第21話 ゲームを荒らして何が悪い?イカレプレイヤーの日常


あらすじ

ゲームを荒らすことが一番の楽しみ。五味秋人17歳。まだ最強のエージェントではなかった彼は、ゲームを荒らしていた。

非常に悪趣味な主人公が、人間関係をかき回し、化けの皮を被って遊ぶ、そんな話です。

「ゲームを楽しむ為なら人を蔑めても構わない…

むしろ楽しい!」


風が吹けばクズ男が儲かるの日常編。見なくてよろしい。










◇◆1





2017年、ある高校生の男がスマホを開き、少しうずうずしながら画面を眺めていた。


彼の手にあるのはNASILE Xと呼ばる先日発売されたばかりのスマホで、そこに今、ダウンロードしたのが、大人気MMORPG 『ロード オブ ザドラゴナイト』だ。


人型のドラゴン、通称ドラゴナイトが支配する世界。

ドラゴン族を先頭に魔物が支配する世界に迷い混んだプレイヤー達が、人類解放の為に敵を倒していくというようなストーリーである。


結構ザックリとした説明だが、伝わったであろうか?


このゲームはリリース開始から早3年が経ち、だいぶプレイヤー達が落ち着き出していた。

リセマラをさせる気がないのか、クソ長いチュートリアルと、最初のガチャが存在しない挑戦的なやり口に、リセマラをする勇者はほとんど現れなかった。


何故今更彼がこのゲームをダウンロードしているのか気になるだろう。

決してリセマラしたわけではないのだ。

彼は、今までスマホを持っていなかったのだ。


え?この時代スマホ持ってねぇーの?

