第3話アサルトファング世界観・設定・登場人物

プロローグから一章と書き進めて来ましたが、2から読む読者には、アサルトファングの世界観や設定が理解してもらえないのではと思い至り、この辺りで本作品を楽しんでいただくための、世界観や設定の解説、登場人物紹介を入れておくことにしました。ただ、あまり細かく述べると、読む方も面倒くさくなるので、なるべく短字数でまとめようとしました。しかし、一つの作品の世界観となると、どうしても省けないところもあり、それなりの分量になってしまいました。とか、こんなこと書いている間も字数は増えていくわけで、前置きはこれぐらいにしておきます。

世界観

人類の祖先が源地球と言われる星から来たという伝承のある世界。舞台となるのはユーシア大陸。古代の文献には、ユーシア大陸という名は、形がユーラシア大陸に似ていることに由来して、面積は北米大陸に等しいとの記述もあるが、この世界の人たちはユーラシア大陸や北米はもとより、源地球と言われる星が本当にあったのかも知らないし、知るすべもない。それらは半ば神話世界のこととなっている。伝説によれば、数千年前に、人類は黄金の千年紀と呼ばれる大繁栄時代を迎えた。大地にはクリスタルの摩天楼が林立して、人々は光の船に乗り星の海を渡った。あらゆる人が、身分に関係なく、生活の苦労を脱して人生を享楽しえた、夢の如き世界。しかし、今では何が起きたのかも分からない、天空の大崩壊という巨大災厄によって、夢の如き世界は失われてしまった。そして長い暗黒時代の後、再び人類は文明を築き始め、大小の国々が興っては消える、群雄割拠の争乱の後、アルスター帝国が建国sされて、物語の始まる時点では、建国四百年代である。

 アルスター帝国

 本作品の主な舞台。その版図はユーシア大陸のおよそ五割に及ぶ、ユーシア大陸最大の国家。エウレカ神教を国教とし、反ヴァルムヘルを国是とする。

 ブレイヴ

 アサルトファングの世界観の肝設定。本作品の世界では、人間はブレイヴという能力を備えている。ブレイヴは生物に備わっているバイオクォンタム(生体量子)を気燃焼させて形成するパワーフィールドで、使用者に超人的な機動力を与える。ブレイヴを発動している状態をブレイヴ体(ブレイヴボディ)ブレイヴを発動していない、つまり普通の状態のことを普通体(ノーマルボディ)という。ブレイヴ体になると、陽炎のようなゆらぎが全身より湧き出て、近い距離なら視認出来る。ヴァルカンは使えるが、ヴァルムは使うことが出来ない。対ヴァルム戦のマストスキル。ブレイヴ体の機動スタイルには二つのタイプがある。

 スプリントタイプ。

 ブレイヴの力場を、シューズを履くように足元に形成する。これをエアと言う。ゆえにエアは履くと言う。エアを履けば、騎馬に匹敵するスピードと、数メートルに届くジャンプ力など、超人的な運動能力を発揮出来る。その移動スタイルはスピードが違うだけで、人の走る姿と変わりなく、よってスプリントタイプと呼ばれる。

 ストリームタイプ。

 ブレイヴの力場を、足元に厚みのある気層として形成して、これに乗り、足元の気層より、ジェットのような気流を噴いて翔ける。ゆえにストリームタイプと言う。ブレイヴ体になってストリームを形成すると、ストリームの厚み分二三十センチ浮上する。走行スタイルは、スケートボードかアイススケートで滑るのに似ている。ただし、漕ぎ出す動作は必要ないので、そこはサーフィンに近いかもしれない。だが、安定性と動きの自在さは格段に上である。エアが履くと言うのに対して、ストリームは乗る。エアが走るで、ストリームは翔けるである。スプリントタイプ、ストリームタイプ、両者ともに特性があり、また、一長一短あるとも言え、どちらが優れているとは言えない。ブレイヴについては、魔導師もブレイヴをパワーソースとしますが、そこには別の設定があります。それについて、作中にて、詳しく述べたいと思います。

 ヴァルム

 異界ヴァルムヘルの生物。ヴァルムヘルは、この世界とは生態系や摂理が異なる世界。ヴァルムにはリザードマンやゴブリンやガーゴイルなど様々な種があるように見えるが、根本はヴァルムがあるだけである。こちらの世界では、人間に生まれたら終生人間。同様に、獣や鳥や虫や、あらゆる生物が、生まれもった存在を死ぬまで変えることはない。しかしヴァルムヘルでは、弱肉強食の淘汰の中で、虫が魚となり、鳥が人となるような変成が生じる。鬼神系では下位種のゴブリンから、中堅種のオウガ、上位種のグンジーとあるが、これらは形態上の系統的区分に過ぎず、種族的なつながりではない。系統的ランクアップが割合としては圧倒的に多いが、中には、ゴブリンから、いきなりデビル系のアスラに変成することもある。こちらの世界で例えるならば、ランクアップしたチンパンジーが、ゴリラではなく、ヒグマになるようなものである。そして、元が虫けらのような存在でも、弱肉強食の淘汰を生き抜き、ランクアップの階段を駆け上がれば、魔王にでもなれるのが、異界ヴァルムヘルの摂理である。ヴァルムがこちらの世界に来るのは、人を食い、変成に必要なカルマを得るためと言われている。しかし人間のファイターもヴァルムを討つことにより、鍛錬ではなかなか得られない経験値を一気に得られるので、ヴァルム狩りとなればモチベーションも上がるのだ。なお、ヴァルムはブレイヴ体にはなれない。だが、元々人間の域を超えた能力を備えた存在であり、人間がブレイヴ体になって、どうにか互角に戦えるのだ。また、こちらの世界では、ランクアップして変成することも、繫殖することも出来ない。

