盲目の画家



絵を描く。



女性の裸体画。


後ろ姿を描く。


あの、しなやかな曲線美。



中には何が詰まっているのだろうか。


夢、お砂糖、スパイス、テキーラ、ぬいぐるみ、宝石…


想像は尽きないけど。


きっと君には、スッとさっぱり甘いグレープフルーツが入っているね。



目を瞑り、指でなぞり、線にする。


彼女の、細胞の一つ一つが指先に伝わり、点になり、線になり、組織となって、一つの作品となる。



なんて素晴らしい事だろう。


君をなぞった指先はまだ熱いまま。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る