“黒騎士”任命式

有原ハリアー

任命式

 地球上のどこでもない、不思議な場所。

 ここに、3人の男がいた。


 一人は、黒地に銀のラインの服を着た、筋骨隆々な男。

 一人は、特別に仕立てられたであろう漆黒の服を着た、これまた筋骨隆々な男。

 そして最後の一人は、白い服に月桂冠を被った、細く小さな男であった。


「では、二代目“黒騎士”の任命式を始める」


 小さな男の言葉と同時に、二人の筋骨隆々な男が横に整列する。


「シュランメルト・バッハシュタイン」

「はっ」


 小さな男が、特注の黒服を着た男に呼びかける。


「この有原ハリアーの名において、貴殿を二代目“黒騎士”の名に任命する。初代ともども、頼むぞ」

「引き受けた」


 特注の黒服を着た男が言葉を返すと同時に、黒地に銀ラインの服を着た男が拍手する。


「おめでとう、俺の後輩」

「ありがとう、おれの先輩」


 そして、有原と名乗った男もまた、拍手したのであった。

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“黒騎士”任命式 有原ハリアー @BlackKnight

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