちの服装に触手が張り付き、布の代わりを担っていきますね


風鳴「うわ、気持ちわりぃなこれ。つーか、動きづれぇ」

浅倉 「ひっやだ!気持ち悪い!」


▶浅倉 流れ星

 9ダメージ 12ダメージ 11ダメージ


浅倉「気持ち悪いの、さっさと離れてよぉ!」


▶触手 触手服 百瀬

▶触手 ぬとぬとの溶液イズム 風鳴 

▶風鳴 結界壁

▶触手 触手服 稲生

▶触手 ぬとぬとの溶液イズム 十六夜


百瀬「うにゃあ……これは気持ち悪い……」

風鳴「ダメージがないなら、今のうちだ。盾になってくれよ」

稲生「ひゃっ……!?うひぇ……なんかむずむずしてる……」

十六夜「うわぁ……もうべったべただ……」


▶十六夜 サルビア ブルーキャンドル[癒しの風・柳浪・裂帛] 植物知識で判定 大宮[早歌[大宮]]

 失敗 12回復


十六夜「ふぅー……。”夢の続きのように 僕は夜汽車に乗った”」


▶触手 触手服 浅倉

▶触手 ぬとぬとの溶液イズム 早乙女

▶花園 剛招ビート[鋭招来]文化知識で判定 通常攻撃[大剣の鈍撃(深赤・辰砂・アグレス・アーンヴァル)]

  失敗 成功 60ダメージ[百瀬:魔法剣[ファイア[昏鐘 鏗然]]][浅倉:魔法剣[フォトン]] 35ダメージ 28ダメージ[大宮]13ダメージ 8ダメージ

▶タイムカード サルビア リラクゼー[癒しの風・リストーロ][神籟][セラピア]

 61回復

▶触手 触手服 十六夜

▶触手 ぬとぬとの溶液イズム 花園

▶稲生 通常攻撃[闃然・アグレス・アーンヴァル]

 成功 65ダメージ[浅倉:魔法剣[フォトン]]16ダメージ[百瀬:魔法剣[ファイア]24ダメージ[百瀬:アベンジャーバイト[精神集中 ファイア フォトン]]11ダメージ 24ダメージ [浅倉:アベンジャーバイト[流れ星 フォトン フォトン]] 8ダメージ 11ダメージ 11ダメージ 19ダメージ 15ダメージ

 

花園「おらぁぁぁぁっ!」


▶触手 味方誤認(触手服を着ている対象を味方として扱う) コストバッド平手打ち(精神消費20。物理1d3) 外部接続(消費を味方に補ってもらう)

▶十六夜 戦闘回避

 成功

▶触手 苗床の始まり(ぬとぬとの溶液イズムを受けた対象を味方として扱う) 捕食(味方の生命精神を30ずつ使ってヒールを唱える) 捕食中(なにか行動をする時、正気度判定を行う。他の対象を捕食するとこの効果は切れる)百瀬

 12回復[風鳴:ガチャ爆死 風鳴]

▶触手が頭から百瀬に食らいつき、百瀬の身体が埋もれて見えなくなりました


百瀬「ぬうううぅーーー……」

風鳴「おいおいマジか……まだ消化されたりすんなよ」


▶早乙女 セージ ブルーキャンドル[癒しの風・柳浪・裂帛]にゃーん[癒しの風・柳浪・裂帛]栽培[ヒメリ][ドラム打ち込み:塩祓×2]セミヒール[癒しの風・リストーロ]

 10回復 11回復 17回復[浅倉:通信制限][ノイズリミックス:塩祓][風鳴:ガチャ爆死 百瀬]

▶タイムカード セージ セミヒール[癒しの風・リストーロ][セラピア]

 53回復

▶触手 味方誤認 コストバッド平手打ち 外部接続 

▶稲生 戦闘回避

 3ダメージ

▶触手 苗床の始まり 捕食 捕食中 浅倉

 12ダメージ[十六夜:ヴェルタ]

▶百瀬を取り込んで吐き出した後、浅倉を捕食し始めます


早乙女 「こんだけ数が多いと手が……紬ちゃん!!」

浅倉 「助けてぇ!誰かぁ助けて!」

百瀬 「こんどはつむぎさん?!」

花園「助けてやりてーのは山々だが……」

十六夜「自分が飲み込まれないようにするので精一杯です……」


▶百瀬 盾殴り[キルストリーク]夜桜[盾殴り[キルストリーク]・フォトン]通常攻撃[夜桜[蓮華]・糺森・八重風][触手服:正気度8減少]

 成功 20ダメージ[27ダメージ・26ダメージ・24ダメージ][大宮]10ダメージ 7ダメージ 失敗 失敗


百瀬 「っがあああああがあああああああああああ!きえなさいよこのぬるぬるうううぅう!」


▶ぬるぬるの触手が崩れ落ちます。触手で支えられていた洞窟が崩れ始め、ぬるぬるが大量に天井から降ってきますね。そのうち胸程の高さまでに醜悪な匂いと泳ぎにくさが身体の自由を奪い始めていきます


