第33話

拝啓


メグ、元気ですか?俺は何とか元気にやってます。

この前は面会来てくれて本当に有り難う!毎日手紙をくれるのに、俺は月に一回しか書けないのが寂しいです…。


もうすぐ所内で工場対抗カラオケ大会があり、俺は工場代表に選ばれたよ 笑

頑張って優勝したいと思う。


何か毎月体育祭やらサッカー大会やらイベント事があるらしく、先輩に聞いたら慰問ってのもあって、お笑いとかB級アイドルとかが来るんだって…何かそんなんで良いのかよって感じだけどね。。


まぁとりあえずもう二度と懲罰に行かない様に頑張ります!

TOY





メグはこの手紙を持って渋谷へ向かった。

今日は@VUENOSにてCLAZY CLASSというダンスが行われている。このダンスは昼間からIDを持たない人も入れる革命的なダンスであり、本場JAMAICAのダンスに近いリアルなものである。

今日メグはこのダンスに出演が決まっており、PAPA-RATやC.H.SOUNDも出演するので手紙を見せようと思ったのだ。


会場に着くなりメグはRATに手紙を見せた。


「ほぉ…カラオケ大会かぁ。あいつもようやく落ち着いたみたいだなぁ。良かった良かった。

…ん?慰問?何だそれは?…そんなものもあるのか?」


その時丁度楽屋にC.H.SOUNDのOZIKIと、彼女のかよが入って来た。


「おっ、TOYからの手紙ッスか?見せて下さいよ!……ははは、カラオケ大会かぁ…」


横から彼女のかよも口を挟んだ。


「わぁ、刑務所なのにお笑いとか来るんだねぇ!ノリでうちらも慰問行こうかぁ!なんて…」


「いや、さすがにむりじゃないかよちゃん…色々と決まり事とかありそうだし…ねぇ、RATさ…」


メグの言葉はRATの耳には入っていなかった。RATとOZIKIは真剣に何かを考えていた。




昼間からにも関わらず、VUENOSは動くスペースも無い位にパンパンに人が入っていた。メグはダンスに女子高生が制服で入っているダンスを初めて見た。


GUEST DANCERもDANCE HALL QUEEN JUNKOを筆頭にかなり豪華。その上floorにもTEN-2やS.G.P、P-SQUADetc間違い無いDANCERが溢れ、それを真似して踊るお客さんの熱気は他を見ても無い位だった。

レギュラー陣のSOUNDがガッチリあげ、C.H.SOUNDのプレイになった時、OZIKIが言った言葉にメグは驚いた。

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