本編ギン ※昔は飛べました。

水☆ホシっ子

水☆ホシっ子 スタート!

「ピンポーン!」

「あたしの家の玄関前でデカい声出すなよ! てか、インターホン押せよ!」

「とはいえ、ここで話さないとダメじゃないですか?!」

「なんでだよ! この距離間しんどいよ!」

「じゃあ、そっちが出てきたらいいじゃん!」

「朝5時だぞ! まだ、寝起きだし外に出たくねぇよ! てか、昨日喋ってた奴かよ!」

「今頃ぉ?!」

「いいから、家入って来いよ!」

「いいの?!」

「早く、近所迷惑だから!」

「じゃ、お言葉に甘えて。」


♪バーンっ♪


―1日目、家が全焼しました―


「なんでだよ!」

「えー、どうも、水星です。」

「今じゃねぇだろ! なんで燃えたんだ!」

「闘争心ですか?」

「違ぇよ! 家一瞬で燃やした奴とは互角に戦える気がしねぇよ!」

「あ、この薬飲んで。」

「何の薬だよ、怖ぇな!」

「えー、水星は昼間は400℃、夜中には-160℃になります。」

「へー……だから?!」

「いや、だから、私が昼間のときに家に入っちゃうと、もちろんのこと燃えます。」

「冷静に言ってんじゃねぇよ!」

「ま、あなたが家に入れって言ったんですから私には非がありませんよね?」

「だれが、400℃の人間を予想するんだ! あと、お前の近く熱ぃな!」

「だから、この薬を飲んでよ。」

「だから、その薬なんなんだよ!」

「温度を感じなくなる薬、楽して『ん。』です。」

「『ん。』じゃねぇよ! 思春期の家族の会話かよ!」

「まぁ、まぁ、ちゃんと1日1回100日分ありますから。」

「多いなぁ。」

「はい、一気! 一気!」

「するか! 死ぬわ!」

「ま、とりあえず一粒。」

「どうせ1日だし、試しに飲んでみるよ。」

「ドピュッ。」

「ブホッ! ゴッホゴホ! お前、あたしが水飲むのと同時に変な効果音付けんじゃねぇよ!」

「はい、飲んで飲んで。」

「ちょっと飲みにくくなったよ。」

「おいしい?」

「ん~、無味だな。」

「この薬は、味がしないように加工されています。」

「さっきの質問の意味。」

「飲んだ?」

「うん。」

「私に触ってみて。」

「あ、確かに何も感じない。」

「効き目早いでしょ。」

「だね。」

「ま、今、私の体温は人間の体温と一緒だから薬関係ないけどね。」

「効き目もクソもねぇじゃねぇか!」

「じゃ、試しにそこの火に触ってみてよ。」

「あっつ! フーフー。普通に熱いじゃねぇか!」

「うん。この薬は私たちに対してしか効かないから。」

「馬鹿なのか?! ただの火傷損やけどぞんじゃねぇか! てか、家どうすんだ?! 全焼したぞ?!」

「あ、じゃあ、ちょっと待ってね。NOW LOADING」

「いらないよ、そんなの。」

「『うん、そうそう

「いや、どこに電話してんだよ。」

「『ルダナプラコッテ。お願いしまーす。』」

「なんだ、その、ルダなんちゃらって。」

「合言葉だよ。相手がスリジャヤワって言ったら、ルダナプラコッテって言うの。」

「……いや、スリジャヤワルダナプラコッテ! スリランカの首都でしょ! 色々ツッコミどころはあるけど……まず、なんでそこで区切ったんだ!」

「これ、秘密の合言葉だから。」

「いや、秘密言っちゃったよ!」

「20人以上に伝えると幸せになるって言われたからね。」

「それ信用しちゃだめな奴だよ!」

「はい、完成~。」


―家が復活しました―


「早っ! あたしずっと家の中にいたのにいつの間に……。」

「新築のこの家は420℃まで耐熱性があります。」

「すげぇな!」

「さ、上がって、上がって。」

「お前が言うなよ、てか、もう上がってんだろ!」

「お邪魔しまーす。」

「あたしを軸に公転するな。マジで邪魔だ。」

「じゃ、こんなとこじゃなんだから、チョモランマ登頂しよっか。」

「『しよっか』じゃねぇよ。軽いノリで行かすな。」

「さ、上がって、上がって!」

「上がるか!」

