宇宙の深淵に輝く星のように

こんなにも一行一行を愛おしく読んだことがあっただろうか。

全ての行からチラチラと見え隠れするそのわずかな一瞬が、
一コマずつ切り取られた写真のように美しい。

少年の持つ透明感、少女の持つ躍動感、
そして彼らを包む賑やかな空間の中の、絶対的な静寂。

ちょっと伸ばし過ぎた前髪の隙間から覗く世界のように。
その瞳の中に内包された懐かしい記憶のように。

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