そう疑問に思った方もいるだろう。

それは決して貧乏なわけではないのだ。

彼はPCゲームの課金にお小遣いを投入し過ぎて買えなかっただけなのだ。


さて、ようやくクソ長い三時間にも及ぶダウンロードが終了し、待ちに待ったゲームがスタートした。



このゲームは、どういったものなのかと聞かれれば、モン○ンだ。

コンガリ肉とかロマン溢れるカッコいいモンスター武器で戦うアレだ。


パクリに近いのだ。


だが、安心して欲しい。このゲームはかの会社の子会社に当たる所がリリースしたものなのだから。



さてさて、余計な話を何回もぶっ込んでいるうちにキャラクターメイキングが終了した。



出来上がったのは、黒い髪をした、モブフェイスをした男だ。


数ある頭のおかしいカラーバリエーションから選んだ髪は黒

数あるイケメンフェイスのバリエーションから選んだのはまさかのモブ顔

白人のような肌から黒人のような肌色まである中から選んだのは、日本らしい少し焼けた肌



何故だ。全くコイツの行動は謎だ。


そして最後に名前となるのだが、ここまで来て彼は大和魂を売ったようだ…


名前を入力してください

〔 〕

〔 デュラン 〕





……PCゲームで鍛えられていた彼は通常40分かかると言われる鬼畜なチュートリアルをたったの5分で終え、ようやくスタートラインに立ったのであった。




が、しかし、どうしたものか。

みんな上級者ばかり、会話に入れないぞ


これは困ったものだと、そう感じた彼は適当に選んだギルドに加入し………ようとしたがどこも申請制で待たされることになった。


そこでその間、マップに出た彼はカッパーロット★1を持ち攻略とレベル上げに励んだ。


『ロード オブ ザ ドラゴナイト』には大きく分けて4つの職業がある。

・戦士

・タンク

・神官

・魔法使い


この四つの職業から派生して最終的には全36種にもなるのだ。

まるで一昔前の勇者パーティの構成のようだ。


戦士=====魔法以外の全ての武器を使用可能でスタミナと攻撃力に優れる


タンク====防御力とスタミナに優れカウンターなどのマゾスキルを持つ


神官======支援特化職の為、ほとんど戦えない。そのせいか、ほとんどいない。


魔法使い===魔力と命中力に優れ遠距離または、範囲攻撃が可能。しかし防御力が皆無の為、ちょっと攻撃が掠っただけで死ぬ。



彼は戦うのが嫌いだ。

出来れば、寄生プレイで楽にレベルを上げたいなどと思っていた。

そこで選んだのが神官だった。


早速、近くにいた初心者を誘いパーティ設定を経験値分配にし、寄生プレイを始めた。

回復魔法や、ハフ魔法を飛ばし仲間(どれい)どもを助けながら、彼は自然と上がっていくレベルを横目にほくそ笑んだ。




数時間後、調子に乗ってぶっとうしでやり続けた彼らはレベル60越えに到達していた。

ちなみにゲーム内最高レベルは現時点で842で、到底及ばない。

レベル60というのは、このゲーム的には初心者である。

一応、プレイヤー達で勝手に決められた初心者脱却値がレベル150なのでまだまだである。


幻の職業、神官のおかげでかなり楽に…

仲間が頑張ってくれたおかげで楽に…

レベル上げが出来た彼らはフレンドを交わしホクホク顔で別れていった。


朝からやり始めた彼(デュラン)は、夢中になるあまり昼飯を忘れていた。


一区切り終わると、急に腹が鳴り出した彼は、スマホをベッドに放り投げ、キッチンへと小走りした。








▼△


カップ麺を30分もかけて食べた彼は、急いで部屋に戻ると震えた手つきで、スマホを起動した。


そんなに早くやりたいなら、カップ麺に30分もかけんなと思うが、猫舌の彼には無理なことだ。



『ロード オブ ザ ドラゴナイト』を起動した彼にまず目に飛び込んで来たのは、ギルド申請の完了だった。

完了というのはつまり加入出来たということだ。

よっしゃ!

と喜んだのもつかの間、次に読んだメッセージにはこう書かれていた。


「貴方の人間性を確認したいので後でギルドルームに来て下さい。いつ来れますか?」



面倒くさいイベントが始まったのだった







◇◆2






ギルドマスターから届いたそのメールを見て俺はため息をついた


つまり、面接終わるまでが加入申請だと?


面倒くせぇなコイツ。

知ってるか?面接系ギルドはなくなりやすいんだよ?



はぁ、まあいいよ

今まで運良く残ってた歴史に俺が終止符を打ってやるから


そう独り言をあらかた言ったあと、ギルドマスター宛に返信をした。


デュラン:「今、ログインしているので都合がよろしければお願い出来ますか?

先程、メッセージを送って頂いた際にすぐ返答出来なくてすみません」


"ピコンっ!"


プレハブ:「りょーかい( ´∀`)♪。じゃあ、五分後にギルドルームに来て下さい^ ^」


なんだコイツは…

プレハブとかネーミングセンスなさすぎだろう



ちょっとギルドルマスターのプレハブにビビりながらギルドルームに入室すると、既に待っていたようだ。



System:ギルドルームに〔デュラン〕さんが入室しました

System:ギルドマスターの権限により、プライベートモードに変更されました〔対象 プレハブ/ デュラン〕



プ「ちわー、新人さん^ ^申請時に比べてだいぶレベル上がりましたね!」


デ「ええ、あまりレベルが低いと申し訳ないと思いまして、必死にレベル上げして来ました笑」


プ「それは、嬉しいですね!

まぁ、立ち話もなんなので、こちらへどうぞ^ ^」



ゲーム世界なんだから疲れるわけねぇーだろが!立ったままでいいじゃねえか


プ「どうぞ、おすわり下さい」


いつの間にか座っていたプレハブがそう言って来た


デ「では、失礼します」


なんか、高校受験の面接を思い出すな

なんて思っているといきなり、チャット速度が上昇した。


プ「我々"聖者の劔"は、団員同士で協力して成長することを目的としたギルドです。

そこには、レベルや素性は関係しません。例え初心者だろうが、例えネカマ」

プ「であろうが、その理念を目標にすることには変わりはありません。

ただし、貶したり荒らしたりする人は論外です。」

プ「ただ申請のみにしていると、訳の分からない奴が入り込んで、めちゃくちゃにされてしまうかもしれませんからね。

という理由がありまして、一応、面接式にしております」

プ「まぁ、ここまで書かれているのは、ざっくりとだけどギルド募集板に書いてあったから知ってると思うけどw」




すまん笑、見てなかったわ

適当に選んだだけです。すみません笑



プ「マシンガントークになってしまいましたが、本題へ移りましょうか

まずはお互いを知るために自己紹介をしましょうか!

私は、ギルドマスターのプレハブと申します(^。^)」


デ「いえいえ、ご丁寧に説明ありがとうございます!

僕は、特に肩書きとかはありませんが、神官職のデュランと申します」


五「よろしくね(๑˃̵ᴗ˂̵)」


デ「こちらこそよろしくお願います^ ^」



プレハブさんは、髭面のダンディなアバターのおじさんだった。

なのに、なのに、文面が可愛らし過ぎる笑


プ「まずはいくつかの質問にお答え下さい」


デ「はい」


プ「まず、このギルドに申請した理由を教えて下さい」


デ「……」


どうしよう…何も考えてない


適当に選んだ一つです笑テヘペロ〜☆

って言う訳にもいかんしなぁ


ええい!ままよ!

