第33話 8時だョ!もう8時だよぉお!

とりあえず皆んなでリビングに集合。

が、父さんは自分の部屋に篭っている。

……うん。

後で父さんが好きな煎餅を持っていってあげよう。

それと母さんは台所にいるため、実質僕と真由の2人だ。


「ええと、それで……というか今って何時だっけ?」


地下室には時計がなかったので、時間が分からなかった。

スマホを見れば分かるはずだけど、僕のスマホは鞄の中に入れてたから……というか僕の鞄どこだ?(後で聞いたら僕の部屋に持っていってくれてるらしい)


「今は……8時過ぎだね」


スマホを取り出して時間を確認する真由。

リビングのアナログ時計は何故かよくずれるので、あてにならない。

ちなみにリビングの時計は12時をさしていた。


「そうか……8時過ぎか………」


帰り着いたのが6時前だったから……2時間?

あれ?思ったよりも時間が経ってないかも。


『ぐぅぅぅぅーーーーーーーーーー』


と思ってたらお腹が鳴った。

すごい鳴った。


「おにいちゃん、お腹すいたの?」


そう言われてみればそういう気もする。というかそうだ。

まいったなぁ。千堂さん家で食べてきたのに、もうこんなにお腹が空いているとは……。

いや、あれから二時間は経ってるか……。

それにしてもこのお腹の減り具合は変だなぁ。


「まぁ、丸1日何も食べてないもんね」


しょうがないよね、と言う真由。


マルイチニチ………?

丸井千日…………

…………丸1日⁉︎


「丸井千日だって⁉︎」


「おにいちゃん、それ字が違う」


「あ、はい」


なんで分かるんだ。

……ってそんなことはどうでもいい!


「まさか、僕が帰ってから……」


「うん、1日経ってるよ」


マジかぁぁぁーーーー!

そりゃ腹減るわけだ。

え?何?

ってことは僕は、人を丸1日眠らせるほどの『じゃっじめんと』という何かをうけたってことか?

こわっ!

まじ何なんだ『じゃっじめんと』って……。

はぁ……テストの次の日が休みで良かった…………。


「おにいちゃん、そんなに汗かいてどうしたの?」


「え?あ、あぁ」


言われてから気づいた、僕は確かに汗をかいてるみたいだ。

というか汗かきすぎだろ。まさかこれ全部冷や汗か⁉︎

僕ってやつは……。


「おにいちゃん、大丈夫?」


「大丈夫大丈夫。うん、とりあえずちょっと風呂に入ってこようかな」


一旦この場から逃げる意味も込めて風呂へと向かう。

う〜ん。じゃっじめんとについては詳しく知りたいような知りたくないような……。

よし、まずは風呂でさっぱりするか。

考えるのはそれからだ。

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