【横取り屋の灰色鴉】ことジェリコのもとに舞い込んだとんでもない依頼。
いくら横取り屋と言えどもブツがデカい。
国だぜ国! どこのキチガイだそんな無茶振りして来るのは!
依頼を受けるも地獄、蹴るも地獄。
しかし彼には蹴るという選択肢は残されておらず。
(そういうのを脅迫って言うんだよ!!)
なんのかんの言って、昔取った杵柄とやらを駆使して繰り広げられるアクションシーンは圧巻。
大画面でサウンドエフェクト付きで見たいシロモノだ。
脇を固めるサブキャラたちも魅力的。
潰れガエルのような商人、可愛い少年兵、真面目な王子、おてんばな姫、元気のいいお爺ちゃん、生きて動くリーサルウェポン……。
ぶっちゃけめちゃくちゃだ(笑)
そんな振り切ったキャラたちが所狭しと動き回るのも見どころ。
アクションの好きな人には全力でお勧めできる面白さ!
★が3つしか入れられないのが残念だ。
国をひとつ横取りしてほしい。
横取り屋の灰色鴉。ジェリコ・クレイヴがかつての上司に依頼された仕事。
ガンアクションが好きな方。必見!
痺れるシーンが盛りだくさん。とにかくスピード感があってカッコイイ。
ジェリコは片目が機械になっていて戦闘はお手の物。それでも現場によって条件が変わる。
そこを長年鍛え上げた勘で即座に判断し、ピタリとターゲットを撃ち落とす。
淡々と仕事を実行する彼だが、内面は情が深く、優しい。そのバランスが絶妙で、惹かれる主人公だ。
彼が忍び込むのは、独裁政治の砂漠の国。
狂気に侵された国王と、皇太子が主導する反乱軍が、骨肉の争いをしている。
恐怖政治による支配。無実の罪によって頭を砕かれる、断頭台のような処刑場のシーンから物語は始まる。
砂漠の国には、原油のような巨万の富を生む資源があった。
周辺諸国が、この国の内戦に干渉しないわけがない。
そこで、ジェリコの登場である。
堅実な世界設定と、なにより勢いのあるアクションシーン。
ガンアクションを読みたい人、書きたい人には特にお勧め!
「国をひとつ横取りしてほしい」
昔の上官から指令を受けて立ち上がる、もと兵士のジェリコ。
対する王は残虐で理不尽な公開処刑を見世物とする、最悪な君主だった。
王の主宰するパーティーに潜り込んだジェリコはそこから一転、潜伏活動を開始する。
まず目を引くのは銃や火器に対する造詣の深さです。もと傭兵だったんじゃないかと思うくらい。
その説明がこ気味いいリズムに乗って紹介されます。
全体を通じてアクションシーンでも静かなシーンでもウィットのきいた会話が場を盛り上げてくれます。
爽快なスパイアクション全開なこの作品。これを一度読めば誰もが「真野てん」さんという作家の虜になってしまうでしょう。