第2話

 ⊂月༅日

 街に来てからまぁ、特にやることも無くそれなりに過ごしてた。

 それと、今は店を開いて普通に暮らしている。

 俺が作ってた椅子や机の家具がなにやらこの街の人達に人気らしく、とても忙しい。

 まぁ、伊達に鍛えてないからなー。 でもやっぱり忙しい・・・


 §月∀日

 今はきままに旅をしている。

 街での暮らしはどうしたかって? ああ、面倒だから辞めたよ。

 理由? くっそ忙しすぎて面倒になっちゃった☆

 まぁ、お金がある程度貯まったってのもあるけどね。 もう二度とやらねぇ・・・・

 それで、時折色んな街や村の広場で草笛のライブを披露しているけど、これが結構好評でお捻りも嵐みたいな感じですごい飛んでくる。

 それ以外にも手作りのハーモニカ演奏や子供向けに青空工作教室みたいなのも開いてると、親御さんに感謝されたりやお菓子をもらって嬉しかった。


 *月σ日

 なんかどっかの大陸の王都の広場で草笛の1人オーケストラ披露してたら仰々しい格好のおっさんから『私のお抱えの演奏家にしてやる』と言ってきたんだけど速攻断ってやった。

 ナーニが悲しくて脂ギッシュで偉そうなおっさんなんぞのお抱えにならなきゃいけないんだよめんどくさい。 オマケに服装ハデだしダサいしなんか臭うし。 そのことを周りの人を見てる中指摘してやったらガンマン真っ赤になって唾飛ばしながら怒鳴ってきた。ウケル

 ということでなにやら見た感じかなり偉い立場のおっさんぽいしそそくさととんずらこくとしよう。


 追伸、なにやら指名手配されました。 ハハ、笑えるぜ


 ∠月∟日

 指名手配されてはや数ヶ月、衛兵とか騎士の皆さんとの刺激的な鬼ごっこをしつつ楽しく過ごしてます。

 わざと袋小路に入って捕まりそうになってはギリギリで逃げ切って、俺をおってきた人たちを煽り散らしながらエール(ビールみたいなやつ)を飲むのはなかなかに愉快だ。ハッ、これが愉悦と言うやつか


 追伸、なんだか知らないけど指名手配が取り下げられたみたいらしい。 なにやら俺を指名手配させたあの脂ギッシュなおっさんって結構権力を乱用してる碌でもないやつだったらしく、遂に王様から処罰され、1家諸共打ち首らしい。 ざまぁ


 ♧月♁日

 のんびりと旅をしていたらなにやら顔色の悪い男が急に自分の部下にしてやると言ってきた。 無視してたがしつこかったから思わず怪物の姿になってぶん殴って吹き飛ばしてやった。

 パァンと水風船みたいに弾けたと思ったら蝙蝠になってどこかへ飛んで言った。 なんだったんだろうなアレ。 まぁ、半数は燃やしてやったが

 そういえばあと変なやつ『魔王軍』とか『幹部』とか『ヴァンパイアロード』とか言ってたけど、頭が痛いやつなのか?


 µ月∨日

 あの日から1、200年くらい経った。

 え、経ちすぎだって? 書くことがなかったんだよバッキャロイ

 強いて言うならどっかの国と国との戦争を見物したり、海を泳いで渡ったりデカいヘビを殴り倒したことくらいかな?

