《とりあえず説明タイムと質問タイム》

『状況について理解している?』


と自称神様?が聞いてくる。


『何となく?』


と俺が返事すると


『じゃあ、続けるわね?まずは何故、精神だけを呼んだのか説明するわ。まあ、でも簡単な話しよ?別に精神だけで十分だからよ!昔はわざわざこの世界に呼んでいたけど、途中で魂の輪廻の輪が回らなくなる可能性が出てきたのよ!』


輪廻?


『普通は死んだらその世界の輪廻の輪に魂は回収されていくわ。けど、異世界に呼ばれた人間は呼ばれた世界の輪廻の輪に回収される!でも、今までに沢山の人が異世界に呼ばれたせいで地球の輪廻の輪の魂の回収が少なくなった事があるのよね!地球の神から召喚するのを止められた私達は召喚をやめたわ!でも召喚をやめたら私達の世界は発展が遅くなる!そこで、思ったのよ!』


と溜めを作る自称神様。


『精神だけを呼べば問題解決よって!精神だけなら夢を見ている事に出来るし、眠りに着いたら勝手に用意した体に入る様にして、地球が朝になったら元の世界に戻る様にしたの!それなら魂の回収が少なくなることもないし、地球の神も許可をくれたわ!』


地球の神、余計な事を!


『で、今あなたがいる世界にあなた達の精神を呼んだんだけど何故か精神が戻せなくなってしまったのよね!他の神に聞いても原因不明だし、今、地球の神からも連絡を受けて調べているんだけど何も分からなかったわ!今までこんな事が起きたことなかったから何も知らなかったしね。ああ、安心して。現在は精神を呼ぶのは中断してるわ!』


現在は?


『今この世界にいる人達は戻せなくなっちゃったけどね!でも大丈夫!いつかは戻してあげるから!他の世界の人達も似たような状況だし、地球の人達だけを相手している暇はないから説明は以上よ!次はあなたの質問に答えていくわね!』


と言われても話が難しくて良く分からなかった!


『あの、とりあえず一つ。私達って?他の神様もいるの?』


『ええ、いるわよ。私達は5柱の神であらゆる世界を管理しているの。地球の神もその一人ね!私達はそれぞれ幾つかの世界を管理していて、ここは私が管理している世界よ!』


『じゃあ、次の質問。何故、地球から呼んだんだ?』


『別に地球だけじゃないわよ!地球と同じような文明を持った世界から少しずつ呼んだの!』


まあ、何となくわかってきた!


『ってか、何で夢だと思わせんの?別に説明して貢献させればいいんじゃないの?』


『それだと新しい人を呼ぶ度に説明しなくちゃ駄目じゃない。面倒くさいわよ!夢なら人間は好き勝手にするでしょ?なら勝手に貢献させればいいわ!』


随分と適当だな!まあ、いい。


『次の質問。どうやったら元に戻る?』


『わからないわ!』


簡単な返答。まあいい。


『次、この世界で死んだらどうなる?』


『その場合は地球の輪廻の輪に回収されるわ。来ているのは精神だけだから死んだら向こうの輪廻に回収されるの!地球にある体も同時に活動を停止するわ。気を付けなさい!』


『次、このままだと地球の俺達の体はどうなる?』


『眠り続けるわね!精神が戻らなくても体の寿命を迎えるまでは心配ないわ。』


俺は怒りでどうにかなりそうだった!


心配ないだって?その間、残された家族は?何も知らないで目が覚めるのを待ち続けるのか?


お前達のせいで!


そこで、俺は姫華姉さんの事を思い出した。


『呼ばれた人達の中に誰がいるか分かるか?』


『地球の神に聞けば分かるわよ?知りたい人でもいるの?』


『ああ、松本姫華って人だ!』


『ちょっと地球の神に聞いてみるわね!』


『ってか、自分でわかんないのか?』


『知らないわ。呼ぶのも適当だから人間なんて気にしないわ!』


こいつ!本物の神みたいだけどムカつくな。


お前達のせいだろ!


『神にたいしてムカつくって思うのはどうなのかしら?まあいいわ。確認出来たわよ!来ているみたいね。ただ、この世界の何処に居るかは分からないわ!そもそも、私が話しかけた人達の中には居ないみたい』


『話しかけた?』


『ええ、こんな状況になったら夢で通すのは無理だから全員に同じ説明をしたわ。でも、その中に探している子は居なかったわよ!』


何でだ?この世界には来ている!それは間違いないらしいけどコイツが話しかけた中には居ない?おかしいだろ!


『理由は分かんないのか?』


『まあ、可能性としては他の神が係わっているか、死んでるかね』


死?ふざけんな!そんな事ある訳ない。


『他の神って何だよ?』


『私達の他にも一応、神がいるのよ!邪神とか破壊神とか世界の管理を任せる事が出来ない奴らがね!でも邪神は私達が殺したし、破壊神はそもそも頭悪いから!他の神も私達より格下だけだから関係ないわね』


『じゃあ何で?』


『まあ、私の声を無視したか、今回の事態を引き起こした奴の可能性もあるわね!』


『この状況は誰かが引き起こしたってのか?』


『ええ。そもそも今までは何も問題はなかった。なら誰か私達の邪魔をした奴がいるのよ!神といっても万能じゃないのよ?私達が出来るのは世界の管理だけ。私達のことわりを外れた存在がいたら私達も管理は出来ないわ!邪神もその1つね!』


『つまり、今の状況は誰かが引き起こしたせいで、そいつをどうにかしないと地球には戻れないって事で良いのか?』


『まあそうね。でも、あなたは何もしなくて良いわよ?邪魔しないでね?黙って地球に帰れるのを待ってなさい!』


そう言って、他に質問はある?と聞いてくる自称神様。ムカつくから自称は外さない!


『じゃあ、俺は何をすればいいんだ?』


『この世界に貢献しなさい。地球の知識を使ってこの世界を発展させるのよ!』


そんな事言われたても、ここは砂漠で何もないんだが?そう言うと


『そ、そうね。なら人間がいる場所を目指しなさい!生きていけるように望み通りの力を与えてあげるわ!』


望み通りの力?

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