ソードワールド2.5について語るだけ。

森彦

技能考察

【SW2.5】ファイターについて/基本編

 どうも、森彦です。

 技能考察の第1回目ですが、今回は「ファイター」の基本についてだらだらと語っていこうかと思います。

 まずは簡単に、ファイターの特徴から。



①ファイターって何?

 まずファイターとはなんぞや、という所から。

『Ⅰ』P92に載っていますが、「テーブルA」の「戦士系技能」であり、装備制限がかなり緩い技能になっています。特殊なアレコレはその他には特にありません。移動の制限などは一切存在しません。

 この、「制限」がファイターの1つ目の利点であり、最大の武器なんです。


②習得可能な特技

 ファイター技能は、レベル7で《タフネス》を。レベル13で《バトルマスター》を自動で習得します。

 HPの増加による耐久性の確保、また、宣言数の増加による火力の増強などが可能となります。どちらもオーソドックスで、純粋なパワーがある特技です。また、

 ・レベル3から《薙ぎ払いⅠ》

 ・レベル5から《頑強》

 ・レベル7から《超頑強》

が習得可能になり、

 ・レベル7から《斬り返し》

 ・レベル9から《全力攻撃》《薙ぎ払い》

をⅠからⅡに置き換える事が可能で

 ・レベル15から《全力攻撃》

をⅡからⅢに置き換える事が可能になります。

 これら技能の習得チャートは、『ET』P166以降に掲載されているので是非ご活用ください。

 ポイントは

 ・レベル5・7からHPが格段に増える事

 ・レベル9から主戦力特技の2つが強化される事

の2点です。


③主な役割

 先ず、ファイターには大きく分けて2つの役割があります。

 1つ目は、《タフネス》や装備制限の緩さを活かした《防具習熟》系列によって自身の耐久性能を向上させ、《かばう》で味方を守る所謂「タンク」という役割。

 2つ目は、《全力攻撃》や《薙ぎ払い》などによって攻撃性能を高めていく「アタッカー」という役割。



 以上の①、②、③が主なファイターの特徴となります。

 時には盾を持ち堅実に、時には盾を捨て大胆に。そういったファンタジーの王道的な印象を抱かせるのが、ファイターという技能になります。

 では次に、主な技能・特技構成について。



④他技能との兼ね合い

 話をどんどん飛ばしていきます。

 先ず、ファイターの兼業をする上で欠かせない分類が2つ。

 1つ目は、ファイター以外の主な技能をその他技能だけで固める「純戦士」

 2つ目は、魔法使い系技能も共に習得していく「魔法戦士」

 以下、上記の2つの分類について説明していきます。


⑤純戦士

 純戦士では、上記で話したファイターの役割をそのまんま実践していく形になります。

 一緒に習得する上でオススメする技能は、「レンジャー」「スカウト」「ライダー」です。

 これらの技能は全て、探索が可能である事が特徴です。

 様々な行動判定が可能になるので、ファイターをやる際はこの3つの中からサブ技能を取っていくといいでしょう。

 レンジャーは《サバイバビリティ》《不屈》《ポーションマスター》による耐久性の向上。スカウトは[先制判定]による戦闘の有利確保、《ファストアクション》《影走り》による行動の拡張。ライダーは【騎芸】によって得られる様々な恩恵と、騎獣による部位数の増加。

 これらが主な利点となります。ライダーの場合、騎獣への出費とHP管理の大変さが挙げられますが、ここでは省略します。

 どれも強い技能で、ライダーなら大体の行動判定を増強できますし、レンジャーなら耐久性能が格段に上がることで生存率が上がりますし、スカウトなら《ファストアクション》の所為で打点が凄いことになります。ファイター技能との相性はすべて抜群。これらは議論するまでもなく、間違いなく最強の総合性能を誇ります。迷ったらこの3つから適当に選びましょう。攻めのスカウト、守りのレンジャー、対応力のライダー、と覚えておけば構いません。


⑥魔法戦士

 魔法使い系技能——ソーサラー、コンジャラー、プリースト、マギテック、フェアリーテイマーの5つの技能を指す——をサブ技能に据えた構成を、一般に「魔法戦士」と呼びます。

 中でも、プリーストを共に選んだ場合は「神官戦士」などと呼ばれたりするのですがそれは置いといて。

 これらの技能の特徴として、戦闘における「対応力」が非常に優れている点が挙げられます。

 特に《マルチアクション》による追加の魔法行使は、その他技能の追随を許しません。

 しかしながら、魔法使い系技能はすべてがテーブルAの技能です。経験点がとにかく重い!