ここは即興で物語を作るしかない!


プ「どうしましたか?」


デ「少し文章打つのに時間がかかってまして」


プ「あー、わかりました」


デ「実はですね、他ゲーをやっていた際、面接なしでわいわい賑やかにやろう的なところに入ったことがありましてそこで、あった人達が罵ったり、荒らしたりしてて」

デ「凄く嫌だった記憶があります。

その後、何回かギルドに入ってのですがどこも同じ感じで、本当に困っていた際にあるギルドに入りました」

デ「そこは、ここと同じように、助け合いの精神を掲げていまして、凄く良かったんです笑、それでもしかしたらこのギルドもそう言う良い出会いがあるのでは?と考えまして申請させて頂来ました」

デ「あまり文章を書くのが得意じゃなくておかしなところがあったらすみません…笑」


プ「いえいえ、大丈夫ですよ^ ^」


プ「ふむ、なるほどね」


プ「少し内容から離れた話になるのですが、ウチのギルドに入ったとして、どんなギルドだといいなと思いますか?」


デ「理想みたいなのでもいいですか?」


プ「ちょっと現実離れしててもいいですw」


デ「うーんとですね」


プ「はい」


早く考えねば!!

嘘も千回言えば本当になるんだから、適当なこと言っちまえ


デ「賑やかで楽しいギルドがいいですね」


プ「それはどう言った理由で?」


突っ込むなよ!嘘の設定が覚えられないくらい増えちまうだろうが!


デ「まぁ、また別ゲーの話になってしまうのですが、ギルドに入った際に、メンバーはインしているけどだれも会話を交わさないところとかあって、つまらなかったんですよ」

デ「で、賑やかなところ入ると、テンションも上がりますし、そう言う理由ですかね」


プ「ふむ…」


さっきから、その『ふむ』ってなんなんだよ!

可愛いじゃねぇかオッサンなのに…

これがギップ萌えなのかな…笑



五「今のところ、デュランさんは好印象です」


随分ハッキリ言うな…


五「ウチのギルドにはいくつか規則がありまして、まずはギルドルールをご確認下さい」





ギルドルール 五条

一、前提として素性を探らないこと(中身や性別、年齢など)

二、理由なく七日間以上放置した場合は追放

三、揉め事は、ギルドマスターに報告した後、当事者で解決すること

四、規則一に反する事または、卑劣な行為をした場合は追放

五、多少のセクハラ・悪事は許します



デ「読みましたー」


プ「一から順に説明していきますね!」


デ「お願いします(-_-))」


プ「まず、素性を問わないとありますが、最近…でもないですが、女キャラを使っている人に対してリアルで女ですか?と聞いたり、関係を迫ったりする人がいます」

プ「他にも、年齢や、連絡先を聞き出して悪事を働くものなど、数多くいます。

そういうことは、必ず揉め事に繋がりますので、ウチでは、禁止です」

プ「だからと言って他ならいいのか。とそう言う訳ではないんですけどね」


プ「ただね、規則五にあるようにあまり厳しくすると冗談も言えないから多少はOKにしてるんね」


デ「了解です^ ^>」


プ「次は、二か。これは先程、デュランさんが聞かせてくれた賑やかなギルドを維持または作る為に、しばらくログインしない人は原則追放にしてるんです」

プ「原則というのは、何か理由があればいいんです。例えば、受験でとか手骨折しましたとかねw」

プ「そう場合はギルドマスターのわたしかサブマスターにメールを下さい^ ^」


デ「それも、了解しました!」


プ「次は三ね」







………早く次言えよ





……遅い…


まさか、返事を待っているのか?!


してみるか


デ「はい」


プ「これはね……」


えぇ!?待ってたのかよ笑


プ「…あ、さっき書いた奴だったわw

とにかく揉め事や何か用事または、インできないとかあったら、ギルマスかサブギルマスに連絡入れてくださいね」


死ねよ、だったらさっさと説明しろよカス

とか思いながら

「了解です」っと送信した


プレハブの説明はまだまだ続く


プ「四は、荒らしとか詐欺、他には暴言吐いたりとかやったら追放ね」



って!打たせてよ!?笑

早いよ…


デ「はい」


プ「それで、この五つの項目は大丈夫ですか?」


デ「守れます!」


プ「合格です!長い時間面接お疲れ様でした!私達"聖者の劔"はデュランさんを歓迎します^ ^」




こいつ見る目なくないか?

