第16話 新たなヒロインは心強い
俺に声をかけたその女には落ち着きがあった。
ここで出会った女達(
スラリとした細身の長身だが、スタイルもそれなりに良い。
おそらく
ただ
って、俺は何を考えているんだ!
あのエロ女達のせいで変な所に意識するようになってしまった。
ただひとつだけ言えるのは、
切れ長の目と、肩より少し長い緑がかった髪がその雰囲気によく似合っている。
「あー、えーと、俺は………」
「たしか
「あ、ああ。
「私は
「あ、俺と同じなのか。ちなみに何て呼べばいいかな」
「苗字でも名前でも、どちらでも好きなほうで呼んでくれて構わないわ」
「そ、そうか。じゃあ
「ええ」
それだけ言うと
扉を開けた瞬間に先ほどまでと同じように
「あ、あら、
「少し早いですけど、夕食を戴きに来ました。いいですよね?」
「ええ、もちろん」
なんだ?どうしたんだ?
よくはわからないが、もしかしてこいつら、
「あ、
「いや、自己紹介ならさっき………」
「いいから入って!」
そう促され、俺は再度食堂の中に入った。
この
これはもしや………この
「えー、こほん。こちらは
今までの紹介の時と違い、やや歯切れが悪い。
だが
「んっとね、
「いや、悪いがあまりそういうのに詳しくなくて………」
「別に謝らなくていいわ。あくまで寿司屋の中で有名というだけだから」
しかし寿司屋の娘か。
寿司屋の娘で苗字が『
そうでなければここにいる理由がわからない。
やはり呼び方を『
「………言っておくけど、私は別に
「え?」
「むしろ実家の寿司屋という仕事も、両親の事も、そして
「なら何故この国に?」
「それは………」
名前にはコンプレックスは無いが、それでもここへ来た何かの『理由』はあるというわけか。
ならばそれを無理に聞き出す必要は無い。
本人が言いにくいのなら尚更だ。
「いや、忘れてくれ。話したくないなら話さなくていい」
「………ありがとう。別に隠すような事では無いのだけど、いずれ話すわ」
「ああ」
その食事の
「あー、
「は?………まさかまた、くだらない事じゃないだろうな」
「違う違う。今日で大体この国については見て回ったと思うけど、今後の事について説明しておこうと思うの」
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