第7話 事故紹介

クラスの外からちらほらと野次馬達の視線を感じる、クラスの人達からもどこかそわそわとしたくすぐったい雰囲気を感じる


「あれが噂の転校生か」

「結構可愛いよな」


クラスの外からの男子達の会話が勝手に耳に飛び込んでくる


「お前告って来いよ!」

「やだよ!お前行って来い!」


「え〜あれが噂の」

「モデルさんみたいで可愛いね!」

「もう部活決まってるのかな〜」


今度はクラスの女子達だ


朝一の定番自己紹介から授業と授業の間の

休憩時間をずっと質問され続けやっと昼休み

取り敢えず普段の部活連中のグループに引っ張り込み取り敢えず落ち着いたがまだまだ

静かに食えそうな状況じゃない


「食いづらいな」


「ほんとだよね、注目されすぎて食事どころじゃないよ」


「ごめんね、みんな」


顔を下に向かせ明らかに落ち込む


「なに、お前は悪くない不可抗力だ」


フォローを入れながらも大地は黙々と弁当を食べ続ける


「相変わらずのメンタルの強さね」


「当然だ、いかなるところでも飯を食えない

と戦争では死に関わるからな」


「あんたどんな生活してんのよ…」

「普通の生活だ」


「あんたに限ってそれは無いわ」


「失礼な奴だ、それだから一年経っても進展ないんだ」


「ちょ!、な、何のこと!?」


あからさまに顔を赤くし動揺している


「さあ、何だろうな」


大して大地は余裕の笑顔で鈴を嘲笑う


「相変わらずのず2人とも仲良いね」


「どこをどう見たらそう見えるのよ」


「全くだ」


そんなこんな会話して居るうちに着々と時間が過ぎていく



「あ、そうだ、部室で食べない?」


「ナイス、赤石!早速行きましょ!綾香も早く行くわよ」


手を掴み無理やり綾香を立ち上がらせ引っ張る、相当腹が減ってると見た


「ちょ、早くすぎ!」


手早く弁当をを掴むとそのまま教室を出て行ってしまった


「俺らも行くか」


「俺はもう弁当食ったからもういい」


目を移すと所狭しと詰まっていた弁当箱は

もぬけの殻になってしまっていた


「そんなこと言うなって、行こうぜ?」


「めんどくさいな」


「そんなこと言うなら部室にあるプロテイン全部花下と青木にに飲ませよっかな?」


意地悪い笑みを浮かべる


「俺を脅迫して2人まで危険に合わせるとは、お前も大概にやばい奴だな」


プロテインの不味さは物にもよるがまじで

やばい、昔大地から少し分けてもらったが

生まれて初めてあんなものを飲んだ

いや、そういえば昔飲んだ東北のサイダーの方がやばかったか


「で、もちろん来るよな?」


「仕方ない」


苦笑いしながら俺の横に並ぶ、2人並んで部室を目指した


部室の戸を開けるといつもの光景が目に

飛び込む、とても広くて豪華で最高の部室だ


右の方にはこれまでの活動の写真が所狭しと並べられて居て、笑ってたり怒ってたり、

一生懸命だったり、どれも楽しそうだ

左側にはみんなが持ちこんだ物が所狭しと並んでいる、ちなみにそれは部活みんなで使ってもいいルールだ

暖房器具に冷房器具、ゲーム機にボードゲーム、運動器具にマッサージチェア

ここのエリアだけで余裕で1日が終わってしまうほどの充実ぶりである

正面には大きな窓があり、そこから森が一望できる

そして中心にはなかなかに高そうな机と椅子が部室の中心に並べられて居る


「えっと…ここ部室でいいの?」


「うん、ここが旅行愛好会の部室、私もこれには最初はかなり驚かされわよ」


「本当に歴代の部員の人達ってどんな人達だったんだろうな」


「全くだ、想像できない」


取り敢えずこんな広い部室を保有できるのに驚きだし、これだけのものを部室にポンんと置いていけるのがとんでも無い


「時間もないことだし、急いで食べようぜ」


「そうしよー!お腹すいたー」


「取り敢えず一息つける〜」


みんなで中心の方にある椅子に向かう


「あ、そうそう今日の放課後先輩達と新入生の部活勧誘の準備するからこいよ」


「そういえば明日だっけか、懐かしいね〜」


「てゆうか、お前らの放課後の青木と大地のライブにはビビったよ」


「なにかあったの?」


「ああ、こいつら学校開始初日の放課後にライブやったんだよ」


「何やってるの二人とも!?」


「いや〜高校生ってそんなイメージがあったからさ」


「いやいや、ドラマの見過ぎだって…」


「しかし、幸田の自己紹介も凄かったぞ?

宇宙人やら、超能力社が何とかだの」


「いや、あれはクラスに知り合いがいたから

出来ただけだ」


「赤石君まさかあれをやったの?」


引き気味に聞いてくる


「知り合いいて気が楽だったし

受験で少しイライラしてたから気晴らしにね

今思えば死にたいし、絶対にもうやらないけど」


「そのおかげでおれらはこの部活に、入部できた分けなのだがな」


「どうゆう事?」


「この部活は基本的には基本的に入部は招待制でな、先輩達はそうやって毎年変わってたり、面白い一年がいると招待するんだ」


「そうゆう事、だからこんな環境のいい部室でも人は多くないし、こんな自由な行動ができるんだ、あの自己紹介がこうなるとは思ってなかったよ」


「ちなみに花下さんが入部したい場合は俺らが先輩に話を通すから心配するな」


「そうだぞ〜心配しないでぜひぜひ来てね、綾香」


「あはは、ありがとう」


「そろそろ戻るか」


「お、もうそんな時間か、教室行きたくねーな」


「ほんとよね、さぼっちゃうか?」


「だめだよ二人とも!?」


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