 ヴァルカン。

 異界ヴァルムヘルの神を信奉して、これに帰依する者。邪教徒とも呼ばれる。ただしヴァルカンとは単なる邪神の信者ではない。サークルと呼ばれる魔法陣を使って行われる人食いの儀式を経て、邪紋を賜った者がヴァルカンである。邪紋を賜っていない邪神の信者は、単なるシンパである。ヴァルカンはブレイヴ体になると、顔に邪紋と呼ばれる紋様が表れる。これは死んでも消えず、魂の受領印と呼ばれる。ヴァルカンかどうか見分けるには、ブレイヴ体にさせるか、死体にするかである。

 ウィズメタル 魔金と呼ばれる。魔道炉の唯一の燃料。私たちの世界の原油に匹敵する重要物資。

 登場人物紹介。

一作からの登場人物(ほとんどチーム志摩のメンバーだけど)と、2からの登場人物 を分けておきます。2からの人物は、まだストーリーが出来ていないので、この後からも重要な役どころの人物が出てくるかもしれないし、書いてあるのに出てこない人もいるかもしれません。ざっと見渡して、女子キャラが少ないのが気になったので、そこはテコ入れします。また、マユラや志摩は先に書いてありますが、思いつくままに書いているだけで、紹介順と重要度は比例しません。最後のほうにも、主要キャラがあるかもしれません。また、ここで性格とかくだくだ書いても仕方ないので、記述は最小限にとどめておきます。

一作から引き続きの登場。レギオンシリウス、チーム志摩のメンバー。

 マユラ。本作品の主人公十四歳。サムライマスター志摩ハワードの弟子。ジョブスタイル サムライ。ストリームタイプ。

 志摩ハワード。サムライマスター。獅波新陰流師範格の使い手。ストリームタイプ。

 サブリナ。チーム志摩の紅一点。二十歳前後黒人女性。ジョブスタイルは、シノビの双剣特級、ツインソード。スプリントタイプ。

 バルドス。四十前後の白人。槍の使い手。ジョブスタイルはバトルランサー。スプリントタイプ。

 ファズ。三十前後。白人。ジョブスタイルは、盾装備片手剣のシールドソード。スプリントタイプ。

ウィル。フェアリー体長二十センチぐらい。伝令要員。

ダオ。ジョブスタイル。アックスソルジャー。三十前後。インディオ。スプリントタイプ。

カムラン。七十歳ぐらい。白人。魔道師。

ファルコ。二十一歳。ジョブスタイル。剣士。ロングソード両手持ち。スプリントタイプ。

レオン。ジョブスタイル、シールドソード。白人。二十歳。

グレッグ。元チーム志摩のメンバー。三十前後。グルザムの誘いに応じてヴァルカンとなり逃走。現在行方不明。

エレナ。ヴァルカンに両親を殺された農家の少女。美少女で、命を助けてくれたマユラを慕っているが、アナハイム市からは四百キロぐらい離れた北ナタール郡の田舎にいて、今後の登場は不明。

 2からの登場人物。

オルフェ皇子。現アルスター帝国皇帝の次男にして、皇位継承権第四位。正に皇室中枢にある人物だが、現在は帝都を離れ、メイガス州の太守として赴任して、アナハイム市の公邸に身を置く。改革派の中心人物。

ランドール伯爵 メイガス州議会の評議会議長にして、州政界の実力者。守旧派の大物。

ギイ乱雪 ランドール伯爵の用心棒。天翔一刀流の使い手。人斬りモノマニア。スプリントタイプ。

ジョン・アスタム 傭兵チームのリーダー。ランドール伯爵に雇われる。

ディノ・ランドール。 ランドール伯爵の息子。アナハイム騎士学校の生徒。

ラド・リソン。 アナハイム市警察隊の五番隊隊長。オルフェ皇子の護衛。トラキア流撃剣術の使い手。スプリントタイプ。

ジム・ユードリング アナハイム市市長。オルフェ皇子の腹心。改革派。

ルッソ     スラムの少年

カーリー    ルッソの妹

ジン      スラムの少年。

アイネス・ユードリング   ジム・ユードリングの息子。アナハイム騎士学校随一の秀才。

カン・ネリ     シリウス所属のニンジャマスター。三十前後。黄色系。男。スプリントタイプ。

レリア・フェリックス    志摩の弟子。十五歳。少女。ストリームタイプ。


思いつくままに書いてみましたが、書いていると、だんだん以降のストーリーが見えてきた気がします。次章からはレギオンシリウスを舞台にした、学園もの風の展開になるつもりです。人気の学園展開で、多少はpvも伸びるるのではと期待しているのです。列記した以外にも人物像は色々浮かんでいて、飛び道具を使う女子キャラと、魔道師系の秀才キャラも主要キャラとして登場します。それとアノ御方も・・・

次章の投稿は少し先になると思いますが、ご期待ください。

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