本当に面接で、荒らしを見抜けると?馬鹿め

見分けられるのは、誰でもみてわかるような地雷と基地外プレイヤーだけだろうが!

まぁ、こんな奴がギルドマスターじゃ俺が入ろうが入らまいが近頃解散してただろうな



デ「これからよろしくお願います!こちらこそ、五右衛門さん、本当に長い時間お疲れ様でした。ありがとうございます!」


プ「いえいえ…( ´∀`)/よろしくね!」














ここから俺の楽しいゲームライフが始まった





ギルドの終わりは近づいていた








◇◆3





≪guild chat≫

ユカルタ:「それでさ、一緒にいた初心者がさ!」

ゲロルグ:「ウンウン(*'ω'*)」

ユカルタ:「わざわざ敵に突っ込んでさ、自殺志願者多過ぎんだよねww」

リリー:「自殺志願者って笑」

月吉:「あーあるある」



ユカルタ:「そこでヒーラーの俺が」

ゲロルグ:「見放すんだろ?w」

リリー:「やるぅー」

プレハブ:「追放だなww」


ユカルタ:「待て待てしねぇよ!」

ゲロんルグ:「まあまあ、落ち着け」

ユカルタ:「お前がいい始めたんだろうが!」


プレハブ:「wwwww」

リリー:「( ´∀`)笑」

月吉:「ww」




賑やかでいいんですけど、ついていけません…









△▼


遡ること3日前、正式に加入したあと、一応、皆さんに挨拶をした。

ギルドメンバーは全員、新しく入った俺も入れて16人

常時メンバーとして紹介されたのが。


まずはギルマスのプレハブさん

次にサブマスのリリーさん

それと最古参の月吉さん

神官の先輩プレイヤーのユカルタさん

そして同じく新参の癖に馴染みまくってるゲロんルグ

汚ねえ名前だなおい…



今まで幾度となく、人間関係をかき回して遊んで来た俺だが、全てが成功というわけではなく、失敗も多くしている。


それこそ、始めた当初は沢山失敗して身バレしそうにもなったりもしたが経験を積むにつれて、いかに上手く壊せるか、垢バンされずに済むかがわかって来た。



ここで長期にわたって人間関係を破壊したい荒らしの人がやってはいけない行為をまとめて置こう


・同じ端末の他垢とかで暴言、中傷などの規約違反になりそうなことはしない。

・荒らすゲームでは、なるべくSNSなどに連動しない。

・一人で何役も演じる場合、口調、性格、年齢など、役の設定を何処かに書いて取っておく。

・自分はやっていないアピールをする為に、他端末で作った荒らし専用垢がログインしている時間にも、同時にログインしておく。

・最終的に罪を押し付ける人を徹底的に研究して、口調、癖など書き記しておく

(めっちゃ役に立つ)



まだまだあるけど、こんな感じかな?




デュランとは別に、別端末を使用してもう一つのキャラクターを製作した。


忘れないうちにメモメモと


======

デュラン

性格 真面目というか、少し硬い

口調 ですます調

設定 神官職でヒモプレイをしようとしている

リアル 大学生(本当)

リアルネーム設定 酒井 柳

======


嘘でも、本当のことを少し入れれば信憑性が増すのさ


コレは俺の先輩(荒らしプレイヤー)から聞いた話だが、メインキャラ、特に潜入するキャラは、丁寧な口調とか、親切な奴の方が疑われにくいらしい。

まぁ、加減はした方がいいとは言っていたが?


で、もう一つ、新しく作ったキャラだ


=====

パッチョル

性格 マジクズ(自分の本性的)

口調 〜だ、か、よ

設定 荒らし楽しい〜

リアル 社会人

リアルネーム設定 山崎 拓也

=====


ま、こんなもんだ。



机の上でスマホ二台を起動させると、少しタイミングをずらしてログインした。



まずはデュランの方で適当に話しておくか


あ、待てここで説明しとく

◇→ワールドチャット

◆→ギルドチャット

▲→フレンドチャット

▼→サーバーチャット

◎→運営

という表記で代用しておく



System:ギルドメンバー〔デュラン〕が入室しました


▼ラージャ:永者の秘薬誰か下さい!

