私は絶対に認めない!

 「ここは....何処?」


 周りをキョロキョロと見ていると自分が真っ黒な空間に居る事だけが分かった 真っ黒なのに自分の姿作業はちゃんと見える なんだここ?


 「ここは死後の世界ですよー」

 「死後...ああぁ私死んじゃったのかぁ」

 「えらく落ち着いていますね、死んじゃったんですよ?」

 「...貴方も死んだ人間?」

 「いいえ、私は優しい優しい女神さんですよ」


 自称優しい女神さんは私の前で少しだけふわふわ浮きながら姿を現した 狐耳にふわふわの九尾を揺らしながら巫女服を着ていた 属性多めかな?


 「それで私はこれから天国と地獄、どっちに行くんですか?」

 「貴方が行きたいなら行ってもいいですけどおすすめはしませんよ?」


 おすすめしないとな、天国はおすすめに入ると思うけど


 「あんな所何もする事が無くてただただほのぼのと生きているだけですよ、あんなのは死んでいるのと一緒です」

 「そんなもの...なのかな?、じゃあ女神さんのおすすめってなんですか?」


 「おすすめというかまぁ..行ってもらう事になる世界ですね」

 「行ってもらう?決定事項なのかぁ...」

 「そうですね、貴方に行ってもらうのは俗にいう剣と魔法の世界、実力が物をいう世界ですね、そこに貴方は行ってもらいます」

 「...この姿恰好、身体能力で、ですか?」

 「そんなのまさかですよー、生まれ変わり、転生っていうやつです!今なら特典でチートとか俺TUEEEEとか出来ますよ!」

 「なにそれ?チートは分かるけど後半が分からなかった...特典って例えば何が貰えるの?」

 「正になんでもですね、なんでも切れる剣、剣を当てても切られない体、なんでもござれですね、想像力の思う通りにでいいですよ」


 それは凄い...けど生まれ変わるって事は赤ちゃんからだよね?赤ちゃんがそうだったらすっごい違和感じゃないのかな?


 「...うーん、どうせなら努力して強くなりたいなぁ..そしたら自分に自信が持てるかも」

 「おっ、いいですねぇ、そういう謙虚なお願い好きですよ」


 謙虚なのかな?何か一つを要求しようと思ってる時点で何も謙虚じゃない気がするけどなぁ


 「..私は...沢山努力してみたいです!」

 「努力ですか、やっぱり君は私が見込んだ人ですね、いいですよじゃあ貴方に与える能力は二つです!

  一つは 努力し続ければ無限に力が伸びる能力です

  二つは 魔法の全ての適正を与えましょう! 古代魔法から最新魔法まですべてです」


 「それは...すっごい贅沢じゃないですか?」

 「いいえ?結局は貴方の努力しだいですから、貴方が努力しなければ力は伸びないでしょう、貴方が魔法の知識を得なければ魔法は使えないでしょう..全ては貴方が願った努力しだいなのですから」


 そう言われると確かに私が願った通りに能力が貰えてる...女神様実は凄い?


 「では納得出来ましたか?出来たのなら転生してもらいますが..」

 「えーと少し考えさせてください...」


 他に何かないか考えてみる...心残りは沢山あるけど..高校生活を送ってみたかったし一人暮らしもちゃんとしてみたかった..そういえば料理作れなかったなぁ...異世界に行ったら学校があるなら学校生活を謳歌しよう、一人暮らしもしてみよう、料理もしてみたいな...よし


 「もう大丈夫です」

 「そうですか...では次の世界では人生を楽しんでくださいね」

 「....はい!」


 力強く返事をすると自分の体の周りに魔方陣の様なものが浮かび上がり徐々に体が光の粒子となって消え始める

 

 「あっ、言い忘れてました。次の世界では女性になって頂きます」

 「なっ!?このタイミングで言うな!?」

 

  私はそんなの絶対に認めないからぁ!!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る