第12話【LOVERS ONLY番外編Ⅳ】


【ようこそロンドン美術商へⅣ】


ルーム6


【ヴァージナルの前に立つ若い女】

ヨハネス フェルメール作 


その絵を鑑賞。

足早に通りすぎる。


《美しく整然とした室内画を得意とする画家。言わずと知れたフェルメールの作品です。その力量がこの作品には表れています。この作品に於ける構図は、まさに完璧という他ありません。描かれた室内への採光。光線が作り出す陰影の巧みさ!どうぞご注目ください!そして・・どこか、もの言いたげな女性の視線。この絵から溢れ出す感情とは・・奥に飾られている額縁はキューピッドの絵画。このうら若き乙女の心が、やがて訪れる未来や愛を夢見ていることを表しています。少なくとも私にはそのように思えます。ちなみにヴァージナルとは、女性の前にあるハープシコードのような楽器を指します》


「恋や、まだ見ぬ未来への憧れ」


傍らの観覧者の少女に頬笑み語りかける。


「けして遠い感情ではないはずです」


この作品の作者はヨハネス フェルメール。その晩年の傑作と言われている。


フェルメールは、好景気に沸いた17世紀のオランダに生まれた。


オランダ経済最盛期と、英蘭戦争による大不況の歴史。その狭間で創作を続けた画家だ。


オランダ経済の最盛期。それはフェルメールの、画家として最も充実した時代であった。

彼の書く作品にも需要はあったことだろう。


しかし晩年の彼は43歳で病をわずらい。

経済的にも完全に破綻していたという。


晩年は、元々裕福であった妻の実家が営む、貸金業の貸金の回収や、牛乳を運ぶ仕事に就いた。何とかその日の生計を立てていた。


当時の画家たちは、自ら鉱石を砕き絵の具を拵えた。そのため健康を害し短命だった。


フェルメールもその1人だ。彼は43歳の若さでこの世を去った。ゴッホ同様、彼の絵は生前に高い評価を受けることはなかった。


その晩年。彼の絵画は、僅かな食糧や手間賃との交換のため描かれるのみだった。


多額の借金と、15人もいた子供たちを養うための日雇い仕事に明け暮れた晩年。

そんな記録が残っている。


絵を描く余裕など残されていなかったはず。


そんなフェルメールが描いた絵画が、今なぜ観る人に未来や希望を感じさせるのか。


手懸りとなるものは何も残されていない。


絵画には答えがない。


金の額縁の中のフェルメールの絵画。

ヴァージナルの前に立つ若い女。

間違いなく名品だ。


このギャラリーには彼の2作品が並ぶ。


【ヴァージナルの前に座る若い女】


同時期に描かれた作品。

同じ部屋に同じモデル。

同じモチーフの作品だ。


画家の特長である細密な室内の描写。

よく見ると線で適当に誤魔化した跡。


片方の絵は煌めきや才気が褪せて見えた。

その絵の前を通り過ぎる時。

彗はそんな思った。


一瞬を切り取るとは。

そういうことなのか。


「な!な!田崎!フェルメールって言えば、そうそう!?あれだべ!真珠の耳飾りの少女な!超有名なやつ!」


【青いターバンの女】


学校の図書室に置かれている古い画集には、その名称で記されているはずだ。


【青いターバンの少女】


彗の実家にある画集にはそう書かれていた。


「あの娘はどこから来たのかな」


彗は口笛を吹くように呟いた。


「真珠の耳飾りの少女は映画で見たな!」


ああそう言えば・・以前大学の講師が、割引き券があるとかで。生徒たちに配っていた。


フェルメールの代表作【青いターバンの女】そのモデルになったとされる、使用人の少女と画家の秘められた物語だとか。


「この映画には原作小説があって、話自体は完全にフィクションと言える。まあ、この絵のモデルには諸説あって断定は出来ないが」


講師はいきなり、その映画の考証や、整合性を否定した上で学生たちに言った。


「それでも絵画を学ぶ者には興味深い。譬えフィクションでも見るべき映画だろうね」


そんな風に映画を推していた。


ダ・ヴィンチのあまりに有名な肖像画に対して、北のモナリザとも呼ばれている。

オランダの黄金期を象徴する作品だ。


青いターバンを頭に巻いて。

日本の着物のようなドレスを纏った。

耳に真珠の飾りの少女。


こちらを振り向いたあどけなさ。

微かな笑みを浮べているように見える。


日本の見返り美人図とは逆位置だ。

頚筋から流れる背中のラインと、顔の表情までを描いた構図は女性を美しく見せる。


窓側からの採光はフエルメールの代名詞だ。


それでも【バージナルの前に立つ女】や彼の他の絵画に比べれば、そこには緻密な装飾品などは目立つように描かれていない。

それらを消し去るようにしている。


少女の周囲は薄闇のような黒色に塗られ。

モデルそのものにフォーカスされた構図。

いたってシンプルだ。


すべての光は少女だけを照らす。

彼の画風において異彩を放つ作品だ。


ともにバロック期を代表する画家レンブラント同様「光の画家」と称されるフェルメールであるが【青いターバンの女】においては、少女が佇む部屋こそ描かれているが。

背景は光なき闇色に覆われている。


同時代の画家、レー二の描いた実在した少女の肖像【処刑される直前のベアトリーチェ】に構図や佇まいが酷似していると言われる。


モデルとなった少女の名はベアトリーチェ。フェルメールと同時代、同郷の出身である。


ベアトリーチェは、幼き頃より実父による、酷い暴力や性的な虐待を受けて育った。


他の姉妹たちにも父親の仕打は及んだ。


そしてこの絵画が描かれた年。


その手で父親を殺害し処刑された。


その事件は当時オランダ国内で、最も大きく報じられた殺人事件でもある。


【父殺しの少女】


17世紀の社会においては、人々を震撼させるのに充分過ぎる。衝撃的な事件であった。


フェルメールがその事件を耳にしたことは、安易に想像がつく。そして彼は画家だ。


その事件の後に描かれた。

ベアトリーチェの肖像画。

彼も目にしていた?