▼ggya:クレクレは通報w

▼ざるそば:www

◆デュラン:こんばんはー^ ^/

◆リリー:お、こばわ(*^ω^*)

▼†黒巫女†:ちょ、おま通報し過ぎw

◆デュラン:あ、リリさん。どうもです!

◇xXEdiXx:ウェェェェイ!60連勝来たァァァァァ!www

◆リリー:今から狩り行くので一緒にどです?

◆デュラン:少ししたら行きます!

◆リリー:ギルメンで集まって行くので、広場の噴水前でー(*^▽^*)

◇軽鴨EX:また2鯖圧勝してやんのww

◆デュラン:了解しました^ ^



さて、やるか



デュランを一旦、放置し、パッチョルに切り替えた


ギルド作成画面から作成と


>ギルド名を入力して下さい


聖者の劔って名前だったな。

聖者の劒にしよう

同じ名前のやつは作れないからなぁ〜


ギルド名 聖者の劒 ☑︎

>ギルドカラーを選択して下さい

〔赤〕

>ギルド方針を選択して下さい

〔わいわい賑やか〕

>ギルド募集告知

〔我々、聖者の劒は気高き精神を持ち、共に笑い共に学ぶ、そんなギルドを目指して……〕


ギルド募集告知は見ててむず痒くなるな

よくこんなもんかけるな


はぁ、完成っと


◇パッチョル:聖者の劒、ギルドメンバー募集中です。初心者歓迎です!ぜひ来て下さい(๑>◡<๑)



ワールドチャットに投入ーww


で、デュランの方を確認すると


………無反応だ


見てないのか?


◇軽鴨EX:ワルチャでギルド募集かけんなよ!

◇蒲鉾博士:次から気をつけて下さいねー


気をつけれないですね!


◇パッチョル:初心者歓迎です!ぜひ聖者の劒に来て下さい!

◇パッチョル:初心者歓迎です!ぜひ聖者の劒に来て下さい!

◇パッチョル:初心者歓迎です!ぜひ聖者の劒に来て下さい!

◇パッチョル:初心者歓迎です!ぜひ聖者の劒に来て下さい!


◇軽鴨EX:蓮張すんな!ウルセェ


▼プレハブ:ん?偽物か?

◇軽鴨EX:ミス、連呼すんな!


来た来た来た!

デュランを確認と


◆リリー:なんか偽物が…

◆プレハブ:ですね…なんでウチ?


ここで俺が黙ってたら怪しい、すかさずコメントだ。


◆デュラン:え、ウチじゃなかったんですか?!


白々しいなぁ。いや、本当、楽しいや。


◆プレハブ:あー、劔の漢字が少し違う

◆デュラン:いまいちわからないです…ごめんなさい笑


何がごめんなさいだよ

とか自分で書いてて思ったがそこはキャラ設定的な問題なので、あまり状況を理解してないプレイヤー設定で




◇パッチョル:初心者歓迎です!ぜひ聖者の劒に来て下さい!


◆プレハブ:くそが!ふざけんなマジ

▼プレハブ:ちょっとウチの名前騙るのやめてくれませんか?


▼猿柿メント:何何?

▼魂火Ss:自作自演か?笑

▼ラージャ:一人芝居乙ww

◇パッチョル:初心者歓迎です!ぜひ聖者の劒に来て下さい!

▼プレハブ:自作自演じゃねぇよ!おい!****がやめろって言ってんだろ?!

▼ラージャ:伏せ字w

▼すしyo:通報しないとw

▼†黒巫女†:スクショして晒すわww


この流れ利用するか…


▼パッチョル:あ、それはやめて下さい!

▼パッチョル:ギルメンにサプライズ的なアレでやってただけなんで…

▼プレハブ:は?何言ってんの?

◆プレハブ:あーすまん、この後の狩り出来んわ、解散で…


◆デュラン:ですよね、了解です

◆リリー:この後よろしくおねがいしまーす


リリー軽いなw




デュランをログアウトさせた後、適当にプレハブをからかいチャットをかき回した後ログインした。


すぐさま、PCを立ち上げ、あらかじめチェックしていた裏サイトにアクセスすると先程のやりとりのチャットをスクショしたものを投稿した


都合の悪いものは取り払って








次の日、彼(プレハブ)はログインしてこなかった。

その次も、さらに次も…


やっちまったか?

そう心配したのだが、違ったようだ。


通報されたせいで、全くの冤罪なのに運営に罰をつけられ、5日間ログイン禁止になっていたらしい。


ざまぁねぇな


別に恨みとかないけど


やっぱ、人が困ることは面白い!




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る