第18話

 今日はとうとう終業式、つまり明日から夏休みが始まる。


 成績表を見て憂鬱になりながら僕は部室へと向かった。


「どう優希、成績良かった〜?」


 満面の笑みを浮かべながら千歳は僕に聞いてくる。おそらく千歳はかなり成績が良かったのだろう。


「おい、優希に成績の話を振るのはマズいぞ」


 小声で亮平が千歳に忠告する。しかし良かれと思ってしているその忠告が余計僕のことを傷つけていることに亮平は気づかない。


「今学期の成績は……、それより二人とも、明日から夏休みだよ!夏休み!」


 このまま成績の話を振られ続けるのは嫌だったので僕は話題を変える。


「夏!夏といえば海!海に行けば千歳と優希のビキニが!!!」


「亮平鼻の下が伸びてて凄い気持ち悪い……」


 亮平が夏休みの妄想を繰り広げては気持ちの悪い顔を浮かべる。


「夏休み期間中は部活はどうするの?」


 千歳が夏休み中の活動について疑問を口にする。


「夏休みに集まったところでこれといってやることがないからなぁ」


 やることがないって部活としてどうなんだ……。そんなことを思いながらも僕は


「夏休みは部活は休みってことでいいんじゃない?」


 そう僕は提案する。だってやることないんだもん。


「うーん、1ヶ月以上会わないってのはつまらないし、定期的に集まらない?」


 と千歳が別の案を提案してきた。


「そうだね、じゃあ夏休み中も集まろうか。」


「賛成―」


 結局夏休みはみんなで集まることになった。


「うーん、夏休み何しようか」


「海行こうぜ!海!」


 亮平が相変わらず海に行くことを提案してくる。


「亮平私たちの水着が見たいだけでしょ?引くわー」


「でもまあ海に行くのは楽しそうだね」


 千歳が亮平の下心丸出しの提案に引きつつも、とりあえずみんなで海に行く方針で固まる。


 まあ元男の僕としても海で女の子の水着を見たい気持ちは分からないでも無いし。


「じゃあ明日みんなで水着を買いに行こうぜ!」


 亮平の提案で次の日水着を買いに行くことになった

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