稲生 「うぇえ……すごく、やな敵だった……。――って、まずい……崩れてきてる……」

風鳴「倒したみてーだが……こっから逃げないとマジィなこりゃ」

浅倉「もうやだよぉ……」

百瀬「えへへ……。ふへへ……できた、できたよ……ふふふ……」

十六夜「――これで溺れたくはないですね」


▶稲生 にゃーん[柳浪・裂帛・レタブリスマン][怪我人の容態][セラピア][神籟][ヴェルタ]

 41回復

▶浅倉 高級牛乳 百瀬 譲渡

▶浅倉 チームワーク

 ファンブル

▶早乙女 チームワーク

 2ストック獲得

▶花園 脱出判定

 失敗[啓示] 成功[啓示] 成功 15ダメージ

▶百瀬 脱出判定

 成功 失敗 失敗 成功[携帯結界]21ダメージ 10ダメージ

▶十六夜 脱出判定

 失敗[啓示]失敗[携帯結界]失敗[携帯結界]成功 成功 19ダメージ 11ダメージ 23ダメージ

▶浅倉 脱出判定

 成功[携帯結界][啓示]成功[啓示]

▶早乙女 脱出判定

 成功[携帯結界]成功[携帯結界]

▶稲生 脱出判定

 失敗[携帯結界]成功[携帯結界]成功[携帯結界] 17ダメージ

▶風鳴 脱出判定

 2ストック消費


風鳴「とっとと帰んぞ!ある程度道作るからどんどん流れろ!」

稲生「うええ、水の中まで、なんか、ぬめぬめする……」

十六夜「湖は偽物だったのにどこからこんな水分が出てくるんですか……もう……!」

早乙女「あぶぶぅ……ぶくぶく……泳ぎは……得意じゃないけごぼぼぼ」

花園「げほ、げほ、な、なんとかなっ……なってんのか?……鎧スカスカだけど大丈夫なのかこれ」

百瀬「んんん……ぎゅうにゅう……水なんだよねこれぇ……」

浅倉「ま、まっておいて行かないで!」


―― 滋賀県 東近江市:皇屋敷跡――


▶悪鬼の近くで結界を組み、赤い座敷を敷いて瀬川が座っていますね。お腹を出し、短刀を構えています


帯刀「介錯はお任せください」

瀬川「ああ……。石が光れば血を捧げる。遠慮なく落としてくれよ、帯刀くん」

帯刀「はい……」

十六夜「はあ、はあ……戻ってこれましたか……?ここは……」

浅倉「触手が、触手がまとわりついて! あっ、やっと外だ!」

花園「た、たすか……うおああああ!何やってんだあんたら!てか服がねえ!どうなってんだ!?」

風鳴「うげぇ、くっそまだ嫌な感覚残ってんな……っておいおい待て待て!?全員生きてんぞ!あと服がねぇからなんか羽織るもんくれ!」

稲生「うぇぇ……。体中、ぬめべとだし、なんか、まだ、もぞもぞしてる感覚も、消えない……。狐面、しっかり、洗っておかなきゃ……」

百瀬「ぬええべたべたふるううううう」

早乙女「終わったけぇ……ってキャーエッチー見んといてー!!」

瀬川「戻ってきた……か。す、すまない。――早乙女くんと百瀬くん。服を着てくれると……その目のやり場が」

帯刀「はぁ……。ふぅー……。良かったです」


▶帯刀は涙をこらえ、優しい笑みに変わります


早乙女「その服がないんけぇ!やり場の前に目をつぶってさー!」

花園「とりあえず服!服!どっかねえのか!俺の荷物に一応入ってたけど多分店に置きっぱなしだし!」

浅倉「なんでみんな服が……えっ私も?なんでよぉ……」

百瀬「その前に、服をくださいよー」


▶ずいずいと全裸で迫る百瀬に気圧され、目を逸らしつつ、蹲った早乙女と浅倉に向かって、瀬川は申し訳無さそうに話し始めます


瀬川「な、ない……。車で光綿に戻るまでそのままで勘弁してもらえると……」

百瀬「いっそいっしょにどろどろになりましょうよー」

花園 「うおあああ……この前の反省して荷物に服詰め込んできたのに……」

浅倉「こっから、光綿まで……?そんなぁ……。――うぅ、とりあえず外に居たくないから早く車に入れてくださいー!」

十六夜「これが裸の付き合い……うーん」

早乙女「百瀬さん何言って……十六夜くんも上手い事言ってないで……あーん! もういややーーん!」

風鳴「裸の付き合いも悪かねーが、そういう状況じゃねぇわな。今は我慢して車乗ろうや」

稲生「あれ……?瀬川さんに、帯刀さん……どうして……?――あ、そうだ。行く前に貰った、これ……使わずに、済みましたよ……」


▶稲生は青い結晶を瀬川に返しました


瀬川「ああ、そうみたいだね……。僕も保険程度にはなるみたいだね。生きる意味が少し出来た気がするよ」

稲生「――服、無事なの、私だけ……?……よかった」

帯刀「人に見られると危ないですから、早く車へ」


▶帯刀は困った顔をして女性陣をセグメの車に詰め込み始めます


花園「通報されねーよなあこれ……」

稲生「――このねとねと、ちゃんと、落ちるかな、これ……」

十六夜「ああ、置いてかないでください!残される方が困ります……!」

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