十七曲目:The Monkees『Daydream Believer』

 先日知ったのですが、どうやらモンキーズが初めてのライブアルバムを出すらしいですね。それと合わせてアメリカツアーもやると聞きました。

 もし予定があれば見たいものですね。チケットはシアトル公演のものが残っているらしいので、余裕がある方は行ってみるといいのではないでしょうか。彼らはアメリカのポピュラーミュージックの生き証人ですからね。絶対に、多分、恐らく損はないと思います。

 さて、そんなわけで今回はモンキーズです。グループの知名度がそこまで高くない割に、一曲だけやたらと知られている彼らです。

 モンキーズと聞いて『ああ、あれね』となる人は割と少ないんですよ。飽くまで私の経験談になりますが、モンキーズの話をして、即座にあの曲とつながる人はほとんどいませんでした。

 その、あの曲、というのが今回紹介する『Daydream Believer』です。ちなみに、この曲名を聞いてピンと来る人は割といました。

 そうです、あのセブンイレブンのコマーシャルに使われているあの名曲です。多分ほとんどの人がメロディラインを口ずさめるのではないでしょうか。

 私はモンキーズに関してはそこまで深く掘り下げていないので、代表曲をいくつかと、セカンドアルバムの『More Of The Monkees』、そして『Daydream Believer』が収録されている『The Birds, The Bees & The Monkees』以外は聴いていません。なので、語ることはできないのです……。

 ただ、今回紹介する『Daydream Believer』に関しては、幼い頃から良く聞いていました。親が持っていたコンピレーション盤に収録されていて(確か『In The Morning』だったと思います。フルーツバスケットの写真がジャケットに使われている奴)、それを頻繁に車でかけていたので、必然的によく聞くわけです。

 話はそれますが、実を言うと私『In The Morning』にはかなり影響を受けています。Wham! の『Wake Me Up Before You Go-Go』やThe Pretendersの『Don't Get Me Wrong』、Olivia Newton-Johnの『Have You Never Been Mellow』やThe Doobie Brothersの『Long Train Runnin'』などもこれで知ったクチですからね。

 幼い頃は、メロディしか聞いていなかったのですが、それでもとてもいい曲だなと感じていました。すごく明るくて、気分が晴れやかになる様な曲だなあと。偶に口ずさむこともありましたね。

 次に聞くようになったのは、中学に入って洋楽にハマり、どうせなら歴史をなぞってみようという事でElvis Presleyから聞き始めて、その後にようやくThe Monkeesに目をつけた時でした。

 私の地元のTSUTAYAには何故かThe Monkeesのアルバムは一枚も置いていなくて(ベスト盤ぐらい置いてくれてもいいものを……)、ブックオフで750円ぐらいで『The Birds, The Bees & The Monkees』を買いました。

 それを聞いていて、まあかなり拍子抜けしましたね。何だこの微妙な出来のアルバムは、と。

 今思えばかなり失礼な意見です(あれで微妙ならThe Shaggsのファーストアルバムなどどうなるんだ、という話です)が、まあ当時はそんな事を思ったわけです。

 何だか妙にくぐもったサウンドだったり、微妙にずれた音程だったりが、しっくりこなかったのですよね。

 そんな感じで、少し落胆しながら『Dream World』、『Auntie's Municipal Court』、『We Were Made For Eath Other』と聞き進めていって、遂に五曲目。私はここで衝撃を受けました。

 どこか聞き覚えのあるやり取りから始まり、あのピアノのイントロが入った瞬間、『ああ、これか!』とどこか嬉しくなったのを覚えています。それと同時に、まさかこの人たちがこの曲を歌っていたなんて思っていなかったので、かなり驚いたのです。

 ……要するに、何も知らず『The Birds, The Bees & The Monkees』を買っていたんですよ。私の強運にはほとほと感謝です。何せ、『Daydream Believer』を歌っているアーティストが彼らだと気付く機会をくれたわけですから。と言っても、後々代表曲を漁って知っていたかもしれませんけどね。

 こうやってこの曲と再び出会ったわけですが、この時はちゃんと歌詞も読みました。そして、すごくほっこりしました。

 曲調通り、とてものんびりした暖かい歌詞ですね。こんな日々を過ごせたら、幸せな人生になるのではないでしょうか。

 さて、今回はここまで。

 The Beatlesに対抗して生み出されたアメリカ発ポップグループの、今日まで聞かれ続けている至高の名曲。ぜひ一度聞いてみてほしいです。





















『ぜひ一度聞いてみてほしいです』とは言いましたが、多分このエッセイを読んでいる方は皆聞いてますよね……。



















 そして、遅ればせながら哀悼の意を。

 素晴らしい楽曲群を提供してくださった、Davy Jones氏とPeter Tork氏に、心からご冥福をお祈り申し上げます。

 有難う。

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