第16回 書き出し祭り/4-3『婿養子先はド田舎でした 〜都会っ子伯爵子息の、婚約者が居るから頑張れる畜農奮闘〜』感想

※小説家になろう様にて開催中の、第16回書き出し祭り参加作品への感想です。


読みやすく、連載されたらランキング入りするのではないかと思いました。

ヒロインとのイチャイチャが期待できるタイトルと、お仕事もの。

あらすじを読むとそこに成り上がり要素もあるような気配です。

本編を読んだ感じだと、成り上がりからのざまぁ要素もありそうですから、きっとタグには人を呼び込めるものがズラリと並ぶのではないでしょうか。


どこまで本格的な畜農を描くかによって読み手の客層が変わりそうな気がしますが、『もやしもん』や『銀の匙』のような先達がいますから、普通に受け入れられそうです。

書き出しの後半部分を見るに、畜農の大変な部分もしっかり描いていくのではないかという期待が持てますが、だからこそ、前半で主人公が行っている農作業が具体的に描かれていないのが気になりました。

田畑を耕しているのか、田植えをしているのか。貴族らしからぬ泥にまみれた姿で筋肉痛に悲鳴をあげながら汗を流しているだけで、実際何をしているのかが分からないので、かなりもったいないなと。

続きを読んでもらう引きとして“初めて目の当たりにする牛の出産”というかなりショッキングな出来事をリアルに描いていらっしゃるので、余計にそう思ってしまいました。


転生ものではなく、純粋な貴族。

そこにガチめな畜農ときて、追加でファンタジー要素。

現代日本にはない“スキル”というものが、どこまでどう絡んでくるのか。とても気になります。

欲を言えば、ルメルン男爵領で“スキル”がどう畜農に生かされているのかが匂わせられていたら、更によかったなとは思います。

ですが、第2話(書き出しの続きの部分)で誰かの“スキル”が使用されたりと、早めに提示されれば、どんどん読み進めてしまいそうです。


きっとこれからセフィリシナ嬢との距離を少しずつ(?)縮めながら、畜農の酸いも甘いも飲み込んで、不発だった先天スキルが発動し、父親をぎゃふんと言わせてハッピーエンドに向かっていくのでしょう。

ゴールまでの道筋がかなりはっきり示されているように私には読めたので、そこも分かりやすくて期待できます。連載待ってます!


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