第3話 審査員評雑感

対照的なふたつの審査員評。




ひとつめはFMで某合唱コンクール全国大会。

課題曲と自由曲があり、学校の合唱部がエントリーするもののようです。

選ばれた合唱部です、どこも素敵です。「うまい」ではなく、心地よく音楽として聴きました。良かったと素直に思いました。



しかし、その後の講評にモヤりました。

だいたいこんなところです。

1人目の審査員。ここに来ている人たちはあまりないと思うが……って何か、変な講評。放送するから? 今聴いた演奏に対しては??? 放送で端折ったか、私が聞き損ねたか。

「いじわるな仕掛けがあるけれど、そこをちゃんと歌えたか」とか言っている。何だかわざわざトラップで試しているみたい。音楽の美しさのためじゃないみたいで感じ悪かったです。

それから、「テンポが変わってくる、曲の最初から最後まで一定のテンポで」というのも、私にはわからなかった。指揮者とピアノ次第ではないのかな。歌う子たちが気にしてどうなるものなのか。


もうひとりの審査員は、課題曲の作曲か編曲をした人。

「課題曲はその年にはたくさん歌われる。気に入ったら後々も歌ってほしい」

そりゃ、作り手としてはわかるよ、しかし、その後歌うかどうかまでくどくど言わなくても、コンクールの最後に。来年はまた別な課題曲があるのでしょう? ちょっと素直に気持ちを言ってしまわれたかしらね。ドン引きでございましたわ。




さて、舞台は変わりまして、題名のない音楽会「夢響2019 」。全国募集のオーケストラとの共演者を募る企画があり、熱意のある応募者を観るのが大好きで毎年楽しみにしています。

今年も面白くて、皆熱心さを上回るエンタメ性に心が躍ります。

審査員は、ひとり終わるごとに講評を述べ、全員終わってからひと組だけ賞を選びます。


1人目のチューバの中学生さんの演奏は、見た感じも演奏している雰囲気、演奏そのものも素敵でした。何度も観ましたとも。演奏まえのインタビューでは、年ごろの娘から見たお父さんとのことなど出てきて会場が湧きました。

講評した審査員の濱口京子さん。「ずっしりした楽器は自分自身重量級であり親しみを感じた」ほか、いくつかハキハキと同時に温かみのあるものでした。

濱口京子さん良い人だなあ。コメントひとつで印象がぐぐっと上がりました。






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