第7話兄の家

兄の家は綺麗な二階建ての2世帯住宅だった。なんでも一人娘の菜乃花さんが結婚する時に2世帯住宅にリフォームしたんだとか。

「お兄ちゃん私ホントにいてもいいの?」

「子供は遠慮しないの」

「でもお兄ちゃんだけの家じゃないし」

「菜乃花がずっと前から会いたいって言ってたんだ」

「どうして?」

「一人娘だから妹がいて羨ましいって10歳も年が離れてるんじゃきっと可愛いだろうって」

「そうなんだ」

「もうすぐ子供も産まれるし菜乃花は元々子供が大好きだからな。きっと仲良くなれるよ」

「ホントに?」

「うん」

「結月くん」

「お義母さん」

「その子が美優ちゃん?」

「はい。美優この人は菜乃花のお母さんだよ」

「初めまして。しばらくお世話になります」

「こちらこそ初めまして。菜乃花と喧嘩したらいつでもおいで。あなたは孫にたいなものだから」

「はい」

「おいおい喧嘩するなよ?」

「しないように頑張る」

「ただいま」

「おかえり。いらっしゃい。美優ちゃん」

「お邪魔します」

「思ってた通りの子だわ」

「可愛いだろ?」

「これはシスコンにもなるね」

「シスコン?」

「お兄ちゃんね美優ちゃんが可愛くてしょうがないって話を良くするのよ」

「そうなんですか?」

「美優ちゃんはお兄ちゃんといた時間が短いから分からないかも知らないけどお兄ちゃんはね美優ちゃんが大好きなのよ。最初に話した言葉の『にーに』だっだんですって」

「おいおいなに妹に言ってんだよ」

「いいじゃない?ホントのことなんだから」

菜乃花優しくて美人でいい人だ。お姉ちゃんがいたらこんな感じなのかな?

こうして私の居候生活が始まった。

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涙のあとに見つけた小さな幸せ 内田美穂 @Ayamichiho

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