第8話

[数え切れない言葉の中に/伝えたいこの気持ちを探し/それにいくつかの嘘が絡み/口から放たれる物語/


体中で踊る血は赤い/この命は短く儚い/消えてしまえばもう着く事は無い/まるで真夏の線香花火/


生きる事自体に意味は無く/活かしてやる事に意義がある/歩くこの足には意志が無く/でも歩いた分だけ道がある


その道は1人1人違う/でもそれこそが自分のオリジナル/決してゴールなんてもんは無く/人は歩き続けるんだ果てしなく



DO IT MYSELF/立ち止まらねぇ/信じた夢を曲げず貫け

DO IT MYSELF/マジ終わらねぇ/どんな事も自分のプラスへ

DO IT MYSELF/愛を奏で/辛い道だって決してDON'T RUN AWAY

DO IT MYSELF/溢れる感性/今無限の大空へ解き放て…]




SEASONSのRIDDIMで歌うこのTOY MACHINEの歌に合わせ、戸惑っていた客から1つ、また1つ、フロアにライターが灯り始めた。


「奴は絶対に帰って来る!絶対にもっとヤバくなってここに帰ってくるから…奴がこれから進む暗く長い道でコケない様にみんなでライター照らしてやってくれよ…」


マイクで切実に叫ぶPAPA-RATは泣いていた。ブースにいるartistも全員泣いていた。フロアにいる客も殆ど泣いていた。


ただメグだけは泣かずに、まばたきもせずにフロアの1人1人を見ていた。この景色を忘れぬ様…この感謝の気持ちを忘れぬ様。



[…愛すべき地元の街/匂いも景色もあの頃と同じ/NUFF RESPECT言葉に出来ない位大事な友達/

夕陽の沈む街角/青春を駆け抜けた足跡/出会い別れた涙と/笑顔全てに有り難う…


DO IT MYSELF/立ち止まらねぇ/信じた夢を曲げず貫け

DO IT MYSELF/マジ終わらねぇ/どんな事も自分のプラスへ

DO IT MYSELF/愛を奏で/辛い道だって決してDON'T RUN AWAY

DO IT MYSELF/溢れる感性/今無限の大空へ解き放て…



今まで流して来た涙は/1つも無駄な物じゃないさ/涙を肥料に心の目が蕾をつけいずれ花咲かすさ/出会った全てに有り難う/俺を支えて来た何かと…/出会った全てに有り難う/今も心に残る宝物を…]









この会場に来ていた全ての人間は忘れないだろう…、フロアに咲いたライターの花を、そしてTOY MACHINEという男を…

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