 それで、デカイ蛇なんだが暇つぶしに修行をしていた山に帰ったら巻きついていたのだ。 そうあの山に。

 そのせいで俺の建てた家(建築時間12時間)が壊されてたし、俺に気がついた瞬間飲み込もうとしてきやがったから変身してワンパンしてやった。

 そのあとはそいつの体液もろかぶってキレたけど、すぐに家を建て直したし能力で木の密度を限界以上に固めてちょっとやそっとちじゃ壊れないようにした。


 追伸、なんか名前をつけた動物たちがめっちゃ流暢に言葉を喋ってびっくりしたし、怪我を治す能力が俺にあることが判明した


 ᑎ月ᑫ日

 現在遭難中ナウ☆

 ふらふらーと立ち寄った森を適当に散策しててらどこから来たのかすら分からなくなった。

 まぁ、そこいらの木に登って高いところから見下ろせばわかるかもしれないがこれも旅の醍醐味だし楽しむとしよう。


 □月●日

 遭難してからひーふーみーのー・・・・ 多分ひと月弱たった。

 そんで今の現状なのだが気に宙ぶらりんの状態で放置されてる。

 いや、ホントどうしてこうなった? 毎朝やってるトレーニングの最中に襲ってきたライオンなのに足が鳥で尻尾に蛇生えてる謎生物をはっ倒して今日の朝飯にしようとしたらコレだよ。

 なんか足元に魔法陣みたいなの浮かんだと思ったら一晩中逆さまだよ。

 まぁ、抜け出そうと思えば抜け出すんですけどね? じゃなきゃ日記帳書いてないし(笑)


 ♤月♢日

 遭難してからふた月経った。 そんな俺だが何故か魔女っ娘の家を建ててます。

 理由を説明するなら、このまえ俺がはっ倒したライモンもどきがいただろう。 それで、このライオンもどきってどうやらこの魔女っ娘が苦労して作ったものらしい。

 具代的には制作するのに数百年かかったんだと。

 んで、そのライオンもどきがこの魔女っ娘の家破壊して脱走した直後に俺と遭遇して俺がやっちまったらしい。

 ・・・・明らかに俺悪くないよな? それを割と懇切丁寧に真面目に説明してんのにこのチンチクリンは話を聞かないで俺を完璧悪者扱いだよ。ホント。

 イラっときたけど俺の腰くらいの大きさで涙目でプルプル震えながら文句を言ってるのを見てると逆にこっち側が罪悪感が出てくるんだけど・・・・ だから仕方なく俺らお詫びみたいな感じでこの魔女っ娘の家を建て直してるのだ。


 追伸、なんかこの魔女っ娘に『ヴァイス』って名前付けられた。 まぁ、今まで名無しでいまいち格好つかなかったから良しとしよう


 *月♁日

 まさか怪物になってから勉強をすることになるとはな。

 まぁ、魔法のことについて勉強なのだが結構面白いなこれ。

 あんがい魔法って聞くと長ったらしい呪文をつぶやくものかと思ってたけど、違くてイメージが大事らしい。 といっても、呪文を呟いてイメージをより明確にするから呪文も使った方がいいと魔女っ娘は言ってたな。


 ◆月●日

 ダメっすね! 魔法全然つかえねぇーわ! ファタジーなんだし少しは期待してたんだけどね!? いや、まあほぼ相手をワンパンできるから使う必要ないんだけど便利じゃん? せめて水とかの魔法使えたら旅してる時に飲水に困らないんだけどな〜・・・・


 追伸、呪文を使うんじゃなくてイメージだけでやってみたらもの簡単に出来た。


 〒月∩日

 気がついたら4、50年くらいこのメリッサ魔女っ娘と一緒に森で暮らしてた。

 その間はこいつの助手やらお世話係みたいなことをやらされ、森から薬草取ってきたり動物から角やら爪やらを回収した後に砕いたり混ぜたり、ご飯作ったり家掃除したりペットの世話とかしてたよ。

 え、なんでそんなことしてんだって? 単純にこの魔女っ娘の私生活が不健康好きだんじゃーい!

 なんだよ余裕で徹夜3日目とか、食事はよく抜くとか、部屋の掃除は基本しないとかさぁ!? 馬鹿なの!? いくら年取らないて言ってもさぁ! 限度があるからな!?

 ブチ切れて正座で3時間くらい説教しまくったらメリッサは泣きながらもうやらないと誓ってくれた。 さすがに大人げなかったか?

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転生したからせっかくなので日記を描きます @fwatto

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