09 別の方法



 ボスの部屋に行って、千年の孤独を味わっているボスモンスターと話をしてきたスラムは「ぷぎ!」と鳴いた。

 そして身振り手振りで説明。


 ボス曰く「死にたくないんで別の方法でクリアしてください」だそうだ。


 ボスモンスターが仕事を放棄した。


 以前の魔王だったら、それでもかまわずに撃破していたが、特殊な状況すぎてためらってしまっていた。


 かなり願い年月封印されていたので、今更一日、二日急いでも意味がない。


 そういうわけで、正規のルートで脱出する事は諦めて、別の方法を探す事にした。


 魔王は己の変化を感じていた。

 下級モンスターであるスライムやスケルトンを引き連れて行動し、ダンジョンボスモンスターに憐みの感情を抱くなど、おかしな事だった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る