 なので経験点には制約があります。探索技能、と呼ばれる先程挙げた三種類は、満足するまで取る事ができません。つまるところ、魔法戦士は「戦闘特化」の構成です。

 また、様々な制限があります。

 まずソーサラー・コンジャラー・フェアリーテイマーについて。

 これらの技能は、鎧を装備する際に制限があります。

 まず、金属鎧を着ると「魔法行使判定」に-4のペナルティ修正を受けます。また、ソーサラー・コンジャラーについては、必要筋力10以上の非金属鎧を着ても、同様のペナルティ修正を受けます。相手するエネミーの抵抗は、これでは全く抜けません。(だからといって、ペナルティが無かったら抜ける訳じゃありませんが)

 逆にプリースト・マギテックに鎧の制限はありませんが、敵を攻撃する魔法はかなり少なくなってきます。プリーストはまだ【フォース】などがありますが、マギテックは【グレネード】以外残ってませんからね。使いにくいったらありゃしない。とはいえ耐久性能は格段に上がります。マギテックは色々と特殊過ぎてまた別ですが、プリーストは自己回復が可能になりますからね。鎧の制限が無い分、それらの差は顕著に現れてきます。

 また、ここからが大事なのですが、そもそも魔法を使う際にも制限があります。それは、「移動の種別を制限移動までに収めないと、魔法は行使できない」という点です。つまり3mしか移動できません。《足さばき》があれば10mにはなりますが……

 1ラウンド目、仲間が先制を取った場合は、自らエネミーに近づく必要が出てきます。そこで通常移動をすると、その手番は魔法を行使できません。この制約は、補助動作で行う魔法についても同様です。

 この移動距離について、よく考えながら戦闘をしていく必要があります。

 この手番は何をすればいいのか、そしてどの魔法を使えばいいのか。考える事項があまりにも多く、とても初心者向けとは言えないのが魔法戦士です。しかし、使い熟す事ができれば、こと戦闘においてはすべてにおいて純戦士以上の活躍をしてくれるでしょう。


⑦特技構成

 ちょっとだけ、応用編に向けた話も交えていきます。

 先ずはタンクについて。

 タンクをする以上、《かばう》と《ガーディアン》は必須です。《防具習熟A・S/金属鎧or盾》《防具の達人》で装備を整え防護点を上げて、《頑強》《超頑強》でHPを確保していくと耐久性能が格段に上がります。

 純戦士であれば、ここに《全力攻撃》などを混ぜていくとある程度の攻撃も可能となり、様々な役割をこなすことが可能になります。

 魔法戦士であれば、ここに《魔法拡大/数》を入れたり、《足さばき》を《超頑強》と入れ替えたりすると立ち回りやすくなると思われます。

 次に、アタッカーについて。

 アタッカーにも、2H型と両手利き型の2つがあり、さらにそこから純戦士と魔法戦士に分かれていくので色々と大変なのですが、魔法戦士で考えるのは基本的に《マルチアクション》と《足さばき》だけなので、ここでは割愛しておきます。

 では2H型は何を取るかと言われたら勿論、《全力攻撃》と《薙ぎ払い》になります。後は攻撃力を上げるための《武器習熟A・S》《武器の達人》が必要ですね。ここから最低限の耐久性能の確保の為に、《頑強》はよく選択肢に挙げられます。

 両手利き型はその名の通り、《両手利き》と《二刀流》を取るだけです。その代わり《武器習熟》系列のランクは低めになります。



 以上で、技能・特技構成についての話は終了。

 ファイターの基本についての説明も、これにて全ての行程が完了しました。

 最後に、ファイターの総評をば。

 ファイターには尖った部分がありません。その代わり、欠点も殆どありません。何をやらせても強い、それがファイターです。故に、戦士系技能の中ではトップクラスに奥が深い、と個人的には考えています。

 ソードワールド2.5の扉を叩くのならば、まずはファイターから始めてみると、理解が深まるかもしれません。

 ソードワールド2.0、とは使用感が全く違いますからね。

 次回は応用編です。中級者〜上級者向けとなります。


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