その可能性は非常に高い。


その作品に強く影響を受けた。

それはあくまで俗説だ。


レー二の描いた肖像画の少女は、頭に白布を巻いて佇む。衣服に色彩はなく白一色。


それは題名が示す通り、処刑される直前の、彼女に用意された死に装束だろうか。

勿論彼女の口元に笑みなどない。

その絵はここに展示されていない。

ガイドブックにも載っていない。

彗が講義を受けたのは随分前だ。

記憶が曖昧で定かではないが。


救いの手もなく幕を降ろされた。

絵画の中でのみ生きることを許された。

少女ベアトリーチェの肖像画。


フェルメールはその筆で描き続けた。

いつも光と色彩を描いた。


もしも、フェルメール絵画についての論文を書くのなら。自分はそのように書くだろう。

絵画の前を通り過ぎる時。

彼はそう思った


フェルメールの考察について。

そのような学説はない。


あったとしても荒唐無稽。

一笑にふされるに違いない。


青いターバンの女。もしくは真珠の耳飾りの少女。そのモデルの出生は謎の闇に包まれている。今後も解き明かされることはない。


モデルとされる使用人の少女、妻、娘、恋人、プロのモデルたちにいたるまで。

その候補ならばたくさんいる。


しかし、何れの写真はおろか、肖像画もスケッチも、彼の家から発見されなかった。


「フェルメールの耳飾りの少女・・とびきりの美人さんだべ!俺すっごいタイプ!」


榎本が彗に話しかけた。

榎本がそう言うのも無理はない。

絵画の世界で屈指の美人と謳われる。

SNSに写真でも載ったらすぐバズりそう。


そんな現代的な顔立をしていた。


「映画の女優さんもきれいかったなあ」


俺は・・カミーユを演じた女優さんのが好みかな。彗は榎本の横を歩きながら思った。


見た者の心が傷つく。

自身さえも傷つける。

そんな美しさもある。


【真珠の耳飾りの少女】


映画のストーリーは確かこうだった。


フェルメールがある日訪れた市場。

彼はそこで野菜を並べて売る少女と出会う。


目を奪われたのは少女の容姿の美しさ。

彼女が目の前に無作為に並べた野菜たち。

それが画家の心を捕らえて離さなかった。

彼女の色彩感覚がフェルメールを虜にした。


その出会いは、ロダンの愛人であり、才気溢れる彫刻家であったとされる。

カミーユ クロデールとの出会い。

オマージュだろうか。


いや、それは繰り返された歴史。


歴史に名を遺す画家とモデルとなった女性。芸術家たちと、彼らにインスピレーションを与えた女性たち。映画は、その普遍的な出逢いそのものを描いていたのかもしれない。


彗はそんな風に思った。


どんな絵描きにも女神がいる。


フェルメールにとっては彼女がそうだった。

衝動的に彼女を雇い、使用人として家に連れ帰った。勿論下働きをさせるためではない。彼女をモデルにして絵を描くためにだ。


その話は絵画から生れたフィクションだ。


それでも、生家の宿屋と画廊を受け継いだフェルメールは当時裕福であった。


使用人を雇う余裕は充分にあった。


彼の妻も、使用人を雇えるだけの身分の家柄の女性であった。妻が、家事を任せる使用人を求めたとしても。何ら不思議はなかった。


大学の美術講師はその物語を「絵画から生まれた想像の産物に過ぎない」としながら。


「それでも観る価値がある」


そう言ったのには訳がある。