「トイレってどこ?」

「知らねぇよ!」

「あなたの家でしょ?」

「燃やして作り直しただろ! まだ、間取り把握してねぇよ!」

「じゃ、トイレ当てゲーム開始っ!」

「あたしは、やらねぇよ。」

「負けた人は今日ツッコミ禁止プラス、ボケ役になる!」

「まずい! あたしが負けると家の中で乱気流が起きそうな勢いだ。」

「あれ、ここじゃないか~。」

「くっそー! 負けるかぁ!」

「もういいかい!」

「いつ、かくれんぼ始まった?!」

「ふぅ、間に合ったぁ。」

「くっそー、負けるかぁ! 後はこの部屋だけか。ここだ!」

「ぅわっ!」

「なんでいるんだよ! てか、トイレするときは鍵閉めろ!」

「えー、私たちについて、昨日の情報に加えて、詳しく教えます。」

「トイレのドア越しに話すことじゃねぇだろ!」

「あなたはさっきのゲーム負けたんですよ?」

「……そうだったぁぁぁあああ!」

「えー、私たちは星の子であるホシっ子です。」

「あぁ、聞いたことある。部屋のホコリがいっぱい溜まるとこね。」

「……。」

「……。」

「えー、そして

「なんで玄関から?! 窓から出たの?!」

「hey!」

「ああぁぁぁ! ツッコミ禁止だったなぁ!」

「月はホシっ子になっておりませんので、地球に来ておりません。」

「月なのに地球には着かない……なんちゃって。」

「……。」

「……。」

「……えーっとぉ、あ、それ端っこだろ!」

「それ1個前のボケじゃねぇか!」

「hey!hey!hey!」

「あぁ、めんどくせぇ!」

「ホトトギス」

「きゅ、急に短歌だ。」

「ボケが下手くそ。」

「う、うるせぇ! もう、やめた!」

「ありゃりゃ、怒ってる? 可愛い!」

「黙れ! ちょっと、トイレ行ってくる!」

「はーい。……あ、そういえば。」

「トイレ開かねぇじゃねぇか!」

「まぁまぁ、焦らず待ちましょう。」

「いや、誰か入ってるんとちゃうわ! お前がトイレの窓から出てくるからやろ!」

「あ、関西弁。」

「うるせぇ! もう一回、窓から入って開けてこい!」

「大丈夫、ここにトイレの鍵があります。」

「おぉ、ナイス!」

「3、2、1、はい消えました。」

「消すなぁぁああああ!」

「そして、あなたのズボンのポケットの中から

「え、噓?!」

「スマホが消えました~。」

「だから、消すなぁぁぁあああああああ!」

「これが、イリュージョンだっぺ。」

「急に田舎もん! ……じゃなくて、出せ!」

「知らねぇよ。取ってねぇよ!」

「万引き犯かよ! じゃなくて出せって!」

「はい。」

「はい、ありがとう、トイレ行ってくるから、帰ってくるまでに遺言書書いとけよ?」

「あれ、トイレに行くの阻止したら遺言書書く必要なくない?」

「いや、今殺すぞ、お前。」

「いってらっしゃ~い!」

「はいはい、いってきます!」

「あれ、いってきますのキスは?」


―おflowerを摘みに行った―


「あ、間に合ったんだ。」

「なんで、ちょっとガッカリしてんだ!」


♪パーンっ♪


―本日、2nd爆発が起こりました―


「なんでやねん!」

「水道管とガス管が凍って一斉に破裂したらしいよ。」

「『らしいよ』じゃねぇよ!」

「ちょうど私夜中モードに入ったからねぇ。」

「-160℃の破壊力よ! 次の家は耐寒性もちゃんと付けろ!」

「はーい、完成~。」

「建築時間“どう森”より早ぇよ。」





―やっぱ、どん兵衛美味し~! ……あ、えーっと、目次目次っと、みずホシっ子1話の終わりは……5ページか。あったあった。なになに、―


「おい、マイク切れ! 全部聞こえてんぞ!」


―こうしてホシっ子との生活が始まったのであ~る―


「おい、語尾! どっかの博士か!」


―ユーアールであー―


「どこで切ってんだ! てか、そっちかよ!」

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