第8話もしも姑選手権があったら

「もしも姑選手権があったらお義母さんは間違いなく1位になる」これは祖母が亡くなって1週間ほどたったある日母が突然言い放った言葉である。母は嫁に来てから祖母とは良好な関係だった。もちろん関係がギクシャクした時もあるがお互いに全て水に流せるほどになった。祖母はうちのすぐ近くに住んでいたが母の子育てや家事などに一切口出ししなかった。しかし入園や入学でお金がかかる時はそのお金を出してくれたりお小遣いをくれたり、金銭面でとっても助けてくれた。母が事故で利き手を大怪我して家事が出来ない時もご飯を作って持ってきてくれたり家事をしてくれたりした。母は「嫁いだ先がこのうちで良かった。姑がお義母さんで良かった。きっとお義母さんじゃなかったら子供も育てられなかった」と言っている。

私もきっと祖母が料理を教えてくれなかったら家の手伝いなんてしなかったかもしれない。祖母が楽しく教えてくれなかったら料理もこんなに好きになれなかったかもしれない。祖母の孫でよかったと心から思う。私にとって祖母はいつでも憧れの人で祖母のように仕事もして家事もして育児も生き生きとできる素敵な女性になりたい。





ばぁちゃん今までありがとう。色々なことを教えてくれてありがとう。私ばぁちゃんみたいになれるように頑張るね。空から見守っててね。



終わり

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

もしも姑選手権があったら 内田美穂 @Ayamichiho

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