再現されたフェルメール生前の邸の内部。

使用人の少女がキッチンで調理する肉や魚、野菜、家具などの調度品にいたるまで。


そのすべてにフェルメールの絵画の色彩や、構図が忠実に再現されていたからだ。

彼の絵画を学ぶには最適の教材だ。


邸に少女を連れ帰ったフェルメールは、モデルとしての彼女に異常な執着を見せる。


昼も夜もアトリエに隠り、とり憑かれたように彼女の絵を描き続ける。


次第に少女は、フェルメールの狂気にも似た情熱に怖れを抱くようになる。


掃除をしたアトリエの椅子の位置が1cmでもずれていようものなら。

彼女を激しく叱責した。


完成した絵画は家具の位置など暗色に隠れ。目を凝らさなければ確認出来ない。


いつしか少女は、フェルメールの自分への激しい執着を愛だと確信するようになる。


それは夫を深く信じ愛した彼の妻も。

それまでフェルメールの描くモデルに対し、一切感じることなどなかった。

拭いされぬ疑惑や嫉妬の感情。


少女と夫の関係に抱くようになる。


夫フェルメールと使用人の少女。

2人が1日の大半を過ごすアトリエ。


アトリエは画家の聖域。たとえ妻といえど、立ち入ることは固く禁止されていた。


それでも開かずにはいられなかった。

覗き見ずにはおれなかった。

息を殺して彼女は見た。


そこにいたのは自分の耳飾りをつけて。

夫のカンヴァスの前に立っていた。

彼女の見知らぬ女だった。


彗はそんな風に想いを巡らせる


真珠の耳飾りの少女のモデル。

彼が愛した使用人の少女。

映画ではそうだ。


絵画の研究者たちはそれは否定こそしない。

しかしその説は信憑性に欠けると言う。


青いターバンの女、青いターバンの少女、真珠の耳飾りの少女。呼名は各々あれど。


その絵画のモデルとなった思しき少女。


髪に巻いた不思議な青いターバン。

東洋人が身に纏う着物のような衣装。

東洋の着物にはまず見られない色彩。


その何れも当時のオランダの文化に存在しない。今でこそ、その絵画に向き合えば。


「美しい洋服を着た女性」


そう人は思うだろう。

しかし当時は奇天烈で前衛的。

そんな洋服を着た人間はいなかった。


現代のオランダには、イスラム系移民が多く暮らしている。それは何世紀も先のことだ。


そして少女の耳飾り。

いかにも高価そうだ。

使用人の少女には不穏当。


使用人の少女は有力な説とは言えない。

学者はそんな風に言うのだ。


それは容易に覆すことが可能だ。

画家としての閃きや情熱さえあれば。


「さほど難しいことではない」


彗はそのように考える。


描かれた少女の衣服やターバン関して。

無論フェルメールが手に入れ用意した。


当時のオランダは、19世紀産業革後の英国同様、世界の交易の中心だった。


フェルメールが生まれ育った、デルフトの町もその例外ではなかった。


外国の珍しい衣類や生地や装飾品。

それらが世界中から集まる街。

目にすることは可能なはず。


「多分」


彗はギャラリーの回廊を歩きながら考えた。


展示絵画のための室温。

来館者のためではないだろう。

洒落たショコラの店のようだ。


古い絵具とワニスの香りが心地よい。


フェルメールの絵画モデルは。

使用人の少女でも誰でもない。


世に作品を遺す画家だけが出会う。

彼らにしか見ることが出来ない。


彼女はフェルメールのミューズ。


田崎彗にはそんな風に思えた。


晩年のフェルメール。

彼は生活にひどく困窮していた。

彼は描いた絵を生活のために金に替えた。

時には僅かな手間賃や物々交換のために。

心血を注いだ作品を手放すようになった。


その少女の絵画は彼の死後もアトリエに。

頬笑みを浮かべたまま佇んでいた。

売られることはなく残されていた。


「榎本・・ここにそのべっぴんさんは?」


「ない!」


「なんだよ・・モナリザもいねえし!なんにもねえじゃん!?」


「しかし、フェルメールの作品は、ここにも飾られていて・・そこに繋がってるべさ!そもそも絵画鑑賞とされるは、そーいうことだべ?」


英語なんて全然なはずの元ヤン榎本。

まるで学芸員の話をしっかり聞いて。

すっかり理解を深めたような口振り。


「だべ?」


彗はちょっと気持ち悪そうに頷いた。


確かにそうだ。絵画はそこに描かれた時代や人の時間や思いを切り取ってみせるもの。


そして額縁の中の絵画は扉のようでもある。

見る人を思いもよらぬ場所へと誘う。


「榎本君!たまにはいいこと・・」


彗は榎本にそう言いかけて立ち止まる。

不意に肖像画の前で足が止まる。


「次に見ておきたい絵画はと・・ル―ム7、ベラスケス【ヴィーナスの化粧】だべ!」


榎本は既に、次に観るべき名画の話を始めていた。ベラスケスのヴィーナス。


譬え観る者に背中を向けていても。

その表情を見たいと誰もが思う。

美しき裸の女神。


「なんだ?どうしたあ榎本?ぼーっとして!なんだ・・その絵そんなに気になるのか?」


彗は榎本の問いかけに答えない。

1人の貴族と思しき若い女性の肖像画。


榎本はその絵画の作者の名前も題名も知らなかった。多分彗も同じに思えた。


ガイドブックで紹介されている、ロンドン ナショナルギャラリーの観るべき名画たち。

そのリストにはない絵画だった。


勿論此処に展示されている絵画だ。

名のある画家による名画名品に違いない。

しかし小規模とはいえ2600ある絵画たち。

美大生と言えどすべて記憶してはいない。


榎本は、その絵画の作者と、作品の題名を確認しようと榎本の前に進み出た。


先ほどから話をしていたフェルメールの絵画や。これから観る予定のベラスケスの女神。


ギャラリーにはモネの【日傘の女】も展示されているはずだ。画家たちがその筆で、讃えるように描かれた美しき女性たち。


それらと比べれば目の前の額縁の女性には、その神々しさはない。榎本は首を傾げる。

おそらく実在した人物の肖像画だろう。


貴族に依頼されて描かれた女性の肖像なら、なおのこと。モデルの女性の美点や、優雅さは強調され、欠点は隠されて然るべきだ。

でなければ依頼主はけして満足しない。

画家に報酬を払おうとはしないだろう。


その意味で目の前の貴族の娘の肖像画には、どこか違和感があった。


代表的なアルノルフィニ夫妻の肖像とも、美しさを強調するため、あえてモデルに人形を使用したアンドルーズ夫妻の肖像とも違う。


「写真は絵画とは違う」


学芸員はそう言ってんだ。

彗が翻訳してくれた。


しかしこの肖像画。画風こそ時代をそれなりに感じさせる。けして写真のようではない。


構図と女性の表情が異質なのだ。


まるで女性の目の前に進み出て、やおら携帯のシャッターを押して撮影したような。

そんな肖像画があるだろうか?


こちらを向いた女性には角度もなく。

口もとは固く結ばれ緊張が伺える。

真正面からこちらを見据える瞳。

明らかに不機嫌な表情だった。


「彼女」


それまで、黙って絵の中の女性を見ていた。彗がようやく口を開いた。


「はは・・あんまり美人とは言えねえな」


榎本は彗にそう言った。


「彼女すごくキュートだ」


榎本の言葉など聞こえていないように。

彗はカンヴァスの女性を見て言った。






【フェルメール覚え書き】


フェルメールは1675年に43歳で死去。

生前に残した多額の借金返済のため【真珠の耳飾りの少女】はアトリエに残された他の作品同様に競売にかけられるなどして散逸。1696年に競売されたと目録が残っている。


その後1881年まで所有者は転々とした。

フェルメールの作品が海外に流れるのを防ごうとしたのはヴィクトール ド ステュエール。彼の説得に応じたデ トンブは1881年にハーグのオークションにて2ギルダー30セント(日本円で約1万円)でこの絵を購入している。


当時絵は極めて汚れており。埃や脂による汚れのため劣化も激しかった。

デ トンブ死後。彼には相続人となる者がいなかった。この絵は他の絵画と一緒にマウリッツハイス美術館に寄贈された。以後、ここに所蔵されている。1882年から絵画の補修が行なわれ。1960年、1994年から96年にも補修がされた。1994年から2年間の修復は入念かつ徹底的に実施された。その結果、現在フェルメールによって描かれた当時の状況に非常に近いものとなったとされている。


もし現在取引きされるなら。その価値は、100億円とも150億円とも言われる。





【次回予告】


「さあて次回の予告だべ!」


「・・・・・・・・・・」


「次回はベラスケス・・そしていよいよレオナルド・・」


「・・・・・・・・・」


「なんか言えやあ!田崎イ!レオナルドにメンツがたたねえべ!」


「・・・・・・・はあ(ためいき)」


「なにやら田崎彗君が恋のため息・・なので今回の予告は残念ながらなしです!」


「よーしわかった!田崎よ!ここはこの俺、榎本が相談にのるべさ!ここを出たら魚民ロンドン支店で朝まで男同士のミーティングやるべ!」


「エスプレッソバーで彼女とキャロットケーキ・・」


「なんだってえ!?」


「リリカルな気分」


「こ・・この!シャバ憎があ!」


ドス!バキ!鉄拳制裁だべ!


「はあはあ・・田沢彗よ!目が覚めたべか!お前はパンクだべ!パンクとなって、ロンドン美術の殿堂に殴り込みに来た男だべ!美術館に唾吐けや!破け!燃やせ!ここにある名画の数々は!お前の尻を拭くためにある!お前は尻セレブだべ!糞尿撒き散らしてステ―ジでマス〇ピー!ガ―!(自粛)お前は、美術界のエンドウミチロ―たべ!fakin´シド&ナンシ―だべ!パンク魂!思い出せや!ゴルァァアア!」


「誰それ?」


「田崎君・・そ!そうだ!もう1回フェルメールの美少女に会いに行くべ!な!な!美しいものに触れ気持ちをリセット・・て、ここモナリザも耳飾りもいねえじゃーん!?」


「俺は映画を見てない」


「うんうん!」


「原作の小説とやらも見てない」


「今度一緒に行くべ!」


「作者も見てない!」


「げげ!」


「原作小説あらすじちょろっとだけ…」


「お・お前誰だべ!?」


「ごめんなさい」


「終了!撤収だべ!」


「でも考証とか合ってます…多分」


「こんないいかげんな話!もうやめろや!」


「彼女こそ俺が出会った女神…」


「く…こいつ!まだ田崎のふりを!」


「続きます」

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